ずいぶん前に話だけ振りっぱなしだった、我が家のトラブルのお話をしようかと思います。それは、引越が決まる直前の3月中旬のことでした。いつも通りに自作タワーを使って作業をしていた私。ちょっと目を離した間に、画面が上から4分の1ずつグレースケールに塗り分けられたようになってしまったんです。
マウスやキーボードを動かしても元に戻りません。しかも、画面調整用のOSD(On-Screen Display; 画面上に表示される調整メニューで、パソコン等の信号入力とは別系統)も全く映らなくなってしまいました。よく見ると、真ん中あたりだけ明るくなっているように見えるのがそうだったのかも知れませんが、いずれにしてもこれでは操作ができません。
パソコン整備士の経験と勘で、これは液晶ディスプレイのハードウェアが壊れたかも?という不幸な結論に達した私。とにかく、近所のパソコンショップに持ち込んでみました。修理受付デスクで見てもらったところ、ほぼ想像通りの最悪の回答が返ってきました。「液晶パネルが壊れちゃってますねぇ」。
液晶パネルはとても高価な部品で、交換修理すれば少なくとも30,000円はかかるのが普通だそうです。これと同等の17インチのディスプレイなら、新品がもっと安い値段で買えてしまいます。この時点で、修理はせずに新品を購入することに決めました。そもそも、このディスプレイは3年ほど前に中古で購入したものですからね。そろそろ寿命だったのかも知れません。
この状況で、単純に20,000円そこそこの17インチ・SXGA(1280×1024ピクセル)画面モデルを購入しないのが私。代わりに購入したのは、その3倍の価格で売られている20インチワイド・1680×1050ピクセルの製品でした。もともと、Windows Vistaを使い始めてから、ワイド画面には興味が出てきていましたし。
せっかく液晶ディスプレイだけを単品購入するんですから、変にケチらず品質にこだわりたいところです。EIZOのS2031W-Eは、SHARPの液晶テレビにも使われているVA方式の液晶パネルを採用した、視野角と色域の広さが魅力の製品です。スタンダードモデルのちょっと上…という位置付けではありますが、そこはパソコンディスプレイの老舗ブランド、妙な手抜きはありません。
型番最後の「-E」が、この製品のもう一つの特徴・EZ-UPスタンドを示しています。アームスタンドのような自由度の高い動きを床置きスタンドで実現した、なかなか楽しいスタンドです。一見シンプルな形状に見えますが、実は上下させても画面のチルト角度が変わらないようにリンク機構が仕込まれています。画面を90度回転させて、縦向きにして使うこともできます。
S2031W-Eは、EIZOの直販サイト「EIZOダイレクト」でしか購入できません。量販店のディスカウントと比べるとやや割高感はありますが、他にはない製品ですから仕方ありませんね。画面枠内側の溝にはめ込む専用保護パネルとのセット販売で、多少お得感が出てきます。
「20インチワイド・1680×1050ピクセル」というサイズと解像度にはこだわりがありました。これまで使っていた17インチと並べてみるとわかるのですが、画面の高さはほぼ同じで、横幅だけが広がっている…という感覚になります。
縦方向のピクセル数もほぼ同じ。つまり、ピクセルの大きさ、言い換えると画面の「細かさ」もほぼ同じと言うことになり、これまでと非常に近い感覚で画面上に表示されるいろいろなものを見ることができます。ちなみに、「24インチ・1920×1200ピクセル」もこの点ではほぼ同じ条件になるんですが、さすがに予算と設置スペースが足りませんでした(汗)。
EZ-UPスタンドのおかげで、画面の位置をこんなに高いところまで上げることができます(もっと低い位置にも下げられます)。机の上で一度ベストポジションを決めてしまえば、動かすことは少ないのかも知れませんが、幅広いセッティングを試すことができて、微調整も容易なところが良いですね。
期待を裏切らない見やすい画面で、快適に使っています。周囲の明るさに応じて、ディスプレイの明るさも自動調整する機能が良いですね。疲れ目対策に有効だと思います。
ところで、ディスプレイが現行規格に適合した新しいものに変わったことで、これまで四苦八苦していたS3スリープからの復帰がうまく行くようにならないかな?とちょっとだけ期待していたのですが、残念ながら結果は変わらず。この点については、もう我慢するしかなさそうです。
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