前回の記事「電源系統にこだわる」で、PCI Express電源コネクタをつないだ写真に、今回もう一つ導入した新パーツが写っていました。それは、シリアルATAのスマートケーブル(写真下)。親和産業から、昨年10月に発売されたものです。
もともと、シリアルATAの接続ケーブルは従来のパラレルATA用の接続ケーブルよりも信号線がずっと少なく、細くすることができるため、ケース内での空気の流れを妨げにくいのが売りの一つでした。しかし、普通のケーブル(写真上)は信号線を平たく束ねたもので、材質としてもかなり堅く、取り回しは意外に面倒でした。
特に、最近のほとんどのマザーボードではシリアルATAのインターフェースが標準装備され、基盤上にコネクタが直づけされています。この位置関係では、ハードディスクと接続するためにはどうしてもケーブルをひねる必要があり、堅い従来のケーブルでは苦労することになります。結果的に長く引き回す必要があり、思ったよりも見た目はすっきりしないことも多いようです。
その点、信号線を環状に束ねてシールドしたスマートケーブルなら、従来のケーブルよりもさらに細くなっただけでなく、かなり柔らかく作られているので、こんなに自由に(写真・笑)曲げることができます。
自由に曲げられるスマートケーブルなら、組み立てがしやすいだけでなく、ケーブルの長さ自体も短くて済み、結果的にケース内部はさらにすっきりして、空気の流れの改善が期待できます。見た目も性能も良くなるのはいいですね。コネクタの形状、抜け止めのラッチの有無、ケーブルの長さなど、いろいろなバリエーションが用意されていて、価格も1本あたり1,000円程度までに収まるお手軽なアイテムです。
全く別の方向になりますが、風通しを良くするためにこんなアイテムも使っています。ケースを購入したソルダムで、WinDyケースのオプションとして売られている、アルミメッシュの板材で作った拡張スロットカバーです。標準価格は7枚セットで2,100円と、かなり値は張りますが、ここの製品の例に漏れず、丁寧な仕上がりのパーツです。
こうして穴が開いているだけでも、温度の高い方から低い方に空気が流れますから、いわゆる「熱溜まり」の解消に効果があるはずです。ファンによる強制空冷には遠く及びませんが、それを補助する役割は十分に期待してよいでしょう。
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