強烈な肩透かし
レッツノートの2005年春モデルが発表されました。従来の筐体はそのままに、CPUをより高クロックのものに交換、ハードディスクもより大容量のモデルが用意されています。そして、違いはたったこれだけ。新Centrinoプラットフォーム採用などの劇的な変化はない、見事なまでの超マイナーチェンジです。正直なところがっかりしています。
前回の記事でも触れたとおり、コードネーム「Sonoma」で呼ばれた新Centrinoプラットフォームには、レッツノートのようなモバイルノートを意識した製品もラインナップされていますが、どうして採用されなかったのでしょうか。省電力性能や発熱の面で思った通りの性能が出なかったのかも知れません。もし同等の消費電力で動作するのなら、より高性能なこれらの製品を採用しない理由は考えられません。高い処理性能が実現できるのなら、作業にかかる時間が短縮できて、実質的により長時間使えることになります。
あと、採用されなかった原因として考えられるのはコストの問題。900番台のチップセットが高額であることも考えられますが、それよりも現行シリーズの設計コストがまだ売り上げでは回収できていない可能性があります。より良い製品が手に入るのなら、販売価格に転嫁しても許されると思うんですけどね。パソコンの購入基準は価格だけではありません。特に、モバイル志向のユーザーには目の肥えた方が多いと思いますし。
STOPエラーの読み方
さて、前回の記事の通りまともに動かなくなってしまったCF-R2を修理に出すことに決めた私ですが、最初に電話をした先は「お客様ご相談センター」。「故障かな?」と思ったときに相談する所です。まずは不具合の原因をはっきりさせておきたかったんですよね。もしかすると、原因は私のちょっとした勘違いで、電話のやりとりだけで直ってしまうかも知れませんし。
最初にわかったことは、パームレストを触ると再起動する場合があること。どうやらハードウェア側に問題があることは確実になりました。次にしたことは、問題の所在を明らかにするためにSTOPエラーの内容を読むこと。とはいえ、発生すると1秒も経たずにすぐに再起動されてしまう状態ですから、内容を読むことなんて到底できません。
そこで、何とかセーフモードでWindowsを起動し、システムのプロパティから「詳細設定」タブ→「起動と回復」ボタンとたどり、「システムエラー」セクションの「自動的に再起動する」のチェックを外して、STOPエラーの画面で止まるようにしました。
これでSTOPエラーの画面を見ることはできるようになりましたが、英文と数字の羅列が小さな文字で表示されている状態で、これでは訳がわかりません。こんなときにサポートの方から聞かれるのが、「STOP」と書かれた行に続く英数字。これが、実際にどんな理由でシステムが停止したのかを示しています。画面が止まるごとに内容は変わりましたが、例えばこんな感じでした。
STOP 0x0000004e (0x00000007, 0x00007abf, 0x0000f17e, 0x00000000)PFN_LIST_CORRUPT
STOP 0x00000050 (0xc2332b94, 0x00000000, 0x00000000, 0x00000000)PAGE_FAULT_IN_NONPAGED_AREA
電話で番号を伝えて調べてもらったところ、これらのエラーが出るときにはメモリに障害がある可能性が高いのだそうです。試しに増設しているメモリをもともと載っていたものに戻したり外してみたりしましたが、状況は変わりませんでした。ということは、どうやらメイン基板上に載っているメモリに不具合があるようです。これで工場修理行きが確定しました。1時間近く電話しても無料のフリーダイヤルはありがたかったですね。
最速なら2泊3日!
次に電話した先は「パナセンスカスタマーセンター」。修理の申し込みをするときの連絡先です。お客様ご相談センターでのやりとりを一通り伝えて、修理に出したい旨を伝えました。早速翌日に宅配便で取りに来てくれることになりました。その日は仕事でしたから、職場に取りに来てくれるようにお願いしました。レッツノートクリニックのときと同じ「パソコンポ」の箱を持って日本通運の配達員さんが来てくれました。
CF-R2を送り出した翌日の夕方、私の携帯電話に神戸のカスタマーセンターから電話が入りました。メインボードを交換したが、動作チェックがこの日の発送に間に合わなかったので、発送は翌日以降になってしまう…というお詫びの電話でした。ということは、裏を返すとこの日のうちに発送されて2泊3日で手元に戻ってくるという体制が整っているということになります。そういえば、レッツノートクリニックのときも一晩私からの連絡待ちがあった上で3泊4日でした。
ところが、この後が意外に手こずったようです。動作チェックをしてみたら、ハードディスクの方にも異常が見つかって交換。さらにその後の動作チェックでも電源が落ちてしまって再検査…となり、結局木曜日に発送したCF-R2は翌週の火曜日に戻ってきました。都合5泊6日ということになります。この間も状況を毎晩電話で連絡していただけたので、ストレスは溜まりませんでしたね。…まさか、そば屋の出前の「今出たところです」ではないでしょうしねぇ。
3年保証のありがたさ
同封されていた「納品明細書」には、「メインボードとHDDを交換しました」と書かれた横に部品価格が載っていました。メインボードは27,000円、ハードディスクには40,500円という価格が付いていました。やっぱり1.8型ハードディスクは高いんですね。これに技術料が1万円くらい(CF-S21のときはちょうど1万円でした)加算されると修理代…ということになるわけですが、今回は3年保証の期間内ということで、送料なども含め全て無償で修理していただけました。こういうときに保険や保証のありがたさを実感しますね。
ちゃんと起動することを確かめた後、前回取り外した無線LANを内蔵し直しました。これで壊してしまったら笑い話では済みませんから、作業では最近になく緊張しましたね。作業は無事成功し、また無線LANで使っています。さすがに分解、組み立てにもちょっと慣れてきました。
ところで、今回CF-R2を修理に出している最中に、出張先でPowerPointを使ったプレゼンをする仕事がありました。本来なら当然CF-R2を使う所なんですが、今回は仕方ないので先方にパソコンを1台貸してもらいました。普段はそれほどプレゼンをする機会が頻繁にあるわけでもないんですが、こんなときに限ってピンポイントで仕事が入っちゃうんですよね。面白いものです。
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