半年に一度の愛車の定期点検に行きました。ここでも時々話題にしているとおり、定期点検は毎回車を購入したのと同じ日産自動車のディーラーの整備工場に持って行きます。購入してからの履歴を全部把握してもらっているのは心強いですね。これまで4年半で72,000km以上走りましたが、走りは実に快調。この調子なら、半年後に車検を受けてさらに乗り続けることができそうです。
今回は、1~2時間になる待ち時間を使って、モデルチェンジされたばかりの新しいセレナに試乗してみました。3列シート・8人乗りの5ナンバー1BOX車ですね。片手で簡単に跳ね上がるサードシート、チャイルドシートやベビーカーへの対応など「お母さんのための車」としての配慮が目に付きますが、自在なシートアレンジは誰にとっても使いやすいはずです。
道に出てみると、大きく見える割には動きがスムーズで、普通に乗れる車…という印象を受けました。よく考えてみると、エンジンの大きさは私のエクストレイルと同じ2,000ccクラスで、車体重量も見た目ほどは違いません。取り回しもそれほど変わらないような気がします。裏を返せば、普段私がそれだけ大きな車に乗っているということなんですが。
店に戻ってきての感想は、「自分では買わないけど友達に買ってほしい車」だったんですが、ディーラーの販売員の方に全く同じことを言われて笑ってしまいました。「8人乗り」というこの車の能力が頼りになる場面は確かに存在するわけですが、日常的に必要である人はまずいませんよね。このあたりは、私が当分車を乗り換えないつもりであることをお互いに理解しているからこその会話だったんですが。
余談ですが、試乗キャンペーンの記念品として、ラジコンカーをいただきました。箱に「組み立て式」と書いてあったんですが、箱を空けてみるとこれが意外に本格的な組み立てキット。ステアリング機構や2段変速ギアボックスも自分で組み立てます。ちょっと時間がかかりそうなので組み立ては後回しにしました。ラジコンカーには昔ずいぶんはまりましたから、組み立てるのが結構楽しみ。何だか懐かしい気持ちです。
近所のスーパーへの買い物からみんなで出かける遠くへのレジャー、あるいは日々の通勤…他にも車を使う目的にはいろいろとあります。そして、市販されている車にはたいてい主な目的が想定されているものです。しかし、ほとんどの人は目的によって車を使い分けるわけではなく、自分で買った1台の車をいろいろな目的に使い回します。
そうなると、当然車にとってはその目的に対する向き不向きが出てきます。私のエクストレイルの場合、もちろんスキーツアーでは無敵ですし、高速での遠乗りもそつなくこなします。しかし、ひとりで通う通勤にはこんな大きな車は不向きです。小さな車と比べるとどうしても燃費が悪いですから、経済的に不利なだけでなく、自然環境への負荷も大きくなります。
さすがにひとりで何台も車を買うわけにはいきませんから、自分の買う1台を選ぶときにはどの目的を重視するのかが決め手になるわけです。裏を返せば、自家用車を見ることでその人の行動パターン、あるいは考えていることがかなりわかることになります。もちろん、車種を見るだけで画一的に決まることでもありませんけどね。
自動車も、「一家に一台」から「一人に一台」の時代になっています。一家に複数台の車があるのは、家族の中である程度役割を考えて車を使い回せるチャンスだと思うんですが、案外そういう家庭内での棲み分けができている例は少ないですね。夫婦で同じようなセダンに乗っている方を何組か知っていますし、お二人とも3,000ccクラスの大きなエンジンを積んだRV車に乗っている例も見たことがあります。車が基本的には個人の所有物である以上、こうなるのはある意味当然のことかも知れません。同じような考え方をするご夫婦なら車だって似てくるはずです。
ただ、いくら個人の所有物とはいっても好き勝手にできるわけではありません。うちの弟・ささっちがブログで嫁さんの車を替えたことをネタにしてましたが、あそこの場合には2台の車を維持するのが大変…というのを考えたようです。だからこそRV車から維持費の安い軽に乗り換えたらしいんですが、経済的なことを考えるのならささっち本人のミニを替えた方がずっと効果的だと思うんですけど…。
ただ、車も単なる移動手段としてだけの存在ではないわけで、それを考えると「ミニを処分しろ」というのはあまりにもかわいそうな話。こんなところにも、車に対する考え方、ひいては人生に対する考え方までが出てくるような気がします。ほとんどの人にとって、自動車は一生の中で5本の指に入るくらいの高価な買い物。それだけの気持ちがこもるのは当たり前ですよね。
マイカーの定期点検をきっかけに、車選びについて思うところをちょっと書いてみました。車を選ぶことはライフスタイルを選ぶこと、さらには人生そのものを選ぶことにつながっているように感じることもありますね。
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