私の愛用しているデジカメ・DiMAGE A200には、外付けのレンズフードが添付されています。広角28mm(35mmフィルム相当)の画角に合わせて四隅の部分が切り取られ花びら状になっている、なかなか本格的なものです。一眼レフカメラのレンズマウントのように90度ひねって取り付けると固定され、ズームやオートフォーカスの動作を行ってもフード自身は回転しない構造になっています。
そもそも、レンズフードはレンズの横から入ってくる余分な光を遮断し、「フレア」と呼ばれる光の写り込みを避けるためのものです。屋外での撮影を行うときには大事なアイテムとなります。もっとも、逆光での撮影ではレンズフードを使ってもフレアは防止できませんし、むしろ積極的に映像に取り入れてしまうこともあります。ズームレンズの場合、フードの形状は広角側を基準に作られていますから、本来必要な望遠側では十分な効果が得られない…という問題もあり、付けておいてもどのくらい効果があるのかはちょっと微妙な気もします。
DiMAGE A200の場合、レンズフードを付けっぱなしにしておくと内蔵フラッシュの光を遮ってしまうので、その都度着脱を繰り返さなくてはなりません。外したときには、カメラケースの中に入れておいたり、ポケットに突っ込んでおいたりするわけですが、怖いのは落として破損したり、紛失したりしてしまうこと。
実際に、DiMAGE A200のレンズフードも数々の修羅場をくぐり抜けてきました。アメリカに行ったときには、すっかり暗くなってから、タングルウッドのSeiji Ozawa Hallに向かう道中で落としてしまい、ホールの座席に着いてから、ポケットの中にないことに気が付きました。このときにはさすがにあきらめかけたんですが、帰り道に歩道脇のベンチの下で奇跡的に発見。ちゃんと日本に連れ帰ってきました。
しかし、最近になって、とうとうやってしまいました。外出先のどこかで落としてしまったのに、帰ってきてから気が付いたんです。今さら探しに行ける状況ではありませんでした。
DiMAGE A200の製造元だったコニカミノルタは、既にカメラ事業から撤退してしまいました。なくしてしまったレンズフードの注文先は、コニカミノルタからカメラ資産を引き継いだソニーになります。注文は、電話のサポート窓口に連絡する方式になっています。ここで欲しいパーツ、送り先の氏名と住所・連絡先を伝えると、代金引換の宅配便で送ってもらえます。
電話をしてから3日ほどで、新しいレンズフードが手元に届きました。部品自体の価格が1,200円、代引きの手数料も含めると2,000円ほどの出費になりました。事実上このルートでしか新品は手に入らないのですから、金額が高いのどうのと言っていられません。
新しいフードは、それまで使っていたものよりもかみ合わせがぴったりとしています。これなら、落とす心配も少なそうです。南伊豆や河津の桜を撮るときにも大活躍してくれました。
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