今年も残すところあと1日になりました。ということは、必然的に今世紀もあと1日…という事になります。今年は、何かあるごとに「20世紀最後の」という枕詞の付くことが多かったわけですが、「20世紀最後」を語るのもさすがにこれが最後でしょう。明日からはいよいよ21世紀です。だからといって、明日から全てが劇的に変わるわけではありませんけどね。いつでも明日は今日の続きに過ぎないのですから。しかし、一日一日の積み重ねが新しい時代へと続いていくのです。
いつも年末になると、その年を振り返って「今年の重大ニュース」を決める企画がいろいろなところで行われますね。20世紀最後の年となる今年は、それが「20世紀の重大ニュース」になっています。1年間を振り返るだけならそれほど難しいことでもないのですが、さすがに100年間を振り返るのはそう簡単なことではありません。何しろ、100年間をリアルタイムに経験した人はほんの一握り。ほとんどの人たちは残された記録でしか知ることが出来ません。
そのせいか、多くの人からアンケートを採って集計した「20世紀の重大ニュース」を見ると、結構最近、特にここ10年くらいの出来事が上位に入っていることが多いようです。最近の出来事になるほど、その出来事を体験した人が多くなるわけですから、これは当然の話ですよね。
あなたにとって今世紀の重大ニュースは何ですか?。人それぞれにいろいろな思いがあるのでしょうけど、その中でほとんどの皆さんにとって最も重大であっただろう事件を、私は言い当てることが出来ます。…それは、あなたがこの世界に生まれ出てきたこと。ほとんどの人たちにとって、20世紀は自分の生まれてきた世紀ですよね。
少なくとも、「私にとって」今世紀最大の出来事は私がこの世界に生まれてきたことだ…と言えます。それは別に私自身が社会に対してどれだけ大きな影響を与えたかと言うことではありません。今の私がこの世界でいろいろなことを経験できる出発点は、やはり生まれてきたこと…そう思ったからです。実際のところがどうであれ、私にとっての世界は私が生まれたときに始まったのです。
同じように、人それぞれに自分の世界があります。私は、こうしてものを書いたり作品を作ったりすることで、ほんの少しでもいろいろな人の世界の中に私を入れてもらえると嬉しいな…と思っています。もちろん、いろいろな人と繋がりを持つことによって、私の世界が広げられればこんなに楽しいことはありません。
何だか自意識過剰のとてもクサい話になってしまいましたが、私をこんな気持ちにさせたのもきっとこの「世紀末」という雰囲気のせいなんでしょうね。まあ、100年に一度のことですから、大目に見てやってください(笑)。
それでは、また来世紀にお会いしましょう…それは今日と直につながっている明日、すぐそこまで来ていますけどね。
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