デスクトップとノートの差
先に、自作PCドタバタ日記で「デフラグソフトを選ぶ・ デスクトップ編」と題した記事を書きましたが、デスクトップ編があるからには当然ノートブック編もあるだろう…と誰もが思うわけです。もちろん私はお約束通りこの記事を書いています。なぜノートブック編があるのか?…それは、デスクトップとノートでは考慮しなくてはならないポイントが変わってくるからに他なりません。
自作PCドタバタ日記で紹介したDiskeeperは、バックグラウンドでこまめに少しずつ断片化を直していく…という手法で、常時システムの高いパフォーマンスを維持しようとしています。確かに非常によくできた方法なんですが、これを常時持ち歩くノートパソコンに適用しようとすると、ちょっと困った問題が出てきます。
デフラグソフトはハードディスクの内容を直接操作するソフトですから、当然のことながら動作中にはハードディスクを回さなくては仕事になりません。バッテリー駆動のノートパソコンにとっては、これは貴重な電力を本来フォアグラウンドでしたい仕事とは無関係なところで使ってしまうことになります。それも、ウイルス対策みたいに必要だから仕方なくバックグラウンドで常時動作させる…というのとはちょっと質が違いますよね。これでは、せっかくハードディスクを動作させない工夫を積み重ねても意味がなくなってしまいます。
また、パワーの有り余っているデスクトップパソコンならそれほど問題にならないのですが、それに比べるとパフォーマンス面で、特にハードディスクへのアクセスでどうしても劣るノートパソコンでは、デフラグソフトの動作でバックグラウンドに大きな負荷がかかることになります。結果的に、目的の仕事を処理する時間が長くなり、こうした面でもバッテリー消費を増大させる要因になります。
そのままじゃダメらしい
レッツノート・CF-R2でも、自作デスクトップと同じようにDiskeeperの体験版をインストールしてしばらく使ってみました。完全な自動設定で動作させると、スタンバイ状態から復帰するたびにDiskeeperエンジンがアクティブになり、普通に使えるようになるまでちょっと余分に時間がかかることがありました。
実際にバッテリー駆動で使っているときにデフラグ作業が始まり、パフォーマンスの低下をはっきり感じたこともありました。ただでさえハードディスクのパフォーマンスが特に低いCF-R2A最軽量モデルですから、これらはストレスを溜める要因です。
運用方法でカバーする
市販のデフラグソフトの中には、1回のデフラグ動作でDiskeeperよりもずっと高いレベルで断片化を解消できるものもあります。たとえば、PartitionMagicで有名なネットジャパンが販売しているPerfectDiskは、空き領域も完全に連続化した実に芸術的なデフラグ結果を見せてくれます。週に1回程度これらのソフトで集中的にデフラグする…という方法もあるわけです。同じ仕事をさせるために機種ごとに違うソフトを選ぶのも一種こだわりの選択肢だとは思うんですが、ここは同じDiskeeperを使って何とかできないか考えてみました。別々のソフトの操作を覚えるのも面倒ですし。
Diskeeperの「Set It and Forget It」設定では、デフラグ動作を行わない時間帯を指定することができますから、曜日に関係なく深夜のみ動作するように設定してみました。深夜なら、バッテリー駆動で使っている可能性は低いと思いますし、それ以前にパソコンを使っていること自体少ないでしょうから、デフラグが動作していても苦にならないでしょうし。
この設定ならば、昼間にスタンバイ状態から復帰しても、Diskeeperエンジンがアクティブになることはありません。日中デフラグ動作を止めることにより断片化の進行度がどうなるか気になるところでしたが、一度断片化がほぼ解消していれば1回の動作で元通りの状態にすることができます。
これなら、CF-R2でもDiskeeperを使って自動的にデフラグ管理をさせておけば良さそうです。欲を言うなら「バッテリー駆動時だけは動作させない」という設定ができれば完璧なんですが、そこまでノートパソコンのツボを押さえたデフラグソフトはまだ存在しないようです。さすがに自分で作るのは難しいし…誰か作ってくれませんか?
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