まずは先週の記事のフォローから。先週末に行われたフィギュアスケート・NHK杯。男子シングルでは本田武史選手は残念ながら優勝を逃してしまいましたが、その後のエキシビジョンでとんでもない物を見ることが出来ました。特別出演した名古屋の中学生・安藤美姫(あんどう・みき)選手が、見事な4回転ジャンプを披露してくれました。女子ではまだ世界で誰も成功させていない4回転ジャンプ。今回は正式な成功記録とはなりませんが、今後に大きな期待を持たせてくれます。選手たちが互いに競い合って、より高いレベルを目指して欲しいものです。
さて、今回のテーマは表題の通りなんですが、言うまでもなく多くの人はテレビ画面でDVD-Videoの映像を見ているはずですね。ところが、私の場合これまではパソコンのDVD-ROMドライブと再生ソフトを使って液晶ディスプレイで見るか、カーナビのDVD再生機能を使って見るか…の二つの方法しかなく、テレビはDVDを見るためには使えなかったんです。ビデオカードにはDVI以外にS-Videoの出力端子もありますから、その気になればできないこともなかったんですが。
前にも紹介したとおり、我が家にはカーナビの7型ワイド液晶の実に16倍、パソコンの16型液晶ディスプレイと比べても約2.5倍の面積を持つ28型ワイド画面のBSデジタルハイビジョンテレビがあります。これをDVDの視聴に使わない手はありません。折しも冬のボーナスの季節。まだ手元にはボーナスはないんですが、今回は「テレビでDVDを見たい!」というコンセプトの元に買い物計画を進めることにしました。
テレビでDVDを見るだけならDVDプレイヤーを買ってくればボーナスを待つまでもない話なんですが、それだけでは芸がない…と思ってしまうのが私の悪い癖。結局私の手元に届いてしまったのはもっととんでもないシステムでした。それがこれ。オンキヨーのDVDホームシアターシステム・HTP-155DVです。ただ、オンキヨーのホームページを見てもこの型番はありません。これは家電店とのタイアップによる特別仕様の商品で、基本的には既存の商品・INTEC V10DVと同じなんですが、サテライトスピーカーがリアルウッド突き板仕上げキャビネットの物に変更されています。これにスカパー!のエアチェック用のMDレコーダーも追加して、11万円少々の買い物になりました。
今回の買い物に絶大な影響を与えたのが既存のテレビ。まず最初に引っかかったのは、テレビにD4端子という超豪華装備が付いていることでした。従来のビデオ端子やS-Video端子よりもさらに高画質な映像、さらには映画で絶大な効果を発揮するプログレッシブ信号も受けることが出来るわけなんですが、当然ながらDVDプレイヤー側にもプログレッシブ信号を出力できるD2端子が必要なわけで、これを装備しているプレイヤーは意外に高価になってきます。
さらにもう一つは、BSデジタル放送でサラウンド音声の番組が増えてきたこと。当初からWOWOWの映画放送などで行われていた5.1chサラウンド放送なんですが、ここにきてNHK-BSなどでも放送されることが増えてきました。今年の紅白歌合戦もサラウンド放送になるのではないでしょうか。せっかくだからこれにも対応できるホームシアターを目指そう…と考えたわけなんですが、BSデジタル放送のサラウンド音声は、DVDで使われているドルビーデジタルやDTSとは違うMPEG2-AACと呼ばれる形式で送られてきますから、MPEG2-AACの信号も処理できるアンプが必要になります。
この二つの条件に「手の届く値段」という要素を加味した時点で、SONY・DAV-S550との事実上の一騎打ちになりました。DAV-S550の方が実売価格が安く、アンプ出力もずっと大きいんですが、結局は店頭で実際に音を聴いて好みだったので決めました。音質はアンプ出力だけで決まる物ではありませんからね。それ以前にSONY製品にはイメージとして品質上の不安があったんですが。一方で、オンキヨー製品には音質へのこだわりのイメージがあります。電源ケーブルにもきっちりと極性表示されていたりして。
テレビ台上の配置を整理して、こんな風にセットアップしてみました。上段中央、MDレコーダーの真上にセンタースピーカーが載っている…という変則的なスタイルになっています。サブウーファーがすぐ横に鎮座しています。写真では見えませんが、もちろん後方には2個のサテライトスピーカーもあります。
配線する上で心配だったのが、テレビ関係の音声信号の流れ。ホームシアターのアンプ部の入力はDVD、MDの他には外部入力1系統しかなく、実際に鳴らしたい音源はテレビ、ビデオ、スカパー!チューナーと3つもありましたから。しかし、実際には杞憂に終わりました。というのも、テレビの側でBSデジタル放送はもちろんアナログの地上波放送、さらに外部入力も全てデジタルに変換した音声が光デジタル出力端子から出力される…という仕様になっていたものですから。結局光ファイバー1本で全て事足りたわけです。
早速DVDを再生してみました。とにかく画面が非常に美しいです。これまでパソコンや車内で見ていたものは「なんちゃってDVD」なんじゃないか?というくらい画質の差は歴然です。ぱっと見てわかるのは発色の差でしょうか。テレビらしい鮮やかな色がはっきり出ています。プログレッシブ再生の効果はちらつかないなめらかな動き…と言うことで見られるはずなんですが、自分の手元にあるのが音楽DVDばかりで、フィルムで撮った映画は一つもないのでまだ評価は出来ていません。
また、音に包み込まれるような感覚は非常に心地よいです。ドルビーデジタルサラウンド対応のディスクだけでなく、通常の2chステレオ音源でも後ろからきっちり「サラウンド」してくれます。後ろのスピーカーに耳を近づけてみても、出ている音はそれほど大きくないんですが、これがあるかないかでずいぶん違うんですよね。これは病みつきになってしまいそうです。
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