携帯電話をF-03Bに機種変更してから、もう半年以上が過ぎました。基本的な使い勝手については、もうすっかり慣れました。最近気になるのは、筐体に傷が目立つようになってきたこと。結構デザインの高級感にこだわった端末なだけに、表面の塗装が剥がれたりすると、やっぱり気になります。
こうなってくると、何か不具合でも起きてくれないかなぁ…と、妙な期待をしてしまったりします。修理に出すと、ついでに筐体を新品に交換してくれたりするかもしれません。幸か不幸か、今のところ不具合のそぶりは全く見せてくれない、タフな優等生のF-03Bなんですが。
携帯電話を最新型に変更すると、これに付随していろいろと最新のサービスが受けられるようになります。F-03Bの場合、現在NTTドコモのiモード端末で受けられるサービスのほとんどを利用できます。
新サービスを受けたい!というのが、機種変更への動機付けの一つになるんですが、一方で「2年縛り」の定着がこれを邪魔します。サービスを受けられるユーザーが増えてこないと、これをサポートする機種数が増えず、結果的にユーザーの増加はさらに鈍る…という、何とも困った連鎖が起こりかねません。
F-03Bの2年縛りが解ける2011年度の末頃には、NTTドコモがFOMAの次の世代(といっても厳密には「第3.9世代」なんて言われますが)の無線通信サービスとして展開するXi(くろっしぃ)が、浜松市や静岡市でも使えるようになっているはずです。このあたりの時期に、Xi+FOMAのハイブリッド仕様で音声端末第1号が登場するのではないかと思っています。桁違いに帯域の広いXiで、また何かが変わるのかも知れません。
その一方で、NTTドコモは端末と通信業者を「ひも付け」している「SIMロック」を来年度から解除していく方針のようですから、スマートフォンを中心に端末の選択肢はぐっと広がっている可能性もありますし…何処かで鬼が大笑いしていそうですが、楽しみにしておきましょう。
さて、それはさておき、今回のテーマにしたいのはiコンシェル。F-03Bに機種変更をしたことで、新しく使えるようになったサービスです。各ユーザーの登録する情報、あるいはGPSの位置情報などに基づいて、そのユーザーが、今、その場所で必要だと思われる情報を、ケータイの側で準備して提供してくれます。
こうした「プッシュ型」の情報提供はこれまでにもありましたが、iコンシェルのポイントは、提供する情報を個人単位で大幅にカスタマイズすること。特に、これが位置情報とリンクすることで実に強力になります。最近の端末には、一定時間ごとにGPSの位置情報を自動的に更新していく「オートGPS」機能が付いていますが、これはiコンシェルの強化のために実装された…と言っても過言ではありません。
iコンシェルの「コンシェル」は、フランス語のコンシェルジュ(concierge)から取ったものですね。日本語では「執事」なんて訳を当てることもありますが、「ご主人」の多種多彩な要望に応えるのが彼らの仕事。最近、渡辺謙、木村カエラ、ダースベイダー(笑)が携帯電話に扮して、それぞれの「ご主人」と対話しているCMが展開されていますが、コンシェルジュのイメージから携帯電話を擬人化したのではないかな?と思っています。
執事と言えば、iコンシェルの標準で情報を案内してくれるキャラクターは「ひつじのしつじくん」。待ち受け画面上を歩き回り、情報を提供するときにはポップアップイメージを出して伝えてくれます。テレビCMでもお馴染みの、ほのぼのとしたキャラクターです。なお、この「マチキャラ」については他にもいろいろと提供されていて、ダウンロードして差し替えることができます。私もいくつか使ってみましたが、結局しつじくんに戻しました。どうも彼がいちばんしっくり来ますね。しょうもないオヤジギャグのネーミングですが、全然憎めません。
iコンシェルの提供する情報は、実に多岐にわたります。端末の電話帳やスケジューラーと連携して、電話帳に登録された企業の住所を自動登録したり、スケジューラーに記入された場所への乗換案内をしたりします。現住所のデータを使って、毎日の天気予報を届けてくれたり、ゴミの収集日を教えてくれたりもします。近隣のイベント情報なんかも教えてくれます。
さらには、現在地データと組み合わせて、電車の運行情報や道路の渋滞情報、さらには今いる場所で雨が降りそうだ…という予測や、自宅に帰るための終電の時間案内などもしてくれます。まさに至れり尽くせりです。
iコンシェルの月額利用料金は200円。これには、iモードセンターに電話帳などのユーザーデータのバックアップを保存する「ケータイデータお預かりサービス」の利用料を含んでいます。ただし、この利用料金はiコンシェルという「機能を使うため」のもので、各コンテンツプロバイダが提供するサービスを利用するには、これとは別の利用料金がかかる場合があります。もっとも、無料で利用できるサービスが結構たくさんあるので、これだけでもかなり楽しめます。
F-03Bを購入した当時は、下田市に在住していました。以前から気になっていたサービスだったので、とりあえず1ヶ月間の体験利用をしてみた後で、正式に申し込みもしてみました。電話帳やスケジューラーとの連携はなかなか便利だと思ったんですが、いかんせん田舎の下田では、居場所に即した情報はあまりにも少ないのが実際です。
iコンシェルのうまみが実感できるようになったのは、浜松に引っ越してきてからでしたね。先に触れたゴミの収集日案内も、下田市では提供されていませんでしたが、浜松市は提供エリア内です。毎朝、「今日は『もえるごみ』の収集日です」などとメッセージを出してくれます。
特に、通勤で長距離移動するようになって、iコンシェルの出番が増えました。意外に日常的に遅れる東海道本線の運行情報も、毎日のように飛び込んできます。飲み会のあった日には、終電情報もしっかり案内してくれました。
Iコンシェルに対応したサービスも、徐々に増えてきているようです。一人一人が常に持ち歩いている…という携帯電話の特性を考えると、今後もさらなる展開、成長が期待できるサービスではないかな?と思っています。
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