今日は、私の手元にまたも増えてしまったニューアイテムの紹介。ソニーの「ウォークマンスティック」ことNW-E507/Nです。4月21日に発売になったばかりの新製品ですね。ソニーのネット直販サービス・ソニースタイル限定の「プレミアムゴールド」という色で、写真だと伝わりにくいんですが、鏡面処理の本体が店頭販売モデルのシルバーと違い微妙にゴールドっぽい感じです。
ディスプレイのある鏡面仕上げの表側から見ると、ガラス瓶の中に液体が入ったような感じで、裏側が透けて見えます。しかし、裏返してみると金属製のボディがすっぽりと全体を覆っています。それならどうして透けてるの?となるわけですが、これは本体側面から入った光が全反射して前面に見えているだけなんですね。公式Webサイトでもタネは明かされていますが、ちょっと面白いデザインです。
先にも触れたとおり、ネット直販のソニースタイルで購入したので、ソニースタイル限定のオプションも一緒に購入しました。ぴったりサイズの専用ケースと、吉田カバンのロゴ入りのカラビナ付きストラップです。どちらも実用的で嬉しいアイテムではあるのですが、「限定」と言われるとついつい買ってしまう心理ってありますよね。1,260円のケースと2,625円のストラップ(いずれも税込)という、衝動買いできてしまう価格設定も絶妙です。
このプレミアムゴールドのモデルにはヘッドホンが付属していない(型番の「/N」はその意味らしいです)ので、一緒に「ネックバンド型インサイドホン」のMDR-NX1を購入しました。首にかけられる革製のバンドが一体化された密閉式のインサイドホンです。たった47gの軽量な本体をぶら下げられるのはもちろん、ヘッドホンを外してもばらけず収まりが良いのはいいですね。
これだけ買い物をして、合計32,400円。「1GBのメモリとFMチューナーが付いたポータブルオーディオプレーヤー」なら1万円以上安く買えると思うんですが、価格差に見合う高級感はあるような気がします。またもソニー的ブランド戦略に乗せられた?という気もしなくはないんですが。
…と、いきなり長々と写真付きで説明してしまいましたが、フラッシュメモリを記録デバイスとして使う携帯オーディオプレーヤーは、結構前から購入対象として考えていました。CDやMDと比べれば本体内で持ち運べる曲数は圧倒的に多く、ハードディスクを使うプレーヤーとは違って機械動作が皆無なので音飛びが全くありません。自転車に乗るときやランニングするときには圧倒的に有利です。去年あたりから製品はいろいろと出てきたんですが、どうも品質面で不安のある…というよりも安っぽい製品が多く、買うところまで踏み切れなかったんですよね。
決定的に風向きが変わったのは、アップルのiPod shuffleが登場してからでしょう。実は、2月に銀座に寄った理由の一つはiPod shuffleを見たかった…ということだったんですよね。あれに刺激されたのか、私の買ったウォークマンスティックやパナソニックのD-snap Audioなど、性能でもデザインでも気合いの入った製品が出始めました。私は最終的にその2つを天秤にかけることになりましたが、見比べるとD-snap Audioの方がどうも安っぽく感じたんですよね。高級感の演出をさせたらソニーはやっぱり強いです。
本体に曲を転送するときにはパソコンが必須になります。添付ソフトのSonicStageで、曲データをCDから取り込んだり、ネットで購入したり、あるいは既存の音声ファイルから変換したりして、そこからUSBケーブル経由でNW-E507に転送します。しかし、この転送作業が結構遅いんですよね。CDアルバム1枚あたり2~3分くらいなので、ダビングするよりはずっと早いんですが。
USBといえば、充電もUSBバスパワーを使って行います。他の方法が用意されていないのにはびっくりしましたが、どちらにしても曲の転送にパソコンが必要なわけですし、「3分充電・3時間再生」と宣伝文句にあるとおり充電は早いので、問題はないのかも知れません。もしかして、転送速度が遅いのは充電するために長時間つないでおきたかったから?と邪推してしまいましたけどね。
CDの取り込み自体は、SonicStageを起動してからCDをパソコンのドライブに挿入すると自動認識し、インターネットから曲名やアーティスト等のデータを読み込んで取り込む…とほとんど自動で進むので実にお手軽。しかし、一部例外もあります。それは、コピー対策の行われたCD。私の持っているCDの中にも、意外にコピーコントロールCDがあります。
ソニー系のCDである「赤ポルノ」「青ポルノ」や尾崎豊トリビュートなどには「レーベルゲートCD2」という著作権管理が導入されています。これは、ネット経由で認証を行い、パソコンに1回だけなら保存できる仕掛けになっています。しかも、このときの形式はソニー独自のATRAC3形式。NW-E507の場合はこれを直接扱えるので、便利といえば便利なんですが、ソニー以外の製品だとこれは不便きわまりない仕様です。
CD音源の著作権管理も、一時は各社が取り組んでいたものの、結局失敗に終わった感がありますね。CDだけでなく音楽の楽しみ方全体がデジタル化したことで、中途半端な対策が利用者に必要以上の不便を強いてしまったところに原因があると思います。
実際に使ってみると、確かに全く音は飛びません。重さもほとんど気になりません。しかし、外の音が全然聞こえないので自転車に乗るのがちょっと怖いです。これは、プレーヤーのせいではなくて密閉型のインサイドホンの影響なんですよね。密閉型としては高性能であるということなんですが…。このあたりは何か対策を考えた方が良さそうです。
音質面もなかなか良好です。SonicStageの初期設定では64kbpsのATRAC3Plus形式で変換されるようになっていますが、PCMデータの20分の1以下のサイズになっているとはとても思えません。クラシック系の曲だとダイナミックレンジがやや小さくなった感じを受けますが、J-POP系では全然問題を感じません。簡単な音質調整も付いているので、音源によって変えればさらに体感音質は向上しそうです。
ちょっと余談になりますが、音声圧縮技術の進歩もめざましいですね。ATRAC3Plus形式の他にも、Windows MediaやAACといった方式では同程度の圧縮率で十分な品質を確保しています。どの形式でもポップス系に強くクラシック系には弱い…という傾向があるような気がします。このあたりについてはまた改めて話題にしてみたいと思っているところです。
何しろまだ購入したばかりです。これから使っていく間にいろいろ問題が出てくるかも知れません。気づいた点があり次第、随時レポートしていきたいと思っています。
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