【「全部入り」は要らなかったけど】
DVDスーパーマルチドライブを購入してから9ヶ月が過ぎました。思っていたよりも書き込みDVDの出番はありました。弟のパソコンを新調するときにも、保存されていたデータのバックアップを数枚のDVD-Rで行いましたし、昨年デジカメで撮った写真も、あれだけたくさんあったのにDVD-R1枚に全て収まってしまいました。
…と、ここまで書いてお気づきの方もあるかと思いますが、いろいろなメディアを扱えるDVDスーパーマルチを持っていても、結局書き込んだのはDVD-Rばかりだったんですよね。一通りいろいろなメディアを購入して使ってみましたが、500GB近いハードディスクが内蔵され、さらに250GBのNASと同期されている状態では、バックアップメディアとしてのRWやRAMの出番はまずありません。「永久保存版」データや他の人に渡すデータを焼くことになるわけですが、この場合には一番入手性が高く、他のドライブでの認識性も高く、価格もこなれてきたDVD-Rが一番便利です。
ただ、その一方で感じたのが片面2層書き込みDVDの必要性。録画したテレビ番組を保存するためにDVDビデオ形式で書き込もうとすると、1層では足りないんです。もちろん、圧縮率を変えればかなり長時間の映像を録画できるんですが、先に触れたとおりDVDに焼くのは「保存版」ですから、画質はあまり落としたくありません。実際、市販のDVDビデオソフトだと2時間近い作品は2層で作られていますよね。
実は、もう一つ不満に思っていたのがCD-Rの書き込み速度が遅いこと。DVR-ABH8の24倍速でも普通に使うだけなら十分速いんですが、私の場合合唱団のパート練習CDを作るときなど大量にCD-Rを焼くことがあるので、やっぱり速いほうが嬉しいんですよね。
【塗らずにこだわる】
そんな私が、前回から1年も経たないうちに新しく購入してしまったのがパイオニアのPC用DVD/CDライター(この会社では書き込み光ドライブをこう呼んでるんですね)・DVR-A09-J-SVです。スタイリッシュな独特のフロントパネル形状と、天板のハニカム加工が目立ちます。価格も1万3千円台と意外に安価です。
DVR-A09-JではDVD-RAMの書き込みはできません(読み込みは可能)が、DVD-R/+Rは16倍速、DVD+RWは8倍速、DVD-RWは6倍速、さらに2層記録のDVD-R DL/+R DLも6倍速での書き込みが可能になっています…実際にはまだ市場に出回っていない規格もあって、今後ファームウェアの更新で対応するわけですが。CD-Rの書き込みも40倍速で、ほぼ最速に近いクラスです。パイオニア製品は伝統的に書き込み精度の評価も高く、用途に応じて速度を自動調整して静穏化を図れるのも注目のポイントですね。
実は、最大の決め手はフロントパネルがシルバーのヘアライン風加工になっていること。購入するときに、白と黒を含めた3色の中から選ぶことができます。これなら、わざわざ自分で塗らなくても、シルバーアルマイト加工のケースにしっくりと溶け込みます。それよりも嬉しいのは、次に更新するときにはこれを中古市場に売れることかも知れません。塗ってしまっては無理ですからね。
【銘柄指定】
今年の合唱団の練習CDは、この新鋭ドライブで書き込んだおかげでずいぶん作業がはかどりました。何しろ、演奏時間20分強のCDを焼くのに1分そこそこしかかかりませんからね。40倍速の超高速で書き込んだにもかかわらず、今のところ「CDプレイヤーで演奏できない」という苦情は来ていません(「まだ聴いてない」と言われると悲しいんですが)から、書き込み精度も確かなようです。
DVDへの書き込みについてもずいぶん高速化されているんですが、これにはちょっと注意が必要です。というのも、ちゃんと対応したディスクを選んでこないと最高速度での書き込みができないんですよね。16倍速対応のDVD-Rはようやく店でも見られるようになりましたが、DVD+R DLの6倍速に正式に対応しているメディアはまだ市場に出ていません。「2.4倍速対応」と書かれたディスクを使うことになりますが、パイオニアがWebサイトで検証している銘柄に限られます。
正式に対応が表明されているディスクではちゃんと6倍速での記録ができましたが、さすがに他社製ディスクで実験してみるのももったいないなぁ…という状況です。何しろ、まだ生ディスクが1枚1,000円以上しますからね。まだDVD-R DLも登場していませんし、しばらくは様子見になるのかも知れません。余談ですが、DVD+R DLは「Double Layer」、DVD-R DLは「Dual Layer」なんだそうですね。対立規格だとはいえ、そんな細かいところで名前を変えなくてもいいような気が…。
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