ついつい調子に乗って
この夏、私の自作PCには一気に3つの新しい装備が追加されてしまいました。全て、従来使っていたものと交換という形になります。ボーナスがちょっと出たばっかりに調子に乗ってどんどん買い物をしてしまった……というのが実際のところかも知れないんですが、でも決して衝動買いではありません。これまでの環境の弱点を一つずつ潰したと思っています。ちょっと紹介しましょう。
宿願の完全デジタル処理
最初は、YAMAHAのMIDI音源・MU1000(写真)です。一昨年発表されてからずっと、いつかは手に入れたいと思っていた音源でした。同時発音数などの基本性能では、これまで使っていたMU100Rのほぼ2倍に当たる機能を持っているんですが、前にも触れているとおり、この音源の最大の特徴は音声を光デジタル端子から出力できること。もともとデジタルデータであるMIDI音源からの音を、デジタルのまま取り出し、全く劣化させずに扱うことが出来ます。MIDI演奏データのやりとりに、高速なUSBインターフェースを使えるのも魅力の一つですね。サンプリング機能とMIDIデータの演奏機能が付いた上級機・MU2000もありますが、どちらもパソコンですればいい作業ですから、私にとっては余計な装備です。このあたりはキーボードを選んだときと同じ発想ですが。
実際には、このMU1000を中心にしてソフトウェアや接続ケーブルの付属したオールインワンのパッケージ・「HELLO! MUSIC! 1000」を購入しました。MU1000などのXG規格対応音源をコントロールする機能が充実したシーケンスソフトで、単独パッケージだと2万数千円のXGworks 4.0が付属して音源単独パッケージとの価格差は1万円そこそこですから、これを買わない手はないでしょう。実は、MU100Rを購入したときには音源単独で、添付ソフトも頼りなかったりして、それをずっと後悔してたんですよね。
入り口がない!
MU1000からの光デジタル出力を取り込むためには、当然のことながらPC本体側に光デジタル入力が必要です。ところが、よく考えてみるとこの光デジタル入力が現状ではどこにも装備されていませんでした。そこで、サウンドカードを交換することを検討。新たに購入したのはCreative社のSound Blaster Live! PLATINUM PLUSでした。
サウンドブラスターと言えば、PC用サウンドカードの代名詞…と言っても過言ではないくらいのの老舗ブランドで、その高音質設計には定評がありますね。さらに、このLive! PLATINUM PLUSの場合には豊富な入出力端子を前面5インチベイに取り付けできるLive! DRIVE IR(写真)が標準添付されています。繋ぎ替える必要のない端子まで前面に出てきてしまうのがちょっと問題でもありますが、ライン出力とヘッドホン端子がちゃんと連動していたり(ヘッドホンをつなぐとライン出力がミュートされます)して、なかなか気の利いたアイテムです。
ライン出力はミニコンポに出力して聴いていますが、音質そのものは、ボード上のハードウェアによる音場生成効果が追加されたこともあり、なかなかいい感じです。MU1000からの光デジタル入力も、特に高音域での解像度が増して、まるで霧が晴れたかのような感覚です。ただ、問題なのはこれまで全く問題なく動作していたシステムスタンバイや休止状態の機能が使えなくなってしまったこと。特に休止状態の終了・復帰は非常に早くて快適だったんですが…。もしかしたら設定の問題かも知れないので、もう少し対策を練ってみるつもりです。
基本には意味がある
最後はちょっと毛色を替えて、スキャナの話になります。昔使っていたスキャナは、FAXのように紙を本体内に送り込むシートフィード型のEPSON・GT-2000WINS(写真)。それなりに活躍はしていましたが、自作PCからSCSIインターフェースを外してしまったのでお蔵入り状態になっていました。
その後、「レッツノートのある暮らし」でも採り上げたPanasonicのモバイルスキャナ・Z-scanを購入して、これもそこそこに活躍していたんですが、使っているうちにいろいろと不満も出て来ました。このスキャナだと、その構造上完全な平面の原稿でないと上手く読み込めないんです。厚みのある本などの原稿を読み込むのは至難の業です…これはシートフィード型にも不可能ですよね。こういう原稿を読むときには、やっぱり一番基本的なフラットベッド型のスキャナが強いです。その気になれば、立体物でさえ取り込むことが出来ますから。
そこで、今回買ったのはフラットベッド型のスキャナ。EPSONのGT-7700U(写真)です。EPSONのスキャナはちょうど新製品が出たばかりで、これは旧モデルになりましたが、性能的には全く不満はありません。1200dpiの高解像度、お手軽なUSBインターフェースで価格は1万円ちょっと。使わないときには横倒し(というか縦型というか…)にして収納も出来ます。
このスキャナは、とりあえずはこれまでに撮りためた写真プリントの整理に使うつもりです。また、レンタルしてきたCDの整理にも使ってみたいですね。コピー機でディスクレーベルや歌詞カードをコピーする代わりに、スキャナでカラーのまま取り込んで、歌詞や収録データについてはOCRで読みとって、テキストファイルにしてから一緒にCD-Rに焼いておく…というのもいいかも知れません。これまでそんなものをスキャナで取り込むことなんて考えつきませんでしたが…。
最後は在庫処分
今回浮いてしまった機材の中で、MU100RとGT-2000WINSは中古屋に売りに行くことにしました。査定は5分弱で終わり、私の手元に帰ってきたのは…たったの1万円。買ったときの10分の1以下になってしまいました。まあ、どちらもかなり古い機材ですからね。仕方がないところでしょう。部屋の片隅で粗大ゴミになるよりはずいぶんましですし。
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