昨日は、先月に続いて伊豆高原のミュージアムをハシゴしました。ちょっと前に遠出をしたばかりじゃないの?と言われそうなんですが、それでも気軽に出かけられてしまうくらい、我が家にとって伊豆高原は身近な場所になりつつあります。
例によって出発はのんびり。昼頃に伊豆急の伊豆高原駅付近に到着しました。ガストで昼食を軽く済ませてから本題に入ります。この近辺にはオシャレな料理屋さんもたくさんあるわけですが、いろいろ考えながらも結局ファミレスに入ってしまうことが多い気がします。お値段の問題もありますが、娘に食べてもらうお子様用メニューが充実している…というのが一番大きいんですよね。彼らも伊達に「ファミリー」を名乗っている訳ではありません。
最初の訪問先は、天使の美術館。これは、妻の紫緒が以前から国道135号線沿いにある広告看板を見て「行きたい」と言い続けていたものです。彼女はクリスチャンでもないのに天使には相当詳しい人で、合唱団で歌っていた頃には、宗教曲を練習しているときなど、団員向けに天使についての解説記事を書いていました。
この美術館、その名の通り天使に関する展示を揃えているわけですが、1階にあるのは画家ベイ・ヨネト氏の描いた天使の絵たち。2階には、世界各国から集められた、天使を題材にした美術品の数々が展示されています。構成としては、先月訪れた人形の美術館それいゆとよく似ています。
ベイ氏の絵は、ふわっとした温かい画風の絵で、気持ちを和やかにさせてくれます。もっとも、天使を題材にしている時点で、その正反対にするのはかなり難しい気がしますが。館内には、彼の新作に題名をつけよう!なんて企画もあり、採用されると記念品がもらえるのだそうです。紫緒が何か考えて出していました。選ばれるといいですね。
2階には様々なものが展示されていますが、目を引いたのはステンドグラス。きちんと外光を採り入れる窓として使われています。あと、明治・大正の頃に日本で作られた、「いかにも日本人的」なデザインで描かれた天使たちもおもしろいですね。
2館目は、天使の美術館でセット入場券が販売されていたので、パリ装飾美術館に行くことにしました。この2館は、兄弟ミュージアムのようなものなんですね。と言うのも、先に登場したベイ・ヨネト氏がこの美術館のオーナー。彼が集めた、19~20世紀のフランス・パリで使われていた衣装や装飾品、さらにこれらが描かれた資料が展示されています。
ベイ館長から直々に説明をいただきながら、いろいろな展示物を楽しく見ることができました。私が驚いたのは、宝飾品のデザイン画。普通に絵の具で描かれているだけのはずなのに、虫眼鏡で拡大して見ると、そこに立体物が存在するように浮き上がって見えてきます。さすがに本物がそこにあるように…とまでは行かないんですけどね。もっと思い切り明るい照明を当ててやれば、本物と間違えてしまうかも。
紫緒は、レース編みの衣装やビーズ細工の手の込んだ作りに圧倒されていたようです。どちらも実際に自身で作ったことのある彼女にとっては、これらをすべて手作りする作業の大変さが実感できるのでしょう。私にはとても想像ができません。
さて、ベイ氏にもお褒めいただいた我が家の「天使」の方はと言えば、この間ずっと不機嫌そうでした。と言うのも、本人は走り回りたくて仕方ないのに、パパとママに捕まって抱き上げられてしまうから。しかも、二人とも自分には構ってくれずに何か別のものを見ているんですから、おもしろくないに決まっています。幸い、他のお客さんはいなかったので、ときどき降ろして館内を歩かせました。我慢して静かでいさせることを教えるのは、もうちょっと後でも良いかも知れません。
この日の3館目は、伊豆一碧湖香りの美術館。その名の通り、「香り」にまつわる展示を集めたミュージアムです。入館してすぐの2階フロアでは、美術工芸品としての香水の瓶の数々が展示されています。1階に下りると、瓶の中身である香水の作り方についての解説があり、実際に体験で調合することもできるようになっています。
しかし、ここの営業は明日・8月31日までで終了。長引く不況の中で運営会社の事業縮小が決まり、同敷地の伊豆一碧湖ホテル共々閉館することになったのだそうです。これでまた伊東の目立つ観光スポットに廃墟のような場所が増えてしまうのか…と思うと、寂しい気持ちになります。もっとも、そのおかげで今回は入場は無料。ミュージアムショップでは、8割引の商品もある大バーゲンの処分市が行われていました。
特に後半は「香りの展示」ということで、楽しむためには嗅覚がとても大事になります。もともと、強いにおいはちょっと苦手なので、なるべく鼻をいじめないように、そっと嗅ぐようにしていたんですが、それでもだんだん何が何だかわからない状態に(汗)。何か良い対策はないものでしょうか。
あと、ここに限ったことではないんですが、様々な香水が並んでいる場所…例えばデパートの1階などでは、複数のにおいが混じり合ったときに、ピンポイントで猛烈に不快なにおいを作り出してしまうことがありませんか?。そもそも、香水自体が様々なにおいの素をブレンドして作るもので、しかもにおいを一定の範囲に封じ込めるのはかなり難しいですから、仕方ないのはわかっているんですけどね。
帰り道には、稲取温泉の「雛の足湯」に寄りました。無料だったタオルは1枚100円になりましたが、入湯自体は無料。夜遅くになるまで入れる…ということで、我が家にとっては定番の休憩スポットとなりつつあります。足を浸しているだけで、全身が温まってきますね。
伊豆高原には、まだまだ楽しそうなミュージアムがたくさんあります。下田に住んでいるうちは、少しずつでも攻略していきたいですね。
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