ワガママVistaちゃん(2)のときに登場した、我が家の写真印刷担当プリンタ・Canon PIXUS iP8600。とりあえずは、私の自作Vistaタワーに接続して使うことにしましたが、このままの状態だとどうも使い勝手が悪かったんです。現在、我が家で現役で稼働しているパソコンは4台。デスクトップ機はVistaタワーの他に、ワガママVistaちゃん(3)でも活躍した紫緒タワーがあります。そして、ノートは私のCF-R4と、現在は紫緒が使っているCF-R2。どの端末からでも、「印刷したい」という需要は出てきます。
まず最初に考えつくのは、データファイルをVistaタワーに持ち運んだり、ネットワーク経由で読み込ませたり…ということになりますが、これだけではどうしてもカバーできない部分が出てきます。Vistaタワーにすべてのアプリケーションが入っているわけではありませんからね。だいたい、Vista非対応のアプリケーションも一部ありますし。
次に思いつくのは、Vistaタワー上でiP8600をネットワーク共有プリンタに設定する方法。これでも印刷するたびにVistaタワーの電源を入れなくてはならないんですが、多少は手間が省けるはず…と思ったわけですが、思わぬ障壁が立ちはだかりました。x64版Vista用に供給されているiP8600のプリンタドライバでは、ネットワーク共有プリンタのホストになる機能がサポートされていなかったんです。32bit版XPを使っている紫緒タワーをホストにすることも考えましたが、USBケーブルが配線できる、ちょうど良いプリンタの設置場所がありません。
こうして選択肢に上ったのが、プリンタに外付けする小型のプリントサーバ。これを取り付ければ、我が家のFAX複合機と同じように、ネットワークにつながったどの端末からでもiP8600に印刷が行えます。パソコンの代わりにプリントサーバがつながっている…という見方もできるわけですが、パソコンとは違い、常時待機させておいてもそれほど電気は食いません。
今回導入したのは、コレガのCG-FPSU2BDという製品。USB2.0インターフェースと100BASE-TX対応のLANインターフェースを装備しています。プリンタとの双方向通信に対応していますから、プリンタのインク残量を表示することもできますし、USB接続の複合機を接続したときでもスキャナ等の制御ができます。双方向通信の機能がプリンタのメーカーに縛られないこと、そしてこの機能がx64版Vistaにもちゃんと対応していることが決め手になりました。
購入は、楽天に出店しているイーベストPC・家電館から。家電量販大手・ベスト電器のネットショップですね。安さと購入の安心感のバランスを考えると、良い選択ではないかと思います。土曜日や日曜日でも出荷してくれますから、在庫さえあれば商品の到着も早いですしね。
CG-FPSU2BD経由で双方向通信を利用するためには、印刷を行う端末それぞれに、「PS Admin IV」というソフトウェアをインストールする必要があります。これを常駐させることで、実際にはネットワーク経由で接続されているプリンタを、USBで接続されているように見せかけるわけです。
プリンタを使いたいときに、PS Admin IVを起動してプリンタを「接続」し、印刷が終了したら「切断」します。ある端末とプリンタが接続中のときには、他の端末からの接続が出来ないようになります。このような仕組みにしておけば、複数の端末からの印刷指示をキューに並べる必要もありませんし、双方向通信の結果に不整合が起きる心配もありません。大規模なネットワークで、複数のプリンタからの印刷を管理して端末のビジー時間を短縮したい…という用途には使えませんが、家庭内LANのように、とりあえずどの端末からも印刷できるようにしたい目的なら、これで大丈夫ですね。
接続・切断の操作は、アプリケーションからの印刷命令を監視してPS Admin IVが自動で行うこともできます。こうしておけば、端末にプリンタが直結されているのとほぼ同じ使い勝手になります。他のプリンタからの印刷中には、ちょっと待たされるわけですが、そんなときにはパソコンを使っている人に声を掛けて、早く終わるようにお願いしましょう。
こうして、我が家では1台のプリンタを4台分に活用できるようになりました。ソフトウェアの使い勝手も、シンプルでなかなか良好。8,000円台で購入できるCG-FPSU2BD、なかなか良い買い物をしたかな?と思っています。
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