またも経過報告
前回の段階で余っていたマザーボードとサウンドカードなんですが、依然として部屋の片隅に転がっています。最近は、店に売るのではなく個人的に売ることを考えているんですが、未だ行き先は落ち着きません。一時期は「早く売ってしまわなくては」と焦っていましたが、最近はそれほどでもありません。
実は、これだけのんびり構えているのは、Pentium3を使う自作機に関して、技術の進歩が落ち着いてきていることもあります。Pentium4も登場しましたし、Pentium3に関してはこれでもう打ち止め…という見方もありますが。
自作機の特権?
今回のテーマはオーバークロック。CPUやメモリなどの動作クロック周波数を規定よりも高く設定して動かすことをこう呼ぶわけなんですが、完成品として市販されているパソコンとは違い、自作パソコンの場合には規定通りのクロックで動かしている人を捜す方が難しいくらいではないかと思います。それが原因で部品を壊しても個人の責任…というのは、実はどんな場合でも変わらなかったりするんですが、やっぱり自作機の場合は部品が汎用的に作られているので動作の設定を変えやすいんですよね。
たいていの工業製品の例に漏れず、パソコンの部品も規定の動作条件から少し外れた状態でも動作するように余裕を持って作られています。数パーセント動作クロックを上げたくらいで動かなくなるような商品では、その信頼性も怪しくなってきますよね。特にCPUはちょっと動作クロックが違うだけで大きく価格が変わる場合もありますから、より安く売っている低クロック用のもので高速に動かしたくなる気持ちはよく分かります。
中にはどれだけ規定よりも高いクロックで動かすかを競っているような人たちもいますね。場合によってはCPUよりも高価な冷却装置を装備していたりします。道具として使うパソコンを考えた場合、こうなってくるとさすがに理解できません。もはやあれは「メカいじり」の領域ですね。
一見便利なようで
さて、我が家の自作機もご多聞に漏れずオーバークロック状態で使っています。使用CPUのPentium3-800EBMHz版は、外部から133MHzのクロックを供給すると、その6倍である800MHzで動作するという規格になっています。昔のCPUは、設定を変えることにより動作倍率を変えることも出来ましたが、最近のCPUでは動作倍率が固定されているので、クロックを上げるにはマザーボードからの供給クロックを上げるしかありません。私は、供給クロックを140MHzに設定して、CPUを840MHzで動かしています。約5%の上昇率になりますが、特に不具合もなく安定して動作しています。
その供給クロックの上げ方なんですが、最近のマザーボードではクロックをBIOS設定画面から変更するものがほとんどのようです。今お蔵入り状態のCUSL2はこのタイプ。Windowsの環境よりは不便ですが、それでもメニュー式の画面で簡単に設定できます。最近のCPUでは何もしなくても動作クロックは自動的に設定されるので、BIOSから変更するというのはごく自然ですね。
ところが、最近このクロック変更をWindows上から行うマザーボードが出てきています。私の使っているGA-6OXM7Eには、EasyTuneというWindows 98用のユーティリティソフトが同梱されていますが、これを使うと、Windowsの画面上でCPUの動作クロックを変更するだけでなく、何とどのくらいのオーバークロックで動作可能かを自動的に判定させることまで出来ます。実は、現在の840MHzもこの自動判定で得た数字。実際にはもう少し高いクロックでもパソコン自体は起動できるんですが、安定した動作を考えるとこの辺りがちょうど良いみたいです。
なかなか便利なこのソフトなんですが、ひとつ大問題があります。それは、他にクロックを変更する手段がないにもかかわらず、Windows 2000では動作しないこと。現在Windows 98SEとWindows 2000のデュアルブート環境で使っていますが、Windows 2000環境では規定通りのクロックで動作している状態です。たった5%の差なんですが、この差のせいか、最近この自作機はWindows 98SEで使うことがほとんどになっています。どちらにしても、音楽制作の時には周辺機器のドライバの都合上当面はWindows 98を使わざるを得ないんですけどね。
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