現在の私の愛機であるレッツノート・CF-R4Gでは、CF-Wxシリーズなどとは違い光ディスクドライブが内蔵されていないこともあり、工場出荷時の状態に戻すための方法として「ハードディスクリカバリー」という方法が採用されています。ハードディスク上の特定の領域にOSやアプリケーションのイメージが収めてあり、普段は見えない状態になっています。もしものときには、BIOSメニューからリカバリー機能を呼び出すと、この領域からデータを引っ張り出してブートドライブに展開するわけです。
この方式には、システムが起動できない緊急事態でも、パソコン本体だけあれば工場出荷時の状態に戻せてしまう利点があります。しかし、ハードディスクがハードウェア的に破損したときなどは、リカバリー用のデータも読めなくなってしまい、復帰にはハードディスクごと交換してもらうしかない…という、大きなリスクも負っています。データ保全の安定感を考えると、CDやDVDによるリカバリーにも利点があります。
さらに、これら光メディアによるリカバリーには、「ハードディスクを交換したときにも簡単に再インストールができる」という、私たちのような人種(笑)には実に嬉しいメリットもあります。市販の環境移行用ソフトなどを使えば、リカバリー用の領域ごとコピーしてしまうことも不可能ではなさそうですが、かなり面倒な作業が予想されます。
他社のハードディスクリカバリー採用機種の中には、リカバリーDVDを作成できる機能を用意しているものもあります。しかし、レッツノートの場合にはこうしたオプションは用意されていません。リカバリーDVDの作り方を研究した方もいらっしゃるようですが、これまたかなり面倒な方法のようです。
リカバリー用のメディアが欲しい!という声が多かったのか、パナソニックではハードディスクリカバリーを採用しているCF-Rx/Txシリーズのユーザー向けにリカバリーDVDを販売してくれることになったようです。商品代金3,150円+送料・代引き手数料930円で、合計4,080円の買い物になります。
申し込みは、パナソニックのお客様ご相談センター(0120-87-3029)に電話して行います。型番、製造番号(これを使ってライセンス確認をしているようです)、送付先を伝えれば手続き完了。私の場合には、ちょうど在庫があったおかげか、電話した翌々日には宅配便でDVDが届きました。
封筒を開けると、中に入っていたのは、味も素っ気もない真っ白なラベルに黒い文字が書かれたDVDと、A4のコピー用紙に両面印刷で打ち出されたシンプルな説明書。いかにも実用本位のパッケージングです。品名と共に書かれた品番(DFQM8299MA)を見ると、どうやら補修部品と同様の扱いのようです。
使い方は至って簡単。推奨のDVDドライブ(私の場合はコンボドライブのKXL-CB45ANを持っています)にリカバリーDVDを入れて、このドライブからシステムを起動するだけです。ただし、事前にBIOS画面から起動ドライブ変更の設定が必要になりますのでご注意を。
最初に起動したときに、ハードディスク上のリカバリー用データを消去する作業が行われます。今後は、ハードディスクからのリカバリーが行えなくなります。ライセンス上、DVDとハードディスクの両方のリカバリーデータを保有することができないので、このような仕様になっているようです。
リカバリーDVDを手に入れたのは、単に不測の事態に備えるだけではありません。もっと積極的な展開を考えてのことなんですが…話の続きはまた今度にしましょう。
コメントを残す