片足をすくわれひっくり返る

悲劇は突然訪れた

最近、この「自作PCドタバタ日記」のコーナーが大人しかったような気がしませんか?。まあ、実際に全然ドタバタしていませんでしたから、これも仕方のない話ではあるのですが。居間の片隅で、私の自作デスクトップ機はテレビ番組を録画したり、年賀状のためのCGを作ったり…と、淡々と私の与えたハードワークをこなし続けていました。

しかし、悲劇は突然訪れました。それは、年末年始に録画してあったテレビ番組を整理していたときのこと。番組の再生中に突然画面が止まり、数秒後にタスクトレイ上のRAIDのアイコンに×印が表示され、英文のダイアログが表示されました。そんな画面は今までに見たことがありませんでしたから、正直なところ少し面食らったんですが、そんな私に考える暇も与えずに、システムは強制的に再起動されました。

再起動後に表示された「Windows拡張オプション」メニュー画面で「前回正常起動時の構成」を選択してしばらく待ってみたら、しばらくロゴ画面が表示された後にまたも再起動。それならば、と今度は「セーフモード」を選択してみたらこれまたこちらが操作できるようになる前に再起動。これではらちがあきません。

そこで、今度はWindows XPのCD-ROMからシステムを起動して修復を試みることにしましたが、実際にやってみるとC:ドライブにアクセスすることすらできません。インストールするときと同様に、RAIDドライバのフロッピーディスクを用意してインストールしたんですけどね。一度アレイを解放して再確保してみてもやっぱりダメ。こうなってしまうと、私にはもう復活の手だては思いつきません。すっかりお手上げです。

失ったもの、そして得たもの

ついさっきまでは快調に動いていたパソコンが、あっという間にただの箱になってしまう…というのは私にも何度か経験がありますが、場数を踏んでもなかなか慣れるものではありません。さすがにしばらくの間は放心状態になりましたね。ただ、不幸中の幸いだったのはデータの消失は最低限に抑えられたこと。データのほとんどはネットワーク接続されたハードディスクに転送してありましたからね。結局、私の失ったデータはテレビ番組を録画した映像だけ。確かに「永久保存版」にしたい番組もありましたが、自分で作った曲や画像が消えてしまうのと比べれば、そんなことは些細なことです。また再放送やDVD発売などを待てば済む話ですし。

ちなみに、これまでに自分で作ったデータのほとんどはCD-Rに焼いてありますし、ノートパソコンにも複製を作ってあります。こればかりは誰から譲ってもらうこともできませんから、自分で守らなくてはなりません。職場では、合計5カ所にデータのバックアップを作ってあります。仕事の場合、データの消失は信用問題になりかねませんからね…念には念を入れておかなくては。特に今回のようなことがあると、データのバックアップの重要性を痛感します。

そして、今回もう一つわかったのはRAIDのストライピングアレイにセットアップしたシステムの復旧はややこしいと言うこと。起動中に呼び出せるRAIDコントローラのセットアップ画面では異常が検出できませんでした。おそらく、2個のハードディスクのうち片方にデータエラーが発生したのだと思うのですが、確認する術すらありません。ともかく、トラブルが起きたときに復旧ができないのでは困ってしまいます。少なくとも、起動ドライブは特殊なドライバなしでアクセスできるものの方がよいのではないか?と感じました。

で、とりあえず直したけれど

結局ハードディスクからのデータの救出は断念し、再インストールすることにしました。先ほど試してみたとおり、RAIDアレイとしては認識できない状態になっているので、とりあえずハードディスクを2個ともチップセット標準のIDEポートに接続し直して、Windows XPのCD-ROMから起動してみました。幸い両方ともちゃんと認識されたので、このうち片方に領域を確保し直してシステムのインストールを行いました。ところで、Windowsでも、その後にインストールしたMicrosoft Office XPでも、アクティべーションはインターネットから普通に完了しました。接続方法こそ変わったものの、新しいハードウェアは全く追加していないわけですから、当然と言えば当然なんですが。

インストールが済んだ後にもう片方のディスクも領域を確保し直して調べてみたら、片方のディスクから不良セクタが9個ほど見つかりました。これが今回のトラブルの原因だったのでしょう。どちらにしても、この段階まで来ないとトラブルの原因がわからないのではどうしようもありません。

これまでディスクアクセス高速化の手段として一応の信頼を置いていたRAIDに、一転して不信感が芽生えてきました。2個あるディスクのうちの片方だけしか壊れていないのに全体が止まってしまうのはどうも納得が行きません。…そういうものである、ということはわかった上でやっていたことなんですが。実際には2台が一体のものとして動いているんですから、片方が壊れたと言うことは全体が壊れたのと同じです。まさに「片足だけをすくわれてもひっくり返ってしまう」わけです。

とりあえずはRAIDを組まずに使っているわけですが、テレビ番組の録画データなど巨大なファイルを扱うと、これまでとの速度差が実感できてしまうんですよね。このままではちょっとストレスが溜まりそうなので、解決策を何か打ってみようかと考えています。…久しぶりに嵐の予感、です(笑)。


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