気が付けばバラバラ
本日の主役はメモリーカード。ここではデジタルデータの一時的な記録にフラッシュメモリなどの半導体素子を使う媒体の総称としてこう呼んでおきます。このメモリーカードにも結構いろいろな規格が登場して、各社が自社の後押しする規格の普及に躍起になっています。結果的にはどの規格にも決め手がなく、事態をややこしくしているだけのような気がしますね。確かにそれぞれ長所も短所もあり、どれか一つに統一するべきものでもないのかも知れませんが。
最初に私が使ったメモリーカードは、デジカメ用の記録媒体だったスマートメディア(写真左上)でした。1年後に今度はビデオカメラを購入しましたが、これに装備されていたのはメモリースティック(写真右上)のスロット。仕方なくスマートメディアに続いてメモリースティックを購入することになりました。同じような役目をする製品を別々に購入して使うのは非効率的だと思いますが、メモリーカードの種類は機器の製造元によって決められてしまいますからね。機器としての他の性能も加味するとこれしかなかったわけです。
さらに1年後、今度はカーナビを購入しましたが、これにはPCカードスロットが装備されていて、位置情報のバックアップやMP3音声ファイルの再生に対応していました。PCカード型のメモリーカードは最近あまり店頭では売られていないので、PCカードスロットに差せるメモリーカード+PCカード型アダプターの組み合わせでは最も安価だったコンパクトフラッシュ(写真左下)を購入しました。
さらにもう1年後、新しく買ったノートパソコンにはSDメモリーカードスロットが装備されていました。単にデータの読み書きをするだけでなく、カードごとに固有のIDが記録されていることを利用して、パスワード入力の代わりにカードの挿入を利用できる仕様になっていたため、パソコン用の鍵としてSDメモリーカード(写真右下)を購入しました。こうして、気が付けば私の手元には4種類の別規格のメモリーカードが揃ってしまったのです。
パソコンで使えなきゃ
SDメモリーカードの場合はちょっと事情が違いますが、メモリーカードを活用するためには、パソコンとそれ以外の機器との間でデータをやりとりするため互いに読み書きする必要が出てきます。見ての通りそれぞれ全く形が違いますから、それぞれのメモリーカードに対応した読み取り機器が必要になります。
私の場合、先に触れたとおり1年ごとに種類が増えていったこともあり、3種類のPCカードスロット用変換アダプタ(写真左からスマートメディア用、メモリースティック用、コンパクトフラッシュ用)を持っています。縦横サイズは名刺やクレジットカードとほぼ同じPCカードですが、厚みは5mmもあるだけに、他のPCカードも合わせて4枚、5枚と重なると意外にかさばります。
最近は複数の規格に対応したアダプタも発売されていますが、わざわざ買い換えようとまでは思わず、現状のまま使い続けています。実際のところ、出かけるときに持ち運びたいアダプタは1種類だけということが多いんですよね。デジカメとビデオカメラを両方持って出かける…ということは少ないので。
すっきり内蔵
これらメモリーカードをデスクトップ機でも利用しようと思い、メモリーカードリーダーを購入しました。複数の規格に対応した様々な形態の機器が販売されていますが、今回私が購入したのは玄人志向のFDD+CR6U。本来フロッピーディスクドライブが取り付けられている3.5インチベイに、薄型のフロッピーディスクドライブと6種類の規格が扱えるメモリーカードリーダーを凝縮した製品です。もちろん私の持っている4種類は全て読めます。
玄人志向といえば、極端に簡素化したパッケージ、メーカーとしては基本的にノーサポート(ユーザー掲示板が用意されています)…というスタイルで、最先端の製品やちょっとアブない製品を安価に提供するブランドとして登場しましたが、実は周辺機器の国内最大手・メルコのグループ企業が行っている事業である…というのは知る人ぞ知るところです。メルコとの関係を公にした頃から玄人志向の「玄人志向」度がちょっと下がっているように感じるのは気のせいでしょうか?
FDD+CR6Uも、味も素っ気もない段ボール製の箱の中に本体とカードリーダー部用のUSB接続ケーブルが入っているだけのものが7,000円台で売られていました。どうせサポートもないんだし…ということで、味も素っ気もない乳白色だったフロントパネルをバラしてシルバーに塗装しました。方法自体は光ドライブのときと基本的に同じなんですが、バネも仕掛けられているフロッピーディスクドライブの蓋の扱いがちょっと面倒ですね。
4つのドライブ
USBケーブルをマザーボード上のピンに接続して、爪楊枝を使ってカードリーダー部の電源を入れると(フロントパネル左下奥に小さなスイッチがあります)、自動的にカードリーダー部が認識され、マイコンピュータにはこのように4つの「リムーバブルディスク」が表示されます。4つのドライブとして認識されているので、メモリーカード相互の間でデータをコピーすることもできます。ただ、構造上メモリースティックとSDメモリーカードは同時に挿入できませんけどね。
ただ、このままではどのドライブがどのメモリーカードに対応するのか全然わかりません。そこで、玄人志向のホームページからドライバをダウンロードしてインストールすると、今度はそれぞれのカードに対応した名称とアイコンが表示されるようになりました。これならちゃんと使えます。個人的にはアイコンに付けられた「CF」「SM」などの文字はない方がかっこいいような気がしました。絵だけでも十分わかりますしね。
もともと写真等のデータはNAS上に保存していますから、デスクトップ機からでもノートからでも操作自体はほぼ同じです。FDD+CR6Uのおかげで、自宅でのメモリーカードからのデータ取り込みはずいぶん快適になりました。ただ、カードリーダー部の電源を入れたままだと正常にスタンバイ状態に落ちてくれないので、使うときだけ電源を入れる…という使い方になっています。このために、爪楊枝がパソコンデスク脇の常備品になりました。
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