金曜日・2月22日で、SSK Worldは開設してから5周年を迎えました。この日は巷では大騒ぎ…と言っても、もちろんその原因は全く別の話なんですが。WindowsのMicrosoft社が、ゲーム機「Xbox」を発売したんですよね。既に他社にずいぶん先行されている中で、Xboxがどのくらい売れるのかは想像も付きません。ただ、「ゲーム機はソフトウェア次第」とも言われるわけで、結局のところは面白いと思えるゲームソフトが出てくるかどうかが勝負の分かれ目でしょうね。人気ソフトの続編もいくつか登場するようです。
この日を迎えるたびに、Webサイトを経過した年月で論ずるのには意味がない…という趣旨のことを言い続けていますが、ときには1日で50近いアクセスを記録しながら刻んできた年月には、やっぱりそれなりの価値があるのかな?とも思います。どのように年月を過ごしてきたのか、その中身こそが大事なんでしょうね。
書店で「うたう槇原敬之」という本を見つけました。例の事件で逮捕、有罪判決を受け、現在は音楽活動を再開している槇原敬之の心境が、インタビューの中で語られている本です。この件については追いかけ続けてきた私なんですが、逮捕されたことについて触れた記事が、Weekly SSKの連載を始めてから3号目にしていきなりの号外記事でした。まさにWeekly SSKの歴史の一端を担ってきたんですね…全然嬉しい話ではありませんが。新書版の本なんてほとんど買ったことがなくて、いつもなら書店で立ち読みするだけで済ませてしまう私なんですが、今回は購入することにしました。といっても、前にもらった図書券を使うわけなんですが。
これまでに、事件後に彼の発表した曲を聴いたり、雑誌なんかでちょっとしたインタビュー記事を読んだりして、彼の考えていることを推し量ろうとしてきました。それなりの回答も持っていたつもりだったんですが、この本を読んで思ったのは、彼の考えていたことは私の想像力をさらに大きく超えていたんだ…ということ。ある種衝撃を受けるものがありました。皆さんも、機会があれば是非読んでみて欲しいと思います。特に、あの事件以来彼の曲を全く聴かなくなってしまった人や、彼に対して「反省が足りない」とか「許せない」とか思っている人にこそ読んでほしい本です。その結果「やっぱり許せない」と思う人もいるのではないかな?とは思いますが。
ある物事について文章を書くとき、まずは自分でそのことについて調べて、実際に見たり聞いたり触れたり…と体験してみます。一番シンプルな文章は、体験したことをそのまま記録するものですよね。体験した結果思ったことを文章にすると、それは感想と呼ばれます。さらに、これまでの経験から蓄積されたものと比較して意見を述べていくと、それは批評と呼ばれるものになります。Weekly SSKに限らず、ここでは「ある物事についての文章を書く」…というスタイルが非常に多いわけですが、少なくともただ体験を書くだけでは終わらず、感想が表に出るようにしたいと思っています。
この「ある物事」がIT関係の新商品だったり、スキー場のゲレンデだったりすると、感想からもう一歩踏み込んで批評のまねごとくらいは出来るんですが、これが音楽や文章など「作品」と呼ばれるものになると批評するのが難しくなります。例えば工業製品だと「軽いほど良い」とか「大きいほど良い」「小さいほど良い」とか数値を元に判断できることが結構あるんですが、これらにはそう言う尺度はありません。どちらが良いか…と聞かれても「どちらにもそれぞれの良い持ち味がある」としか答えようがないと思うんです。さらに人間そのものが対象になったりすると、これはもう文章を書くことそのものが不可能に近いと思います。
感想や批評のレベルになると、どうしても個人の主観がベースにならざるを得ません。理論的なものに基づいて作られる商品ならともかく、同じく個人の主観がベースになって作られる作品の場合、作者の思っていることを完璧に受け取ることは不可能で、それを自分の主観で受け取って書いた文章を他の人たちにそのまま伝えることも不可能です。結果的に、本来持っているものと全く違っていることもあると思います。そう考えると、私からは「こんなものがあります。是非体験してみてください」としか言いようのないことも結構あったりします。その結果、多くの人がそれに触れてくれればそれで良いと思っていますけどね。
コメントを残す