段ボール箱の山とゴミの山

プロ野球・日本シリーズは、読売ジャイアンツの4連勝で幕を閉じました。テレビで観戦する気すら起きないジャイアンツの横綱相撲でした。開幕前から、チームの総合力としてはジャイアンツの方が上だと思ってはいましたが、ここまで圧倒的な差になるとは思っていませんでしたね。最初の2戦のうちライオンズがどちらか一つでも勝っていれば、その後の展開は変わっていたような気もします。短期決戦ですから、「勢い」や「流れ」といった要素も重要です。

その日本シリーズの余韻も冷めないうちに、ジャイアンツの主砲・松井秀喜選手はフリーエージェント宣言をして、メジャーリーグへの移籍を目指すことを明らかにしました。宿敵・ジャイアンツの選手とは言え、彼が日本を代表する名選手であることは認めざるを得ないところです。彼にはアメリカで頑張ってほしい気持ちもありますし、日本で頑張ってほしかった気持ちもあって複雑ですが、それより心配なのは彼のような「飛ばす」タイプの選手がアメリカで果たして通用するのか?ということ。あの化け物揃いの集団の中に入ったら、彼も案外並の選手になってしまうような気がします。


11月になりました。先々週からずっとかかりっきりだった引っ越しも、10月31日に元の家を引き払い、何とか一段落です。でも、大変なのはこれから。荷物は一応新居に運び込んだとはいえ、本当にただ運び込んだだけの状態です。部屋の中には数多くの段ボール箱や衣装ケース、中にまだ何も入ってない収納家具、とても電源を入れられる状態ではない電化製品…そういったものがうずたかく積み上がっています。3部屋合計すれば20畳以上もある広いマンションだというのに、一番広い平面はもしかするとベッドの上かも。

完全に新居に移ってからの週末はたまたま3連休ということになり、これは本腰を入れて片付けなければ…と思ったんですが、どこから手を付けていいのか途方に暮れる状態です。何しろ先に触れたような状態で部屋の中全体に荷物が置かれていますから、段ボール箱を開けて中身を広げるためのスペースすら確保できません。もちろんそんなことも言っていられませんから、段ボール箱をさらに高く積み上げてスペースを強引に作り、そこで中身を広げるわけです。ゆっくりですが、地道に片付けていくしかないでしょう。

片付けるためにはとにかく家具の位置を確定することから始めなくてはなりません。そうしなくては家具の中にいろいろな物を収納できませんからね。しかし、そうなると困った問題があります。新しく買う予定にしていた家具もあるんですよね。それを買って来ないと作業が進みません。そして、結果的にまた家の中には物が増えてしまいます。それでも、物が増えたはずなのに片づいてしまうから不思議です。例えば、昨日はレンジ台を買ってきたんですが、それまで床に置いたままになっていた電子レンジとオーブントースター、さらに米びつと買い置きの食料や調味料がそこに収まって、床面積は劇的に増えました。

先々週の記事でも触れましたが、新しい家の中に物を納めていくプロセスはある意味楽しみではあるんですよね。あまり追い込まずにのんびりやるつもりです。今月中にはまともに生活できる空間が出来ればいいな…くらいの気分です。慌てない、慌てない。


それにしても、部屋の中に積み上がった段ボール箱を見るとさすがにここに納めるには多すぎる気がします。確かに最初はどのくらいの物が置けるのか考えながら荷物の量を減らそうと考えていたんです。しかし、実際にはそう理想的に物事は運ばなかったんですよね。

先にも触れているとおり、引っ越し先の方が狭いわけですから、全ての物を運び込むわけにはいきません。当然、新しい家に一通りの物を運び込み、どう考えても使えない物は処分した後にも元の家には物が残るんですが、その量が半端ではありませんでした。個人的に知り合いの人たちに譲ったり、物によっては買い取ってくれたりした物もあったのですが、それでも大量の家財道具が残ってしまいました。

そこで、リサイクルショップに連絡して再利用してもらえる物はないか見てもらうことにしました。ところが、実際に買い取ってもらえた物はほんの一部でした。何しろ15年以上住んでいた家ですから、残っている物にもかなり古いものが多く、食器棚や洋服ダンスには傷が付いている事を指摘されて全く引き取ってもらえませんでした。ベッドは比較的状態が良かったんですが、「展示スペースを多く取り、商品の回転もあまり良くない」と言う理由で買ってもらえなかったようです。リサイクルショップも商売ですから仕方ないのでしょうけど、何だかやるせない気持ちになりました。


残った物の一部は新しい家に運び、それ以外は最終手段と言うことで粗大ゴミとして引き取ってもらうことにしました。業者に電話して見積もってもらったところ「2トン車1台分」だったんですが、実際に積んでみると2トン車2台にも積みきれないほどの分量で、とりあえず「燃えないゴミ」として出せない分を優先して運んでもらうことにしました。ゴミを引き取ってもらうために業者には10万円以上を払う羽目になりました。金額はともかく(もちろん懐に大打撃を与えましたが)、捨ててしまうのはもったいない…という気持ちの方が強かったですね。

残った分から一部を新居に運び、それ以外は自分で平和最終処分場まで運びました。事前に運び込む分量を連絡しなくてはならないので、使い古した鍋や植木鉢などをゴミ袋に詰めました。できあがった袋は9個。それ以外にガスコンロやプランターもありましたが、何とか私の車で一度に運べる範囲には収まりました。処分場では粉砕施設に自分でゴミを投げ入れるんですが、眼下に積み上がったゴミを見るとまだ使えそうな物がたくさんあって切ない気持ちになります。自転車が落ちているのも見えました。

余談ですが、平和最終処分場の「平和」という名前はこの施設が浜松市平松町と同市和地町にまたがっていることからですね。これだけ多くのゴミを平気で捨てる日本という国はなんて平和なんだろう…と思ってしまいましたが。

そんなわけで、私の新居には予定外の大量の荷物が運び込まれてしまいました。どうやらまだまだ要らない物は増えてきそうです。でも、今度は時間制限があるわけではないので、じっくりとリサイクルしてもらえる方法を考えることにします。


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