前回の話題のフォローになりますが、前回、私が「まだ予断を許さない状況」と評したパ・リーグの優勝争いは、大阪近鉄バファローズが12年ぶり4回目のリーグ優勝をあっさりと決めてしまいました。マジックが点灯してから7連勝。全く足踏みせずにマジックを減らし続けました。ノリにノっているチームというのは案外こんなものかも知れませんね。私としても、パ・リーグの優勝争いが接戦である間ずっと応援していたチームですし、とても嬉しく思っています。
それにしても、度肝を抜かれたのは優勝を決めた一戦。3点を追いかける9回裏、無死満塁で代打・北川選手の放った打球はバックスクリーン横の2階席まで飛んでいきました。優勝を決める代打逆転サヨナラ満塁本塁打…こんな劇的な幕切れを、私はこれまで見たことも聞いたこともありません(実際、史上初めてだったそうです)。この試合は、NHK衛星第1放送で試合開始から終了まで、さらには梨田監督の胴上げから表彰式に至るまで生中継されました。この感動的な瞬間にテレビを通してですが立ち会えたのは幸せでした。
もともと、前回も触れたとおり、バファローズの魅力は「いてまえ打線」とも評されるその圧倒的な攻撃力。リーグ1位の打率、本塁打数、得点を誇ります。しかし、その一方で投手の防御率や失点は最下位。優勝を決めた試合の結果を見ると、「5点取られたって6点取り返せばええやんか」とでも言いたげな、一種開き直ったような印象すら受けます。セ・リーグで今のところ優勝に一番近いであろうヤクルトスワローズは、優秀な先発投手陣とリリーフエースを擁し、打線も丁寧につないでいく印象のある、バランスの取れたチーム…という印象を受けます。それに比べるとバファローズのこのバランスの悪さと言ったら…。
しかし、このバランスの悪さも見方を変えれば「一芸に秀でている」と言えるわけで、その魅力をとことんまで伸ばしながら戦ったのが今季のバファローズでした。他よりは手薄と言わざるを得ない先発投手陣を補うために、小刻みな継投を続けてきましたが、これまでに登板した投手数は既に延べ約600人。綱渡りではありますが、それでも何とか失点を少なく食い止め、味方打線の反撃を粘り強く待ち続けました。幸い、打線はその期待に応えることが出来て、逆転勝利が多かったんですよね。
まあ、いろいろと理屈を並べてみたところで、ルールを守った戦いさえしていれば、最終的に勝ったチームが一番強いチームな訳です。投手力の評価が非常に高いにもかかわらず、成績がもう一つ振るわなかったチームを応援している私が何を言っても、結局は負け犬の遠吠えなんですよね。バファローズには、日本シリーズでもこの勢いのまま打ちまくって、是非球団史上初の日本一に輝いて欲しいと思っています。相手チームにどこが出てきても、そう簡単には負けないチームだと思いますよ。前回優勝したときには、日本シリーズで3連勝の後4連敗…という怪挙(笑)を成し遂げていますが。
ところで、これも前回触れていたローズ選手の55号本塁打ですが、前回の記事の翌日・月曜日の西武ライオンズ戦であっさり達成されてしまいました。相手投手は、これまた前回に名前が登場した松坂投手。全力を出しての真剣勝負で飛び出すホームランはやっぱり気持ちのいいものですね。次はもう1本。是非新記録を目指して欲しいものです。
さらにもう一つ。あっさりヤクルトスワローズで決まるかと思われたセ・リーグの優勝争いの方は、読売ジャイアンツが意外な(今や恒例の…という話もありますが)粘りを見せています。ペナントレースが終盤まで盛り上がることはいいことのはずなんですが、そこにジャイアンツが絡むとどうも素直に応援できません。何がいけないんでしょうね?…実は思いつく理由があまりに多すぎて語り尽くせないんですが。
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