それはH”から始まった
さて、それでは私とウィルコムとの関わりを最初からお話ししましょう。もう8年以上もの間レッツノートを持ち歩いている私にとって、出先からのインターネット接続は常に重要なテーマでした。安価で高速な無線データ通信の手段として、2000年の始め頃からPHSに注目し始めましたが、どの事業者と、どんな形態で加入するのかずいぶん悩み、実際に導入したのはその年も夏を過ぎてからのことでした。こうして見ると、この件ではずいぶんたくさん記事を書いていますね。
こうして、私が手にした初めてのH”端末は、PCカード型のMC-P200。いきなり新幹線車内でのロードテストを敢行しているあたりは、私の実験好きを物語っているわけですが、期待を裏切らない能力の高さを見せてくれました。その後、どこに行くのにもレッツノートと一緒に持ち運び(北海道にも行きました)、タッグを組ませてきました。
「行方不明に気が付かなかった」事件にもめげず、黙々と働き続けてきたMC-P200でしたが、購入してから4年後についに動かなくなってしまい、引退することになりました。猛スピードで技術が進歩する中で、新しもの好きの私に見捨てられず4年間働き続けたのは大したものです。
忍者のごとく
機種変更で、2代目のH”端末として私が選んだのは、これまたPCカード型のAH-H407P。折りたたみ式のアンテナ部分を格納すると、PCカードスロットから全く出っ張らない形状が特徴です。普段はPCカードスロットの中に身を潜め、呼ばれたときにこっそりアンテナだけが出てきて任務をこなす…まさに忍者のような切れ味鋭い仕事ぶりです。
この機種に変更したときに、AIR-EDGEのサービスも初めて導入することになりました。切れにくいパケット通信方式で、最大128kbpsの4xパケットも使えますから、使い勝手がかなり向上しました。導入した最大の決め手は、利用料金が納得できるレベルまで下がっていたことなんですよね。AIR-EDGEをメインに毎日使うのならともかく、たまに外出するときにだけ出先で使う目的だと、あまり多額の出費は出来ません。私にとって許容できる金額は3,000円台ということになるようです。
AH-H407Pは、現在でも現役で働いています。とりあえず不満はないんですが、最近ちょっと気になるのがW-OAMへの対応。同じ1xパケット当たり最大約1.6倍の通信速度が確保できるW-OAMは、今後対応する基地局がどんどん増えてくるはずです。同じ料金でより速く通信できるんですから、是非機種変更したいところ。しかし、現状ではW-OAM対応機の中にはAH-H407Pのようにアンテナを完全収納できるモデルは用意されていません。AH-H407P自体も、もう在庫限りで販売終了のようですね。次のステップに進もうとするときに、どんな選択をするのか悩みどころです。
話し放題も使おう
今年になって、私とウィルコムの関係に新しい動きが出てきました。それは、音声通話への興味。前回にも触れたとおり、昨年の春から、ウィルコムには高速で安価なデータ通信の「AIR-EDGE」だけでなく、定額で話し放題の「ウィルコム定額プラン」という新しい看板ができました。ただ、問題になるのは「ウィルコム同士なら」という部分。ウィルコムの話し相手がいないことには定額プランのメリットが全然生きません。そんなわけで、サービスの開始当初には、音声通話は全く眼中にありませんでした。
その後1年が経って、私の周囲にもウィルコムの音声端末ユーザーが少し増えました。ZERO-3を購入したかば姉さんやジョナサンさんもそうですね。しかし、それ以上に大きかったのは、定額で話し放題にしたい相手が見つかったことかも知れません。携帯電話で通話するのと比較すれば、もちろん月々の費用は安くなりますし、改めて2台のウィルコム音声通話端末を用意するくらいの差額はすぐに出てくるはずです。にわかに本気になって導入の検討を始めました。
昨年末頃からウィルコムは音声通話端末のラインナップを大幅に拡充しましたから、携帯電話他社ほどではありませんが機種の選択には結構迷います。もともと持っているAIR-EDGEの端末をどうするのかも含めて、いろいろとやり方はあるわけですが…この続きは、また回を改めて。それにしても、伝えたいことが多すぎて全然話が進みません(苦笑)。
前回書き残した、私とウィルコムとの関わりを綴ってみました。とはいえ、過去に書いたウィルコム(DDIポケット)、PHS関連の記事リンクをまとめてみた…という感じですね。次回からは、いよいよ未公開の新展開ですよ。お楽しみに。
それにしても、今回の記事を書くのには困りました。難しかったのは、音声端末に手を出そうと思った理由に触れたところ。どう書いてものろけ話になってしまいます。仕方ないので、さらりと書いて流した…つもりなんですが(苦笑)。要するに、ウィルコムの策略に見事に乗せられたということですね。弁解の余地なし、です(笑)。
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