セ・リーグの読売ジャイアンツに続いて、パ・リーグの福岡ダイエーホークスが昨日リーグ優勝を決めました。あと1勝で優勝が決まると言うところでずいぶん足踏みしましたが、本拠地・福岡ドームでの最終戦でようやく一勝。王監督は地元ファンの目の前で2年連続で宙に舞いました。地元最終戦とはかっこよすぎますねぇ。穿った見方をすると、この日に優勝を決めるようにわざと負け続けた?と言う気もしなくもありませんが、相手もあることですし、勝負の世界でそんなことをするのは不可能でしょう。
ホークスはこれでリーグ2連覇。前年優勝したチームがまた優勝するのは、セ・リーグの例を見るまでもなく難しいことですが、昨年と比べて特に目立った新戦力も補強せず、しかもシーズン中には主力選手に故障者も出た状況での連覇ですからたいしたものです。
さて、これで日本シリーズの対戦カードはジャイアンツ対ホークスに決定したわけですが、巷ではどうも「ON対決」とやらで盛り上がっているようです。今さら説明するのも馬鹿馬鹿しいくらいですが、ホークス・王(Oh)監督とジャイアンツ・長嶋(Nagashima)監督の頭文字を取って「O・N」となるわけですね。でも、それならパ・リーグで日本ハムファイターズ(大島監督)やオリックスブルーウェーブ(仰木監督)が優勝したって「O・N」対決です。…あ、セ・リーグの優勝チームを阪神タイガース(野村監督)に替えても「O・N」ですね。
…と、そんな屁理屈はこの際どうでもいい話ですが、先に優勝を決めたジャイアンツの長嶋監督と同様、ホークスの王監督も現役時代は偉大な選手であった……と言うことは私も知らないわけではありません。ただ、二人とも活躍していたのは昭和30年代から40年代。私の記憶には王選手のホームランは辛うじて残っているものの、長嶋選手の現役時代は全く知りません。
かつて長嶋・王がチームメイトとして大活躍した黄金時代のジャイアンツをよく知っている人なら、この対決にワクワクすると言う気持ちも分かるような気がします。でも、30代以下の皆さん、ON対決ってそんなに楽しみですか?。私には、単なるジャイアンツ対ホークスの対戦以上には見えないんですが。
不思議なのはマスコミ、特にテレビ局の報道。私とちょうど同じくらいの年代の女子アナがどうして「ON対決」にあれほど熱を込めて報道できるのか、私には全く理解できません。まあ、彼女たちは決められた原稿を読むのが仕事ですから仕方ないんでしょうね。
ところで、今年の日本シリーズは例年とは違う変則日程で行われるそうですね。何でも、ホークスの本拠地・福岡ドームで日本シリーズが行われるはずの日程中に別のイベントが予約されていたためにこうなるのだとか。
ドーム球場は維持経費も非常に高く、野球の試合をするだけでは到底収入を確保するのは不可能だそうです。ですから、シーズンオフにはいろいろな別のイベントの会場としてフル回転させます。野球やそれ以外のスポーツの会場、音楽のコンサート会場、見本市の会場…ドーム自体にも、観客席が移動できたり、人工芝が綺麗に剥がせたりして、多様なイベントに対応できる設備がちゃんと整えられています。
ただ、このイベントが多すぎると本来の目的(そう呼ぶことに異論のある方もあるかと思いますが)であるプロ野球に支障が出ることもあります。ナゴヤドームの完成した年、この球場を本拠地にするドラゴンズはシーズン開幕前にほとんどこの新しい本拠地での練習が出来ませんでした。この年のドラゴンズは最下位。まあ、練習できなかったことと直接の因果関係があったかどうかはわかりませんが。
それにしても、日本シリーズ中にイベントを入れられてしまったことはホークスにとって哀れです。単なるうっかりかも知れませんが、見方によってはドームの側がホークスが優勝するとは思っていなかったということの現れですからね。まあ、そんな逆境を跳ね返して、ホークスには2年連続の日本一を目指してほしいと思っています。何故って?…ジャイアンツは嫌いですから。
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