更新再開後初めての日曜日。Weekly SSKの定期更新日になりました。更新を停止する前、最後のWeekly SSK「念願、かないました。」を振り返ってみると、最後を「もう一つ残した念願も、是非かなえて帰りたい」と締めています。もちろん、その念願は翌日の神戸でちゃんとかなえられたんですが、その後報告する機会をすっかり失ってしまいました。話を振りっぱなしで尻切れトンボ…というのもすっきりしませんね。ずいぶん前の話になりますが、やっぱりこの話から始めることにしましょう。
翌日の話をする前に、どうしてもしておかなくてはならないのが、この日の宿泊の話。プレ新婚旅行だから…というわけでもないんですが、この日私たちが予約しておいたのはホテルのスイートルームでした。ホテルピエナ神戸のロイヤルスイートは、ゆったりとしたダブルサイズのベッドが二つ、壁を挟んだ向かい側にはこれまたゆったりしたソファと大画面テレビ、広いお風呂の隣にはプライベートサウナまである…という、実に豪華な部屋です。Webサイトの解説によると、床面積は55平方メートル。何と、自宅よりも広いことになります。さすがに、これにはちょっとショックでしたね。
在来線の三宮駅と新幹線・新神戸駅のちょうど中間あたりという立地ですから、神戸の夜景を見下ろしながら…というわけではありませんが、上質な空間の中で、ゆっくりと流れる時間を楽しむことができます。ルミナリエを見に行く前に早めにチェックインして、翌朝も出発は少し遅めにして…と、この非日常的空間を十分に堪能しました。
宿泊したのは日曜日でしたから、普通なら平日価格の38,850円からということになります(これでも2人宿泊すると考えればずいぶん安いですよね)が、今回はインターネット予約限定ということで、2人分の朝食まで付けても28,000円少々という破格値でした。もちろんこの部屋選びが私のセンスであるはずもなく、この部屋を探してきたのは紫緒。彼女とつき合い始めてから、これまで以上にネットショッピングが身近になりました。そのあたりのお話は、またこれからしていく機会があるかと思います。
月曜日の朝。とりあえず、荷物をコインロッカーに預けるために新神戸駅に向かいました。そして、その足でそのまま西に向かいます。この日の目的地は北野の異人館街です。新神戸駅からなら、本当に目と鼻の先ですよね。一昨年に初めてルミナリエを見に来たときにもちょっと触れているんですが、神戸には何度か来ているのに、神戸随一の観光地である北野にはまだ一度も足を運んだことがありませんでした。これが「もう一つの念願」。
明治から大正の頃に、神戸に移り住んだ外国人たちが居を構えた北野。当時の建物がそのまま残されているのが、いわゆる異人館街です。眼下に神戸の町が一望できる絶好のロケーションなんですが、裏を返すとそれだけ高い場所になるわけで、私たちは急な坂道を登っていかなくてはなりません。体育会系の私はともかく、それほど体力に自信はないという紫緒がすいすいと坂を登っていったのにはびっくりしました。彼女にとって、北野は特別な場所のようです。
その坂道を登った一番高いところに、異人館街でもっとも有名な建物の一つ・うろこの家があります。まん丸に切り出されて磨かれた石で覆われた、その名の通り魚の鱗状の壁面が特徴的です。うろこの家に限らず、異人館街の建物は外観、内装ともにそれぞれ実に個性的です。世界中の様々な国の人たちが、自国の文化を持ち込んで作っているんですから、当然のことですよね。「異人館街」と一括りにしてしまうのは失礼かも知れません。
ところで、うろこの家の写真で、丸い塔の3階あたりに何やら紅白2色柄の奇妙な物体が張り付いているのにお気づきでしょうか。皆さんご存じ、サンタクロースですね。共通入場券を販売している異人館街の9館で、各館のどこかに隠れているサンタをすべて見つけたら記念品がもらえる!という「Finding SANTAS III」キャンペーンが行われていました。見事に乗せられた私たちは、この9館を巡ったわけです。
うろこの家によじ登るサンタのような、全然隠れてないやんけ!とツッコミを入れたくなるものは例外で、基本的には実にわかりにくい、マニアックな場所に隠れています。3回目(「III」ですからね)ともなると、隠し場所のネタに困ってくるのでしょうか。電灯の笠の上にいるのはまだ序の口で、
剥製の虎の舌の上、
仏頭の置物をよく見るとサンタの真似をしていた…とか、
極めつけは壁紙の模様の中に小さなサンタが描かれていた、というもので、これにはさすがに降参!でした。こっそり教えてもらい、解答用紙には書き込みましたけどね。
少々ズルもしましたが(苦笑)、見事すべてのサンタを見つけ出し、記念品をもらって帰ってきました。サンタ捜しをさせられたおかげで、個々の異人館の外観だけでなく、屋内の実に細かいところまでじっくりと見ることになりました。結局、この9館以外はほとんど見られなかったんですが、ただ一回りするだけではここまで細かく見ることはなかったはずです。
見られなかった館は、また出直してゆっくりと見ることにしましょう。…とは言ったものの、いろいろあって簡単には出かけられない状況になりつつありますし、次に来られるのはいつになることやら。ともかく、また来てみたい場所になりました。
余談ですが、異人館街を歩いているときに、紫緒が突然遠くを指さして「ほら、あれ…あれ!」と私を引っ張りました。何かと思い、指さした方を見てみると、テレビ番組のロケらしき一団がお仕事中です。「ほら…かば姉さんの!」と言われてしばらく考えた私。…ああ、あそこで喋っているのは、かば姉さんがハマっているTEAM NACSの大泉洋ですね。北海道ローカルを売りにし続けた彼らも、今やすっかり全国区になりました。彼自身はもちろん、他のメンバーもいろいろなところで見かけるようになりましたよね。
何のお仕事だったのかは結局わかりませんでしたが、しばらく二人して遠巻きに見物していました。こんな場面に出会えるのも、観光地ならではです。
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