電気街の価値
パソコン関係の買い物をするときに必ず話題に上るのが、東京・秋葉原、大阪・日本橋など全国大都市各地にある電気街。かつては、電気街と言えばそこで売っている商品の安さが最大のアピールポイントでした。パソコンのように数十万円の出費になる買い物なら、それこそ新幹線で往復してもまだお得…というくらいの価格差があったようです。
ところが、最近は地方でもディスカウント販売が定着してきて、価格だけなら秋葉原や日本橋で売られている価格とあまり変わらないと言うことも増えてきました。私の住む浜松市内にも何店かパソコン関連商品を安く売る店がありますが、インターネットなどで表示されている「秋葉原価格」と比べてみると、それほどの価格差はなく、商品によっては「浜松価格」の方が安いということすらあります。
そうなってきたときに電気街の価値とはいったい何なのか?ということになるんですが、これはもう「品揃えの豊富さ」に尽きると思います。特に、パソコン自作用の部品のようにあまり一般的に売れないものは、国内でも東京と大阪にしか入荷しない(海外製品が多いですからね)…ということがよくあるようです。そうでなくても、新しい商品が最初に登場するのはたいてい東京・大阪。こういう場合には、やっぱり大都市って強いですね。情報の速さにだけは地域格差がなくなってきましたが、モノの流れにはまだまだ厳然として地域格差が存在します。
今回は、ちょうどWeltalのkoba氏が大阪に引っ越したと言うことで、そこに転居祝いも兼ねて押し掛けてしまうことにしました。日中に買い物に出かけて、その日の晩に動作確認、もし初期不良品があったら翌日に交換…と言うプラン。もう一人PCを組み立てるという友達を車に乗せて、一路大阪へと旅立ちました。
商品購入リスト
大阪・日本橋では、こんな部品を購入しました。コンセプトは「絵と音を創るPC」。3次元CGのレンダリングやデジタルでの音声編集のための能力を求めました。ポイントを絞って強化し、他では徹底的に妥協できるのが自作の良いところのはずなんですが…結局どこも絞り込んでいないような気がします。まあ、欲しい能力がCPUの計算速度やハードディスク容量という基本的な部分なので、こうなってしまうのは仕方ないんですが。
★CPU : Intel Pentium3 800EBMHz(FC-PGA) / 39,980 円
CPUは一応現在最も主流になっているPentium3。価格と性能の比を考えつつ、ちょうど価格改定があって値の下がり始めた800EBMHzを選択。その後、もう少し値段は下がったみたいですが、まあ良しとしましょう。
★マザーボード : ASUSTeK CUSL2(Socket370、ATX、i815E) / 16,700 円
マザーボードには、6月に登場したばかりの新チップセット、i815Eを採用したこの機種を選択。午前中から数店の価格を調査し、午後に購入しようとしたらどの店でも完売。慌てて走り回ってようやく見つけた1枚です。
★RAM : メーカー不明 PC133(CL3) SDRAM 128MB×2枚 / 27,960 円
RAMはCPUに合わせて133MHz動作のものを選択。当初は256MBを1枚購入する予定でしたが、聞いた話によると256MB×1枚では動作しないマザーボードが多いとか。まあ、値段自体も128MB×2枚の方が安かったですしね。
★HDD : Maxtor 54098H8(UltraATA/100、40GB) / 24,000 円
ハードディスクは、最新インターフェースのUltraATA/100に対応し、大容量40GBを誇るこの機種。i815Eマザーボードの能力をフルに生かします。40GBもあれば、音楽編集に膨大な容量を使ってもきっと大丈夫でしょう。
★FDD : ALPS DF354N(3.5インチ、2モード対応) / 1,580 円
普段はめったに使わないんですが、セットアップにはないと困るフロッピーディスクドライブ。ワゴンセールで大安売りしていたものを購入。
★CD-ROM : AFREEY AFDD4010E(DVD-ROM10倍、CD-ROM40倍) / 12,980 円
今回はDVD-ROMも読めるモノを選択。CD-Rは持ってますからね。これまたワゴンセールで大安売りしていた良く分からないメーカーの商品。
★ビデオカード : Creative 3D Blaster GeForce2 GTS(バルク品) / 27,970 円
最先端の3D対応ボードがこの値段で買えました。バルク品というのは、小売り向けではない簡易な包装(袋詰めが多いですね)の商品で、綺麗な箱に入ってる通常品よりも安いのです。これは説明書も日本語版でしたからありがたいですね。
★サウンドカード : AOpen AW744S(バルク品) / 3,680 円
サウンドカードは、YAMAHA製チップを使ったこのボード。本格的な音楽用にはUA-100Gを持っているので、内蔵サウンドは警告音などの音が出さえすればいいんですが、ついついこだわってしまいます。4チャンネル出力、光デジタル出力付き。
★LANカード : メルコ LGY-PCI-TXC(PCI, 100Base-TX/10Base-T) / 1,890 円
ノートパソコンとのデータ交換のために購入。100Base-TX対応なら、100Mbpsというとんでもない高速でデータのやりとりが出来ます。
★ケース : Techno Bird ATX-4305+3C / 7,800 円
ケース前面に出ているマウス、サウンド、USBの各端子がポイント。普通は全部背面にあるものです。
★OS : Microsoft Windows 98 Second Edition / 12,800 円
これがなくてはパソコンもただの箱です。安いOEM版はマザーボードかハードディスクと一緒でないと購入できません。
他にはこんな既存の部品を使いました。
★キーボード : メーカー不明(99年の冬にワゴンセールで買ったもの) / 980 円
★マウス : Logicool Wheel Mouse USB(99年秋に大阪で購入) / 2,980 円
全ての金額を合計すると181,300円(税別)。できあがる本体の性能と比較すれば、それなりの価格に収まったような気がします。自作をすると安く付くようなイメージもありますが、実際には個人向けに売られている部品をバラで買うので結構高く付きます。組み立て済の市販品では、これに大量のソフトウェアが付いて値段はほぼ同等ですからね。
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