結婚してからもうすぐ2年になります。あれ以来、いろいろなことが変わった…というよりも、変わったことだらけなんですが、そのうちの一つが、左手の薬指に結婚指輪をはめて出かけるようになったこと。
それまでの人生の中で、指輪なんてする習慣はありませんでしたから、最初は正直なところかなり違和感がありました。はめていくのを忘れて出かけてしまい、妻の紫緒から冷たい目で見られることもありました。我が家では、電気やガスの消し忘れとともに、指輪のはめ忘れにも1回につき500円の罰金を科していますが、気がつけばずいぶんたくさん貯まっています。
それでも、最近はずいぶん慣れてきて、出かける前に指輪がはまっていないと違和感を感じるようになりました。反復学習の効果、恐るべし…というところです。朝職場に出勤する前から、夜に娘を風呂に入れるまで、基本的に付けっぱなしです。さすがに最近は傷が少し目立ってきました。機会があったら、店に持って行ってちょっと手入れをしてもらいましょうか。
そんな私ですが、ある日のこと、いつものように風呂に行く前に指輪を外そうとしたところ、指輪がないことに気づいて顔が青ざめました。先にも触れたとおり、付けっぱなしが当たり前で、全然自分で外した記憶がありません。どこかに落としてしまった可能性が高くなります。
家の中のどこかで落ちたのか、職場で落としたのか、帰り道に寄ったスーパーの店内か、帰り道の自転車で走っているときか…状況によっては、見つけられる可能性は限りなく低くなります。結婚式で実際に交換した指輪です。なくしてしまったのでは、罰金どころの騒ぎではありません。
すっかり落ち着きがなくなってしまった私でしたが、それでも、紫緒に言われてとりあえず深呼吸して、家に帰ってきてからの行動を一つ一つ、なるべく細かく思い出しながら動いてみました。入り口の鍵を開けて、届いていた夕刊を取り出して、ドアを開けて、「ただいま~」と言って、振り返って、ドアを閉めて…と、馬鹿馬鹿しいくらい細かく。居間に入ったら、紫緒が「おかえり~」と声をかけてシミュレーションの手伝いをしてくれて、このときだけは思わず笑っちゃいました。
指輪は、居間のゴミ箱の中から見つかりました。ゴミを捨てたときに、あふれそうだったので手でちょっと押し込んだんですよね。詳しい状況はわかりませんが、何かの拍子に外れて落ちてしまったのでしょう。最近はちょっと指輪が緩くなってきたな…と思ってはいましたが、まさかこんなことになるとは。ともかく、ほっと一息でした。
その後、指輪がちゃんと指にはまっているかどうか、付け始めた頃以上に気になるようになってしまいました。ことあるごとに指輪に触れて確かめています。周りから見ていると、ちょっと怪しいオヤジに見えるかも知れませんが、当分はこの癖が続きそうです。
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