アメリカ・ソルトレークシティで冬季オリンピックが開幕しましたね。早速モーグルスキーでは里谷多英選手が銅メダルを獲得、上村愛子選手も6位入賞を果たしました。それにしても、いつも腹が立つのはアナウンサーたちの使う言葉。「前回は金メダル、今回は銅メダルですが満足してますか?」とか、「6位に終わった」とか簡単に言いますよね。選手は誰でも出来る限りを尽くして競技に臨み、結果はそのときに残せる最高のものだと思います。そんな選手たちにかける言葉としてはあまりに失礼だと思うんですが、皆さんはどうお思いですか?
2月8日に日本語ワープロソフト「一太郎」の最新バージョン・一太郎12が発売されました。前のバージョンが出てからちょうど1年。その一太郎11も購入してインストールしたんですが、実際に起動した覚えはほとんどありません。仕事ではMicrosoft Wordしか使いませんし、それ以外のときにはワープロソフトってあまり使いませんし…。ただし、日本語入力システムのATOK14だけは常用しています。定評の変換精度の高さ以外に、キー操作を身体が覚えているというのが大きいですね。こうなってくるともう中毒患者そのものです。
ATOK15については関西弁が変換できるようになったことが売りの一つになっていますね。新聞の記事になっているのも見かけました。話し言葉には個人差も大きいので、一人一人の思ったとおりの「関西弁」が正しく文字に出来るのかどうか首を傾げるところもありますが、新しい試みとしては面白いと思います。電子メールやチャットなど、話し言葉をパソコン上でそのまま文字にすることが増えてきましたからね。一太郎とATOKを作ったジャストシステムでは、全国の方言を扱うWebサイトも用意しているようです。今後は他の方言用の変換辞書も用意されるんでしょうか?
ネイティブな関西弁スピーカーではない私としては、ATOK15にはWindows XPの新しいユーザーインターフェースへの対応を期待していました。さすがに後発の製品なのでWindows XPでの動作は確認されていますが、MS-IME2002のように操作パレットが丸ごとタスクバーに潜り込む仕様にはならなかったようです。これはちょっと残念。
ところで、ご存じの方も多いかと思いますがジャストシステムの本社があるのは徳島県徳島市。事業の拡大に伴い東京などの大都市に出ていく会社の多い中、頑ななまでに地元密着の姿勢を貫いています。そんなことを念頭に置きながら、私の持っているいろいろな商品について、製造販売元の本社がどこにあるのかをちょっと調べてみました。すると、いわゆる大都市圏以外にある会社が意外に目に付くんです。地方から全国にアピールするどころか、世界中にその名を轟かせている名前もあります。
例えば自作PCケース・WinDyを購入したソルダムがあるのは群馬県太田市。製造元の星野金属工業も群馬県内にあります。さらに、EIZOディスプレイのナナオは石川県松任市。パソコン用周辺機器を手広く手がけるアイ・オー・データ機器の本社は、同じ石川県の金沢市にありますね。…あと、意外な盲点だったんですが、ヤマハの本社は今でもちゃんと静岡県浜松市にあります。
所在地を「東京圏以外」に広げてみると、有名周辺機器メーカーのメルコは名古屋市、画像の美しさにこだわるカノープスは神戸市。「Shade」のエクス・ツールズは福岡市にあります(注:現在営業権を引き継いだイーフロンティアは東京ですね)…まあ、このあたりになると地方とはとても呼べないわけですが。
「情報の速さ」という面では都市と地方の格差はかなり縮小していますから、製造拠点の立地条件はともかく、本社や開発部門の所在地は重要な用件ではなくなっていると思います。地方に本社を置く会社には、創業の地から動かずにそのままいる…というパターンが多いようですね。もちろん地元への愛着や敬意もその要因にはあると思うんですが、純粋に経営を考えた場合でも大都市に本社を移転するのは割に合わないのかも知れません。移転には相当な出費も伴いますし。
結局のところ、会社は売り出す商品そのもので勝負するわけですからね。これに十分な魅力があれば、地方発であることはむしろ売り物の一つになり得ると思います。実は、販売する段階でも地域格差はほぼ解消されているんですよね。宅配便のおかげで「製造元から直接配達」というスタイルもすっかり定着しています。店舗を持たなくてもWebサイト上から全世界に情報発信が可能なわけですし。
話を元に戻してみると、ジャストシステムがATOK15で方言への対応を始めるのは、同じように地方でがんばっている会社に対してのエールのような気もしてきました。私自身も地方でがんばる会社は好きですね。ただ、消費者としての目は厳しくしたいと思っています。会社の所在地とは関係なく、本当に良いと思ったものしか買わないつもりですよ…その目の確かさはともかくとして。
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