実は今回のお題は「第3回」と言うことで用意してたんですよね。実際には、号外なんか書いちゃったものだから、これは第3回ではなくなっちゃったんですが…まあ、別にいいんですけど。これからも何かあった場合には「週刊」にこだわらずこうして号外が登場するかも知れません。
さて、本題に入りましょう。表紙ページに3次元CGで書いた「SSK World」のタイトルロゴがあります(注:現在はCG Worldに置いてあります)よね。しかも、QuickTimeでアニメーションまでします。実はアニメーションではFlashロゴと同様「O」の球体が自転してたりするんですが、気づいてくれましたか?
私もこのたび「Shade」という3次元CG製作ソフトを購入してすっかりやる気なんですが、なぜ3次元なのかというと「アニメーションが作りたかったから」なんです。
自分で作った作品をアニメーションさせるためには、普通は大量の静止画を用意してそれを超高速(秒間数回?数十回)で切り替えていく「超高速紙芝居」的手法をとるわけなんですが、この紙芝居を作る手法にもいろいろあります。現実にあるものをアニメーションさせたい場合は、超高速で連続写真を撮影するわけなんですが、これはビデオカメラなどで実在のものを撮影すれば簡単に出来てしまいます。
問題は、現実世界には存在しないものをアニメーションさせる場合で、「模型を作って一コマずつ写真を撮る」というのはともかく、これを実現するためには「紙芝居」の一コマ一コマの絵を描いていく必要があります。いわゆるアニメの場合、このコマを全て手描きの絵で作っていくんですが、これには膨大な労力と熟練が必要になります。
3次元CGの場合、まず制作者が作るのは3次元的な「もの」の形です。コンピュータの中という仮想の3次元空間に、粘土細工か、プラモデルか…とにかくそう言った3次元的なイメージを定義していきます。そして、これをアニメーションさせるためにはそれぞれの「もの」の配置、照明の配置、カメラアングルなどを決定し、その時間的変化を決めて実際に見える画像を計算させます。つまり、「もの」の形さえ作ってしまえば、それをアニメーションさせるのは意外に簡単だったりするんです。
ただ、この計算が膨大で結構時間がかかるのが難点と言えば難点で、例えば表紙で公開しているアニメーションロゴは、たった4秒間なんですが計算には5時間くらいかかっています。「ゲーム機なんかではリアルタイムで計算してるぞ」と言われる方もあるでしょうけど、あれはそのために特化した機械を使い、さらに計算をかなり省略・簡略化してるので速いんです。リアルさを追求すると大変なんですよ。…まあ、うちのパソコンは決して高速な部類ではないので仕方ない面もありますが。新しいパソコンが欲しいっ!
というわけで、実際に3次元CGの世界に足を踏み入れたんですが、いきなりつまずいてます。というのも、ものの形を作るのが難しいんです。3次元モデルを作るにも、2次元の絵を描く技能がかなり必要なんですよ。3次元の物体に2次元の絵を張り付ける(いわゆるテクスチャーマッピング)のはもちろん、結局はパソコンのディスプレイと言う2次元で見ながら作業をしているわけで、2次元と3次元のイメージを結びつける技能は常に必要になるんですね。将来的には人間も作ってみたいんですが、そんなレベルまでたどり着けるか非常に不安です。当面の目標は「ビルの谷間を自由に飛び回る映像」なんですが…。
ところで、なぜ「Shade」かというと、「解説本が多く出ていること」、「3次元モデル集も結構あること」、そして何より「国産であること」が理由ですね。付属のマニュアルが結構わかりやすくて役に立ちます。この辺りは変な翻訳がしてあってわかりにくい輸入ソフトとは一線を画していると思います。価格もリーズナブルだと思うので、結構お勧めです。
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