木曜日・17日に浜名湖花博を見に出掛けて、SSK Specialの方にも記事を載せたところなんですが、実は今日もこの雨模様の天気の中花博会場に出掛けています。詳しくは後ほど改めてレポートします。
それはさておき、今回は先週の話の続きをしてみたいと思います。先週日曜日に明らかになったプロ野球パ・リーグの大阪近鉄バファローズとオリックスブルーウェーブとの合併に向けての動きですが、17日に開かれたパ・リーグの理事会で了承されたようです。今後はセ・リーグも含めた12球団の実行委員会、さらにはオーナー会議で了承されると正式に決定…という流れで、合併そのものはこのまま承認される方向に動きそうです。
しかし、細かい話はまだまだこれから。往々にしてこの手の話には「総論賛成、各論には難色」というお決まりのパターンがあるわけですが、今回も例外ではないようです。両球団からは合併に際していくつか要望が出されていますが、早くも不満が表明されています。
例えば、「合併後の新球団が大阪ドームとヤフーBBスタジアムの両方を本拠地として使いたい」という要望に対しては、阪神タイガースが反対を表明しています。本拠地の甲子園は兵庫県にありますが、大阪にも数多くのファンがいて、本拠地のエリアが両球団と完全に競合しているタイガースの意見はわかります。しかし、既に各球団とも固定したファンを獲得している現状からすると、実際どのくらい影響があるのかは疑問です。
「合併後の新球団が主力選手を優先的に保有したい」という要望に対しては、読売ジャイアンツが反対を表明しています。2球団の主力を集めて1球団にすれば、戦力の不均衡が生じる…という言い分は確かにその通りなのですが、ジャイアンツから意見が出てくると、それは単に自分のチームより強いチームができるのが嫌なんじゃないの?と勘ぐってしまいます。まあ、それ以前にバファローズとブルーウェーブの選抜連合軍がジャイアンツより選手層が厚くなるのか(強いかどうかは別問題として)はちょっと疑問なんですが。
個人的には、本拠地は地理的均衡に配慮して大阪ドームにした上で、主力選手の確保はどちらにしても資金面で制限を受けるので希望通りに認めてもいいのではないか?と思っているのですが、どうするのがベストなのかは難しい問題で、方針はなかなか決まらないのではないかと思います。
合併の話が浮上してから、にわかに復活してきたのが1リーグ制の話ですね。以前から「10チームによる1リーグ制」という構想は一部球団の間から何度か上がっていたわけですが、実際に1球団が減るという事態になって、「もう1球団減れば1リーグ制に移行できる」という話が出てきたわけです。となると、次はどの2球団をくっつけるんだ?ということで、マスコミでは具体的にいくつかの組み合わせが話題に上っているようです。
合併が成立すれば、このままならパ・リーグは5球団で来シーズンを戦うことになります。5球団では同時に行えるのは2試合になってしまいますから、単に球団数が一つ減る以上の悪影響が出てきます。試合数が減れば当然各球団の収入は減少する可能性があり、その結果さらに経営状況が悪化するかも知れません。それならばもう1チーム減らしてしまって一気に1リーグ制へ…という主張も一見もっともに聞こえます。
ただ、10チームでの1リーグ制で心配なのは、優勝争いへの楽しみが減少してしまうのではないか?ということ。リーグに何チーム所属していても、優勝争いに参加できるチームの数はそれほど変わりません。蚊帳の外に置かれてしまうチームが増えるだけになってしまうのではないでしょうか。今季のパ・リーグのような方法や前後期制によるプレーオフという方法もあるわけですが、今の日本シリーズを上回る盛り上がりは難しいような気がします。
似たような状況にあるのが、1部が12チーム1リーグ制のJリーグですよね。こちらは緊迫した戦いを演じてるじゃないか…という声もあると思いますが、Jリーグにはプロ野球と決定的に違う点があります。それは、Jリーグには2部リーグが存在し入れ替えがあること。上位チーム以上に下位チームにも緊迫感を持たざるを得ない動機付けがあります。さらにチーム数を減らしたいという話もあるプロ野球で、2部制の導入は困難でしょう。
これらの中間的な方法として、両リーグでの交流戦を行う方向も検討されているらしいですね。どんな方法に落ち着くのかはわかりませんが、少なくともパ・リーグが5球団のまま現状通り…という選択肢だけはちょっと考えられません。さらなる変革がやってくるのは間違いないでしょう。
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