テレビが見たいっ!
8月から10月までの期間限定で、茨城県つくば市に来ています。もうすぐ浜松に戻ることになりますが、つくばにいた3ヶ月間(実際にはこの間も浜松に戻ったり、アメリカに行ったりしたわけですが)で不自由していたものの一つがテレビでした。用意してもらったつくばの宿舎は、ちょうどビジネスホテルのシングルルームのような雰囲気で、なかなか快適だったんですが、ホテルとの違いはテレビと冷蔵庫がなかったこと。冷蔵庫は各階の廊下に共有のものがあったんですが、テレビは1階のロビーに一つあるだけで、好きな番組を見るわけにはなかなかいきませんでした。
もともと、それほどテレビに依存する生活はしていなかったので、我慢も出来たわけですが、さすがにそうも言っていられなくなったのが、プロ野球の日本シリーズ。我らがドラゴンズの半世紀ぶりの日本一がかかっていましたからね。何としても見たかったわけです。
ロビーでのチャンネル争いは別として、一番シンプルなのは自室にテレビを持ち込むことでしたが、テレビを買ったり借りたりするのではちょっと割が合いません。そこで考えたのが、パソコン用のテレビチューナー。レッツノート・CF-R4はもちろん私と一緒につくばに来ているわけで、既に10.4型の液晶画面がそこにあることになります。これを使わない手はありませんよね。1~2万円で済みますから、テレビを買うよりはずいぶん安上がりです。
せっかくならデジタルで
早速ノートパソコン用のテレビチューナーを物色したわけですが、目に留まったのが地上デジタル放送を受信できるワンセグチューナー。アナログチューナーは2011年の7月で使えなくなりますからね。将来性のあった方が良いな…ということになります。もっとも、パソコンの周辺機器があと5年近くも長持ちするのかどうかはかなり疑問なんですが。
ちなみに、最近話題のキーワードである「ワンセグ」ですが、これは地上デジタル放送の一種…というより一部。地上デジタル放送では1チャンネルが13のセグメントに分けられていて、このうち12セグメントが普通のハイビジョン放送に使われます。残った1セグメントを使って画像とデータを放送するのがワンセグ(One-Segmentの略ですね)で、解像度が低い代わりに、電波の弱い地域でも受信しやすくなります。現在は基本的に12セグメントの放送と同じものが放送されていますが、将来的には独自放送が行われるかも知れません。
ワンセグが見られる一番メジャーな機器は携帯電話でしょうか。チューナーを内蔵したパソコンもあります。しかし、最近になって、既存のパソコンに取り付けられる外付けチューナーも製品として登場してきました。私にとってはベストタイミングだったわけです。
まさかの早期入手
満を持して登場した注目株が、バッファローの「ちょいテレ」ことDH-ONE/U2。USBメモリに毛が生えた程度の大きさ、12gの超軽量ボディで、ワンセグ放送の受信と録画が可能です。
付属品の中に、外部アンテナがあるのが目を引きます。ケーブルの長さが3メートルもあるので、電波状況が悪い場所でも十分に対応が出来ます。裏を返すと、標準装備のロッドアンテナはあまり期待できないかも?と思ったわけですが…それでもこの本体のコンパクトさは強力です。
このように、パソコンのUSBポートに接続して使います。USBコネクタのキャップが紛失しないように、本体とストラップで結ばれているところは小技が利いていますね。しかも、これだけのパッケージングで定価は11,500円。良くできた商品です。
秋葉原の電気街では、10月18日頃から入荷していたようですが、既に予約分で完売。20日の金曜日に、お台場に向かう前に秋葉原を走り回りましたが、何処にもありませんでした。これは当分の間入手できないな…と思ったんですが、その日のうちに一時帰宅した浜松市内で、普通に店頭に並んでいるのを発見。あっさり入手することが出来ました。嬉しかった反面、浜松はやっぱり田舎なのかなあ?と複雑な心境でした。
なかなかの優れもの、でも意外な壁が
早速浜松の自宅でドライバなどをインストールして、ワンセグ放送を見てみました。視聴ソフトの「PCastTV for ワンセグ」を起動した直後の画面はかなり小さいんですが、これが実際のワンセグ放送の解像度。320×180/240ドットが基本です。画面は十分綺麗だと思いますし、動きもスムーズです。
画面のほぼ全体に拡大して映すことも出来ますが、さすがに解像度の低さが目に見えてしまいます。野球の実況中継だと、得点の字幕は読み取るのがやっと。それでも、放送内容は十分わかるレベルですから、パソコン用の外付けチューナーとしては十分だと思います。心配していたアンテナ感度も、浜松駅から自宅に帰る車の中で、ロッドアンテナだけで十分に視聴できるレベル。これなら問題ありません。
ところが、つくばの宿舎ではそううまく行きませんでした。内蔵アンテナだけでは全然画面が映らなかったんです。そこで外部アンテナの登場。付属の吸盤で窓ガラスにアンテナを貼り付け、本体のロッドアンテナを外したところにケーブルを接続します。
外部アンテナを接続したら、何とか番組は見えるようになりました。ただ、これでも電波状況がかなり悪いのか、ときどきコマ落ちが発生していました。どうやら、私の泊まっている宿舎は相当電波状況が悪いようです。携帯電話も、ZERO-3[es]も、どうもつながりが悪いんですよね。それでも、何とかテレビは見られたんですから良しとしましょう。
結局、何を見たのか
北海道日本ハムファイターズの日本一の瞬間は、CF-R4+「ちょいテレ」で観戦しました。こんなものを見るために買ったんじゃないんだけどなぁ…と思いましたが、もし見られなければもっともっと悔しい思いをしたに違いありません。そう思って納得しておきました。来年こそは、ドラゴンズに日本一を達成してほしいものです。その瞬間に、私はどんな形で立ち会えるのでしょうか。楽しみにしておきましょう。
その後は、いよいよ開幕したフィギュアスケートのグランプリシリーズを見ています。ときどきコマが飛んでいる間にジャンプが終わっていたりして、微妙にストレスが溜まりますが、それでも映っているときはとても鮮明で、アナログチューナーの「砂嵐」と比べればずいぶん良くなっていると思います。総合的な満足度は高いですね…電波が弱いのだけはどうしようもありませんし。
秋葉原では「ちょいテレ狂騒曲」とでも呼びたくなるようなブームを巻き起こし、パソコン用の周辺機器では久々の大ヒット商品となっている、バッファローのワンセグチューナー・「ちょいテレ」ことDH-ONE/U2。幸いにも発売後間もなく入手できたので、これの試用レポートをしてみました。
さすがにケータイのように何処でも取り出して使うのは難しいかも知れませんが、出先でレッツノートを使いながらの「ながら見」用途にはとても便利です。それにしても、浜松の人たちには、このアイテムの面白さがまだ伝わっていなかったんでしょうか?浜松でも十分実用になる商品なんですが。もしかすると、「ワンセグはケータイ専用のサービス」とでも思われているかも知れませんね。
つくばでは意外に受信に苦労したワンセグ放送。本当につくばの電波状況が悪いだけなのか?と疑問に思い、つくばエクスプレスに乗って「ちょいテレ」と一緒に秋葉原まで行ってみました。ロッドアンテナのみで受信してみたところ、守谷駅を過ぎた辺りから、停車中に画面が映り始めました。南流山駅を過ぎると、走行中でも映るようになってきましたが、間もなく地下部に入ってしまい、北千住以降では全滅。やっぱり、チューナーの感度自体もちょっと物足りないかも知れません。さすがに、秋葉原の地上では何の問題もなく受信できましたね…もちろん、あそこで使えないようでは使い物にならないと思いますが。
今後の展開としては、Windows Mobile用のドライバを用意してくれると嬉しいですね。ZERO-3[es]でも使えると、さらに楽しさが広がりそうです。
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