下田に引っ越してきてから2ヶ月ほどになります。せっかく観光地・伊豆の最先端(最果てという話もありますが…)に住んでいるのですから、いろんなところに遊びに行きたいと思っているんですが、これが意外に思うようになりません。週末に他の用件が入ることがありますし、部屋を見回すとまだまだ片付いていないのが気になりますし。
それでも、遊びに出かけるのを後回しにできない場合があります。食べ物などと同じで、観光地にも「旬」というものがありますからね。祭りなどのイベント期間もその中に入りますが、ここで特に触れておきたいのが、植物を見に行く場合。限定した時期にしか見られないことがほとんどですから、旬を逃さないのは最重要ポイントになります。
この週末の私たちの目的地も、植物が主役の観光スポットです。河津バガテル公園は、フランス・パリにあるバガテル公園を忠実に再現した、バラの庭園が売り物の公園です。バラの花の春の見頃は5月頃。そろそろ行っておかないと、来年を待たなくてはなりません。紫緒と、娘と3人で出かけることにしました。下田市中心街に近い我が家からは、隣町・河津町のバガテル公園までは車で約30分の道のりになります。ふらりと出かけられる距離…といえそうです。
フランス庭園といえば、緻密に計算された幾何学模様の回廊が特徴的です。庭園の中には、全体を上から見下ろせるキオスク(あずまや)があり、フランス庭園ならではの魅力を十分に楽しむことができます。赤、黄色、白、ピンク、オレンジ…実に様々な色合いのバラが織りなす模様を見下ろすと、まだまだ旬は外れていないかな?と感じました。
回廊を巡って近くで見ていくと、さすがにそろそろお疲れかな?という株も見られますが、色だけではなく形の異なるものがいろいろあるのがわかります。植えられているバラは、約1,100種6,000本余りということで、通の方なら1日中見ていても時間が足りなくなるかも知れませんね。
2001年にパリから河津に贈られた「伊豆の踊り子」は、鮮やかな黄色の大きな花が印象的な品種です。ちょうどこんな黄色の着物を着た踊り子姿のお嬢さんと、記念写真を撮れるサービスが行われていたようです。私たちは残念ながら撮ってもらうタイミングを逸してしまいましたが。
入場料は大人一人1,000円なんですが、2,500円からの年間パスポートというのもあります。そんなに遠くではありませんし、通ってみるのも楽しそうです。バラの見頃は秋にもやってきますから、またゆっくりと遊びに来たいですね。園内にあるレストランにも寄ってみたいところです。
バガテル公園では、バラを使ったいろいろなお土産物が売られています。紅茶と合わせたローズティーは結構メジャーな商品だと思うんですが、No.1の売れ筋なのが、コーヒーにバラの香りを付けてある「バラコーヒー」。コーヒー!と聞くと無視できない私ですから、もちろん買って帰ることにしましたが、公園内のカフェでも(普段なら絶対「喫茶店」と呼ぶんですが、ここはフランスですから…笑)飲んでいくことにしました。
カフェではもう一つ気になった「バラジュース」も注文してみました。本物のバラの花びらを絞ったジュースだとか。さすがにこれはウケ狙いの色物?と思いつつも、珍しいものを見つけるとついつい試したくなる性分なので…。
実際に飲んでみると、バラの香りのコーヒーはなかなか洒落たオトナの空間を作ってくれます。ブラックで、香りをとことん楽しみながらゆっくり飲むのがお勧めです。
そして、意表を突かれたのがバラジュース。甘みとのバランスが絶妙で、これがなかなか美味しいんです。注文カウンターではなかなか人気のバラジュースでしたが、他のテーブルからも「美味しいっ」という声が次々に聞こえてきました。
思わず、飲み終わった後で売店に戻って、買って帰ってきてしまいました。小さな一人分の紙パック単位の販売で、ちょっとお値段も張るのでまとめ買いというわけにも行きませんが、なかなかお勧めですよ。
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