ワイヤレスの怖さ
本題に入る前に一つ。うっかり無線LANカードを差したままレッツノートを持って出かけてしまい、そのまま電源を入れたら何とどこかのワイヤレスネットワークとの接続が確立してしまいました。しかも、暗号化やMACアドレスなどによるアクセス規制も行われていなかったらしく、あっさりと「workgroup」ワークグループに参加して、コンピュータの一覧を見ることまで出来てしまいました。
さすがにこれ以上無断で接続しているのは大問題なので、すぐに無線LANカードを抜きました。ワイヤレス環境の怖さを感じてしまいましたね。こんな風に第三者に偶然受信されてしまう可能性だってあるわけです。無線通信を完全にシールドするのは至難の業。便利さの裏にある危険を常に認識しておく必要があります。
上を見ればきりがない
今更言うまでもなく、私が現在使っているブロードバンド回線はNTT西日本が提供するフレッツ・ADSL。下り方向が最大1.5Mbps、上り方向は最大512kbpsという高速で常時接続できる回線ですね。1メガバイトのデータが10秒強で送られてくる環境は、それまでのモデムやISDN回線とは段違いの快適さです。
一方、Yahoo! BBがADSL回線を提供するときに選択して一躍有名になったのが、下り最大8MbpsのADSL。俗に1.5Mbpsのサービスは「ハーフレート」、8Mbpsの方は「フルレート」と呼ばれたりもしますが、とにかくこれまでと同じ電話回線でさらに高速なインターネット接続を実現できるのがウリです。今では、Yahoo! BB以外の各社も8Mbpsのサービスを提供していて、NTT西日本でもフレッツ・ADSLの8Mbpsプランの提供が始まっています。今の環境でも決して遅さは感じていませんが、ほとんど変わらない価格で現状の5倍以上の通信速度が得られるんですからこれは魅力的です。
しかし、前にも触れていますが、ADSLの問題点は交換機から自宅までの電話線の長さで通信品質が大きな影響を受けること。何しろ、1.5Mbps版を申し込んだときですらNTTの担当者さんに思いっきり心配されてしまった我が家の環境です。ISDNの信号や、さらにはAMラジオの電波とまで干渉してしまう可能性のあるという8Mbpsサービスが我が家で受けられるのかどうか、正直なところ不安たっぷりでした。それでも、早めに申し込んでおかないと長く待たされてしまうかも?と思い、予約受付開始日に一応エントリーだけはしておくことにしました。
【東西のサービス格差】
とりあえずエントリーをした後で、8Mbpsプランの詳細をNTT西日本のホームページで確認しました。基本的には同じだと思いこんでいたんですが、重要な相違点が一つあることに気が付いてしまいました。それは、ADSL接続のために必要なスプリッタとADSLモデムがレンタルできないこと。1.5Mbpsプランを契約したときには、将来的に機器の性能や仕様が変わることも考慮して、どちらも借りる…という形態にしたんですが、8Mbpsプランの場合は購入するしかありません。価格は両方で20,000円ほどということで、しかも1.5Mbpsでの通信にも対応している機器だそうなので、それほど大きな負担というわけでもないんですけどね。
しかし、買い取りしかないことそのもの以上に腑に落ちないのは、NTT東日本ではこれらの機器をレンタルで利用する選択肢が用意されているということ。電電公社時代とは違ってNTTグループは一応民間会社ですから、全てのサービスを同じように提供しなければならないという義務もないのでしょうけど、東日本にできることがどうして西日本ではできないの?と文句の一つも言いたくなります。
【8メガプランは「門前払い」】
さて、予約開始日に申し込んでおいた8Mbpsプランなんですが、いつまで経ってもNTT西日本からの電話はかかってきませんでした。予約が殺到して、連絡が来るのが遅れているのかな?と思っていたんですが、1月の下旬に私のところに来たのは電話ではなくて1通の封書でした。
内容を要約すると次のようなものでした。「お客様宅までの回線距離を考慮すると、8Mbpsプランに変更してもサービスの品質は1.5Mbpsプランと同程度になると予想されます。現状のまま1.5Mbpsプランで使い続けるか、同程度になる可能性があることを了承した上で申し込むか選択してご連絡ください」。このような回答が来ることは予想していたんですが、電話すらもらえない門前払いでした。
考えた結果、現状のまま1.5Mbpsプランで使い続けることにしました。最大の要因は現状の速度でも十分満足している…ということなんですが、前にも触れているとおり通信環境が変わればその使い方もまた変わってくるわけで、より速い通信速度への興味は確かにあります。8Mbpsなら、DVD-Video並みの動画をリアルタイムで転送できるだけの能力があることになりますからね。インターネットに対する意識がさらに変わるであろうことは想像に難くありません。
ブロードバンド環境を実現するための選択肢は別にADSLだけでもありません。光ファイバーを個人宅に直接引き込むFTTH(Fiber To The Homeの略ですね)も徐々に現実味を帯びてきましたし、これからどんな技術が実用化されるかもわかりません。とりあえずは現状のままで、じっくり考えるとしましょう。
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