まずは先週の続きから。火曜日から豊橋市民球場、ナゴヤドームで行われたプロ野球のドラゴンズ×タイガース戦は、ドラゴンズの2勝1分けという結果になりました。敵ベンチにいる前監督を見てドラゴンズの選手たちが萎縮してしまうのではないか?と思っていたんですが、結果はむしろ逆。意外なほどにいい動きを見せていました。選手は星野氏にいわゆる「恩返し」が出来ましたね。星野氏も悔しいような、嬉しいような微妙なコメントを残していました。お互いに対戦相手が変わったら調子が元に戻ってしまい、見ている方はちょっと拍子抜けしましたけどね。この「セ界の竜虎対決」、今後はどういう展開を見せるんでしょう。楽しみにしておくことにします。
今回の話題は、お気に入りのソフトのアップデート(と呼ぶのには問題があるんですが)のご案内から入ろうと思います。時計を始めとしてタスクバー上の様々なカスタマイズが行える「TClock」のWindows XP対応版、その名も「TClock XP」がWebで公開されています。TClockの機能の一つであるNTPサーバーでの時刻合わせはWindows XPに標準装備されましたが、XP標準の「時刻合わせ」はテレビ番組の予約録画をしたらいつの間にか15分ほどずれていた…という信じられない状態。時計そのものの改造も含めて、使えるようになったのは嬉しいところです。
Windows XPへの対応作業を行ったのは、TClockの作者・Kazubon氏ではなくAKASI氏。もともと、TClockのプログラムソースは全て公開されていて改造も自由と言うことになっていましたから、こういう展開もあり得る話でした。私もプログラムソースが読めないわけではないので、暇があればチャレンジしようかな?と思ってはいたんですけど…。
TClockのようにソースコードを一般に公開しているプログラムのことを「オープンソース」と呼びますね。最も知名度の高いオープンソースのプログラムはOSのLinuxでしょうか。世界一多くのWebサイトに使われているWebサーバー・Apacheもそうですね。WebブラウザのMozillaもようやく正式版公開に近づいてきたようです。このMozillaというのは、もともとはNetscapeブラウザの心臓部なんですね。
ただ、ソースコードさえ公開すれば全てオープンソースなのか?と訊かれると、そうではありません。ソースコードを公開することの意義は、そのプログラムを利用する全ての人たちが、プログラムの構造を覗いて、何か不具合があれば原因を突き止め修正し、追加・改善したい機能があればそこを改造し…といった行動を取れることにあります。言ってみれば、世界中に散らばる数多くのプログラマ(といっても決して潤沢とは言えないわけですが)全てを自分のソフトの開発に引っ張り込むわけです。実際に、LinuxもApacheも世界中のプログラマの力によって日々パワーアップし続けています。そうした行動を認めていることこそがオープンソースの本質で、これはプログラムの種類と言うよりも一種の哲学、あるいは思想なんですね。
本来、コンピュータプログラムはそれで収入を得ることが出来る知的財産です。ところが、これを「オープンソース」にすることは、そのための手段の多くを放棄してしまうことになります。利用者ひとりひとりがプログラムを改造し、それを自ら配布する自由を認めることになりますからね。契約上こうした行動を縛ることも出来るでしょうけど、それでは進んで改造しようと思う人はいないでしょう。自らの知的財産を囲い込んで利益を得るのか、全員で共有して完成度の高さを目指すのか。君ならどちらを選ぶ?…そうした意味でもオープンソースはやはり思想なのでしょう。
ところで、自分でもプログラムを書いたことがある側から見ると、オープンソースにすることにはまた別の勇気が伴います。それは、自分のプログラムは果たして万人に読めるものなのか?ということ。多くの人たちに改造、修正をしてもらうためには、わかりやすいプログラムを書かなくてはなりません。
仕事や趣味で自分以外の人が書いたプログラムを読んだこともありますが、すんなり読めたことは一度もありません。まず、構造を把握するまでが一苦労です。プログラムの書き方には個人差もずいぶんあるようですね。プログラムの場合、同じことを実現するために最適の方法はそういくつもあるわけではないと思うんですが、実際には千差万別です。もちろん最適ではないプログラムも多いわけなんですが…自分で書いたものも含めて。
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