再々インストール

満を持して

念願のDVD-ROMドライブを購入した私は、最近ずっと考えていた計画を実行に移すことにしました。それはシステムの再々インストール。…と言っても別にCF-B5Rの調子が悪かったわけではなくて、今回のインストールの最大の目的はWindows 98SEを追い出すこと。

CF-B5Rには、購入時にWindows 98SEがインストールされていて、その後Windows 2000とのデュアルブート環境を作ったことはこのコーナーで先に説明済みですね。出来ることなら最初にWindows 2000だけの状態にしておきたかったのですが、内蔵デバイスや周辺機器の動作の関係でどうしてもWindows 98を残して置かざるを得ませんでした。

Windows 2000の登場から9ヶ月が経過しました。CF-B5Rの内蔵デバイスについては9月にドライバが提供され、我が家にある機器類の中でWindows 2000に対応していないのは唯一Roland・UA-100Gだけになりました。Rolandのホームページではずっと「対応予定」と書かれていますが、いくら待っても一向に状況の変わる気配なし。これはもう対応するつもりがないのだろう…と諦めることにしました。こうなってくるとWindows 98SEはもはや邪魔者。ハードディスクを分断し、無駄な容量を食う諸悪の根源です。

クリーンにしたかったけど

今回の再々インストールは、20GBのハードディスク領域を全て単一パーティションで確保して、そこにWindows 2000をインストールするというものです。Windows 98SEを使っていたときにはハイバネーション(メモリ内容をハードディスクに退避して作業を中断することですね)領域を別パーティションとして確保する必要がありましたが、Windows 2000ではハイバネーション領域はOSが自分のパーティション内で管理するので、この小さなパーティションは不要になります。

完全にハードディスクが空っぽの状態からWindows 2000をクリーンインストール…という形にする予定でした。当初はDVD-ROMドライブ・LK-RV624DZから直接Windows 2000のCD-ROM上のセットアッププログラムを起動するつもりでしたが、添付されているドライバは評価版で、「システムのセットアップには使用できません」との記述がありました。仕方がないので、前回のインストール同様にWindows 2000のCD-ROMの内容を丸ごとハードディスクにコピー、その後フロッピーディスクからWindows 98のコマンドプロンプトを起動してハードディスク上のセットアッププログラムを起動…と作業を進めました。

ところが、ここで別の大問題が発生。私の持っているWindows 2000はRC2版からのアップグレードパスとして購入した「バージョンアップグレード」。セットアップ中に旧バージョンのOSのメディアを要求されます。もちろんメディアはCD-ROM。しかし、困ったことにCD-ROMを認識させる手段がありません。既にチェックする時点ではWindows 2000のコマンドプロンプトで再起動されていますから、使えるCD-ROMドライバがないのです。

良いこともあります

行き詰まってしまった私。「RC2版をインストールする」「新規インストール版を購入する」などいろいろ考えましたが、結局はB5RのリカバリーCDでWindows 98SEに復元、その後Windows 2000にアップグレードすることにしました。実はWindows 98SEからのアップグレードも、この「バージョンアップグレード」版のCDで出来てしまうのです…Windows 2000-RC2版かWindowsNT3.51以降を持っていなければ違法行為ですが。この場合でも、Windows 2000のセットアップ中にはCD-ROMが読めなくなるので、CD-ROMの内容をハードディスクにコピーしておく必要があります。

アップグレードインストール自体は、Windows 2000 Beta3→RC2→製品版と経験済みなのですが、Windows 98からのアップグレードは初めてでした。Windows 98からのアップグレードの場合、互換性の問題など少々厄介な案件が出てきますが、Panasonicさんの「Windows 2000対応キット」にマニュアルが用意されている方法でしたから、作業は実にスムーズに進みました。

アップグレードインストールの特徴は、「旧バージョンで使っていた環境が引き継がれる」ということですね。今回のようにセットアップ直後にアップグレードする場合、設定が引き継がれるメリットはあまり生きませんが、クリーンインストールではインストールされないソフトも入れ直すことなく利用できます。…プレインストールソフトの少ないLet’s noteでは、こちらのメリットもあまり生きないんですが(笑)。

NTFSです

Windows 2000単独で使うと言うことで、ファイルシステムをNTFSにしてみました。ファイルシステムというのは、ディスク上でのファイルの管理方法のことで、NTFSはその名の通りWindowsNTで使われてきたファイルシステムです。Windows 9xやDOSで使われてきたFATよりも多機能で、データの一部が失われた場合の修復能力が高く、ファイルの圧縮や暗号化、ユーザーごとの容量管理などマルチユーザーの前提となる機能を持っています。ただし、Windows 9xやDOSからはアクセスすることが出来ないので、今回のCF-B5RのようにWindows 2000以外からアクセスしないことが確実なドライブにしか使えません。

多機能さの見返りとして心配されるのがパフォーマンスの低下ですが、今のところは特に気になりません。むしろ、システムの起動はこれまでよりも速くなったようです。おそらくWindows 2000の起動プロセスそのものがNTFSに最適化されているのでしょう。

結果オーライ

ところで、セットアップが終わった後Rolandのホームページを覗きに行ったら、UA-100Gについては「2000年12月下旬に対応ドライバ公開予定」の文字を見つけました。たいてい、想いを寄せた相手というのは、こちらが諦めるか愛想を尽かすかした頃に振り向いてくれるものです。…というのはともかく、どうやら「携帯デジタルレコーディングスタジオ」についてもWindows 2000への完全移行は21世紀に間に合いそうです。

できれば、デスクトップ自作機についてもWindows 2000をメインにしたいところなんですが…実はそうも行かない事情があります。「自作PCドタバタ日記」の記事・「すぴーどまにあ」も読んでくださいね。


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