Weekly SSKでも話題にしているDance Dance Revolutionなどのコナミの「音ゲー」シリーズ。ちょっと情報チェックをさぼっている間に、思わぬ新顔が登場していたようです。それが「KeyboardMania」。その名の通り、キーボード演奏をアレンジしたゲームです。画面に出てくるグラフ表示のタイミングに合わせてスイッチを叩く…という基本は全ての音ゲーで共通なんですが、「KeyboardMania」ではこのコントローラがいわゆるキーボードそのもの。鍵盤の左側には、ご丁寧にホイールコントローラまで装備されています。
しかも、この「KeyboardMania」、プレイステーション2用のゲームとして専用キーボードとセットで売られていて、家庭でも遊べてしまいます。先に登場したドラム演奏のシミュレーション・「DrumMania」も同じように専用コントローラ付きで販売されていますから、そう驚くことでもありませんが。
純粋にアクションゲームの一つとして見たとき、このゲームの難しさはその操作キーの多さでしょう。「KeyboardMania」の筐体を見ると、鍵盤は24鍵装備されています。これまでゲームセンターにあったあらゆるゲームの中で、最も操作キーの数が多かったであろう麻雀ゲームだってせいぜいキーの数は20くらい。リズムに合わせて複雑な操作が要求されることを考えれば、このキーの多さは無謀とすら思えます 。
一方、楽器演奏のシミュレーションゲームとして見た場合、このゲームは楽器の演奏経験が大きく影響すると思います。実は、これは「DrumMania」でも同じ事が言えて、ドラム未経験者では、両手両足を別々に動かすこのゲームは難易度の一番低い曲でも非常に難しいのですが、ドラム経験者にとっては同じ曲だとあまりに簡単でゲームになんかならない…ということのようです。
自らもキーボード弾きである私としては、「KeyboardMania」がどんなゲームなのかをこの目で見ておきたくて街まで出かけました。ゲームセンターに出かけるのなんて久しぶりでしたから、実はちょっと緊張したりしましたが(笑)。
ゲームセンターの中では、「音ゲー」が固めて並べられていることが多いようですね。で、どのゲームも人気があるようなんですが、「KeyboardMania」の前にはちょうど人がいませんでした。もしかして、敷居が高すぎて人気がない?と思ったりもしましたが。
ちょっとプレーしてみて思ったんですが、これが難しいんです。というのも、他のゲームと同様にキーの位置に合わせてグラフ上に出てくる印でタイミングを読みながら「演奏する」んですが、このグラフが実際の指の動きとなかなか結びつきません。普通の五線譜なら、パッと見ただけで指の動きに結びつくように神経回路ができあがっているんですけどね。キーボードの場合、この神経回路の結びつきが強すぎるばかりに、ゲームでは上手く行かないのかも知れません。
私がそれよりももっと感じたのは、ゲームとして楽しめないな…ということ。五線譜と違う画面の表示方法については、ちょっと練習すれば慣れてくるとは思うんですが、結局のところ、私にとってキーボードは弾けて当然、その先が大事なんですよ。ゲームの一番難しいレベルになれば、とても弾けないような難しい動きは出てくると思うんですが、別に細かい指の動きをすることだけが目的ではありません。キーボードという道具を使ってどんな音楽が作れるか…それこそが最大の興味なんです。
そうやって考えてみると、実は「音ゲー」はみんな本質的にはアクションゲームの一種で、「音楽ゲー」ではないんですよね。そんなことを感じた週末のゲームセンターでした。
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