積み残していた問題
前にこのコーナーで書いたとおり、先代のLet’s note CF-S21は今は弟が使っている訳なんですが、このときにS21と一緒に使っていた周辺機器もまとめて渡しています。どれも、実際に使っていく上ではなくては困るものばかりでしたからね。まあ、仕方ないでしょう。
振り返って私のCF-B5Rを見ると、モデムやLANは本体標準装備になっているので譲っても全く問題なかったんですが、一つ問題になるものがありました。それがCD-ROMドライブ。ソフトウェアのインストールなどでCD-ROMドライブが必要になったときはデスクトップ機のDVD-ROMドライブをネットワーク経由で使えば済むんですが、問題なのはクリーンな状態からの再セットアップのとき。さすがにこのときばかりはローカルに接続されたCD-ROMドライブがないと事実上不可能です(DOS上でネットワークをセットアップすることを考えたら…ねぇ)。再セットアップが必要な事態はそうそう起こりませんが、備えておかなくてはいざというときにどうしようもなくなってしまいます。
どうせ買うなら
これまで私が使っていたCD-ROMドライブは、Panasonic純正のKXL-830AN。専用PCカードで接続するタイプで、CF-B5Rの推奨CD-ROMドライブにもなっていましたから、取扱説明書の指示に従うだけで簡単に再セットアップ用の起動ディスクを作ることが出来ました。もちろんこのCD-ROMドライブをもう一つ買ってくれば丸く収まってしまうんですが、それではあまりに芸がないでしょう。…と、こう思ってしまうあたりは新しもの好きの私の悲しい性です。
購入するときにまず候補に挙がったのがUSB接続の各種ドライブ。CD-ROM単機能機だけでなく、CD-R/RWの書き込めるドライブもありますね。皆さんご存じのとおり、USBインターフェースは取扱いが非常に簡単です。しかも、CF-B5Rでは純正のドライブと組み合わせることによりCD-ROMからのシステムの起動までサポートしています。これは便利です。何しろフロッピーディスクが要らないんですから。
ただ、USB接続のドライブにはウイークポイントもあります。インターフェースとしての限界ですから仕方がないんですが、データ転送速度はCD-ROMの6倍速止まり。デスクトップ機のドライブは40倍速、50倍速…という時代に、これではあまりに遅すぎます。というわけで、PCカード接続のドライブに対象を絞りました。
でも結局は性能じゃなくて
結局私が購入したのは、Panasonic製のポータブルDVD-ROMドライブ・LK-RV624DZ。CD-R/RWと言う選択肢もあったのでしょうけど、書き込み時に振動に非常にシビアなCD-R/RWはモバイルノートにはあまり似合わないかな?と思ったのがDVD-ROMにした理由の一つ。もう一つにはまた後で触れることにしましょう。
LK-RV624DZは、その型番のとおりCD-ROM読み出しは24倍速、DVD-ROMの読み出しは6倍速という製品です。データ転送速度だけ見るともっと高速な製品はありますが、このドライブの優位性はそのコンパクトさ。このクラスで200グラム台の製品は他にないと思います。何と上蓋部分にマグネシウム合金を使っているというところからも、軽量・コンパクト化への気合いの入りようが見えてきます。実は、この高級感溢れるデザインに撃墜されたという話もあるんですよね(他のドライブよりもかなり割高なんですが)。
Panasonic純正品なので設定も楽なんですが、これは後で付いてきた話です。製品の詳細については、Panasonicの周辺機器のホームページ「P3」を見てくださいね。
DVDと言えば
DVDと言えば、DVD-Videoの話を抜きにして語ることは出来ませんよね。ノートパソコンにDVD-ROMドライブを接続して持ち運べば、出かけた先でもDVD-Videoを鑑賞することが出来てしまいます。同様のコンセプトのポータブルDVD-Videoプレイヤーは製品としてありますが、ノートパソコンの画面はたいていこれより広いので、より迫力ある映像が見られる…かも知れません。というわけで、早速添付されていた再生ソフト「PowerDVD2000」をインストールして、DVD-Videoを見てみることにしました。テストに使ったのは、デスクトップの時と同じ「OVAイース」。結局あれからDVD-Videoは1枚も買ってないんです。レンタルショップで借りては来ましたが。
LK-RV624DZに付属しているインターフェースPCカードには、高速なCardBusで接続される32Bitモードと、ACアダプターなしでも動作する16Bitモードの2つの動作モードがあります。32Bitモードでは、再生には全く問題がありませんでした。1024×768ドットの10.4インチ液晶画面全体に、なめらかな音と映像が流れます。一方、16Bitモードでは音声がやや途切れ気味になります。画像の動きはそれほど悪くないんですが…。どうやら、DVD-Videoの再生には32Bitモードの高い転送能力が要求されるようです。バッテリだけで動く「モバイルDVD」はちょっと無理だったようですね。
Windows 98SE上ではちょっとした不具合が出てしまいました。ハードウェアによる動画再生支援機能を有効にすると、画面モードが800×600ドット・256色に強制的に変えられてしまうのです。これはどうやらPowerDVD2000の側の問題らしく、製造元のサイバーリンク社から修正パッチが公開されていますが、修正後も不具合が解消していないようです。ちなみに、動画再生をソフトウェアで行うように設定すれば普通に動きます。この場合でも再生に問題ないところに、今どきのパソコンの底知れぬパワーを感じますね。
実は、Windows 2000の場合はこの動画再生支援機能をドライバがサポートせず、有効に出来なかったおかげで難を免れたようです。喜んで良いものか、悲しんで良いものか…。まだまだWindows 2000用のデバイスドライバはWindows 9xより一歩遅れています。
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