金曜日・5月31日からサッカーのワールドカップが開幕しました。この日は開会式と開幕1試合が行われましたが、それでももう一つ気持ちが乗りきれなかったのは、これらが韓国で行われたことと無縁ではなかったと思います。開会式のアトラクションも韓国の文化が色濃く出ていて、テレビで見ていた私としてはこれが自分の国に関係ある行事のようには見えませんでした。もっとも、世界中の人たちに「日本風」と「韓国風」が明確に区別できるのか?と考えると、それは非常に難しそうですが。
決勝戦と閉会式は日本で行われるわけですが、日本チームが決勝戦まで残ることは非常に難しい状況で、無類のお祭り好きな日本国民をもってしても、よっぽどのサッカー通でもない限り閉会式までワールドカップへの興味を持ち続けられるのかは疑問です。そう考えると、より「美味しい」のは開会式だった……と言えるでしょう。他にも、今回の共同開催で日本は韓国に譲ることがあまりに多すぎたような気がします。大会名からして「KOREA JAPAN」ですし。
それでも、試合の数々がテレビで中継されて、世界トップレベルの試合を身近に見ることが出来るのは嬉しいですね。開幕戦では、連続優勝を目指すフランスが初出場のセネガルに敗れる…という波乱になりました。こういう大舞台では、往々にして下馬評と違う結果が出てくるものですよね。日本チームにも、ある意味下馬評を覆すような大活躍を見せて欲しいものですが、果たしてどうなるのでしょうか?
さて、前振りが少々長くなってしまいましたが、今回の話題はEMSについて。「Electrical Muscle Stimulation」の頭文字を取ったもので、日本語に訳すなら「電気的筋肉刺激」といったところでしょうか。もともと、筋肉は神経からの電気信号により伸び縮みするわけですが、EMSでは比較的低周波の電気信号を外部から与えることにより筋肉を強制的に伸縮運動させてしまいます。自分の意志に関係なく、勝手に筋肉が「運動」を続けてしまうわけですから、楽に筋力トレーニングやダイエットが出来る…という話です。
余談ですが、「EMS」という略語で表されるものには意外にいろいろありますね。メジャーなところでは国際速達郵便の「Express Mail Service」、日経新聞でよく見かけるのは「Electronic Manufacturing Service(電子機器の生産受託サービス)」や「Environmental Management System(環境マネジメントシステム)」。他には「Emergency Medical Service(緊急医療サービス)」なんてものもあります。そう言えば、大昔のパソコンの拡張メモリ規格にも「Expanded Memory Specification」の略であるEMSというのがありました。
本題に戻りますが、かつては旧ソ連の宇宙飛行士の筋力トレーニングに使われていたというEMSは、テレビなどの通信販売で発振器のシートをゴムバンドでお腹などに巻き付けて使うタイプが紹介されて、ちょっとした流行になっています。通信販売だと10,000円弱で売られている商品だったりしますが、浜松市内の某店の店頭で2,980円で販売されているのを発見。試しに使ってみようかな?と思って買ってしまいました。このくらいの値段になると衝動買いするには十分でしたね。
家でパッケージを開けてみてびっくりしたのが装置の小ささ。何しろ、駆動に使われる電源はボタンリチウム電池です。しかし、よく考えてみるとEMSで流す電流は神経を通ってくる電気信号の代わりですから、ごく微弱なもので十分なわけです。ですから、このサイズでもきっと大丈夫なんでしょう。小さくて軽いことで、他の仕事や運動をしながらでもEMSでの「運動」が出来てしまいます。
シート状の発振体に付属のジェルを塗り、皮膚と密着するように貼り付けます。その後発振体をゴムバンドで身体に固定すれば準備完了。10分間に約600回の腹筋運動に相当する運動が行えるのだとか。数字だけ見れば「そんなバカな」となるわけですが、何しろ筋力の限界や疲労をも全く無視して筋肉を動かし続けるわけですから、あり得ない話ではありません。
実際にちょっと弛みも出てきた気がするお腹に巻き付けてスイッチを入れてみました。すると、発振体と皮膚の接触している部分が何だかむずむずします。最初はくすぐったい感じでちょっと気持ち悪かったんですが、しばらくすると慣れてきました。これなら、使いながら他の日常的な動作も出来そうな感じです。10分間で自動的に電源が切れました。何だかまだいくらでも出来そうな気もしたんですが、説明書に「最初は10分を限度に」と書いてあったので、続けて使うのはやめておきました。
ところが、しばらくしてお腹のあたりが何だか痛くなってきました。別に変なものを食べたわけでもないのに…と思ったわけですが、よく考えてみるとこれは筋肉痛なんですね。自分で動かしたものではないとはいえ、筋肉は確かにものすごいスピードで動いたわけですから。筋力が付くというのは筋肉の断面積が増えることで、それはトレーニングで部分的に破壊された組織が再生されるときに増強されるといういわゆる「超回復効果」で生まれますから、裏を返すと「筋肉痛なくして筋力強化なし」とも言えるわけです。それを思えば、筋肉痛があることこそちゃんと効果のある証拠だ…とも言えるかも知れませんね。ともかく、10分でやめておいてよかったのは確かなようです。
テレビの通信販売でやってるようなたくましい腹筋が作れるとはとても思えませんが、それこそテレビを見ながらでも、パソコンに向かいながらでもできるのは確かに楽かも知れません。しばらく試してみましょうか。…あ、そういえば最近は全然踊ってないですね。これもまた引っ張り出して始めることにしましょう。ストーブももうしまい込んだことですし。
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