日本プロ野球のペナントレースは、残り試合数が20を切って、いよいよ大詰めです。年々、諸般の事情でだんだん忙しくなり、最近はテレビでの観戦すらなかなかできないんですが、それでも日々の結果はやっぱり気になります。
まずはセ・リーグから、昨日(9月11日)の時点での順位表を見てみましょう。
順位 | 球団名 | 試合 | 勝利 | 敗戦 | 引分 | 勝率 | ゲーム差 |
1 | 中日ドラゴンズ | 131 | 72 | 56 | 3 | .563 | – |
2 | 阪神タイガース | 124 | 67 | 54 | 3 | .554 | 1.5 |
3 | 読売ジャイアンツ | 126 | 68 | 57 | 1 | .544 | 1.0 |
4 | 東京ヤクルトスワローズ | 124 | 61 | 59 | 4 | .508 | 4.5 |
5 | 広島東洋カープ | 125 | 49 | 74 | 2 | .398 | 13.5 |
6 | 横浜ベイスターズ | 124 | 42 | 81 | 1 | .341 | 7.0 |
金曜日・10日の試合で、我らが中日ドラゴンズが、4月中旬以来の首位に立ちました。昨日の試合では、先日プロ野球史上最年長での完封勝利を挙げた山本昌投手が、5回2/3を2失点で切り抜けて何とか試合を作り、ドラゴンズはこれで3連勝。一方、2位の阪神タイガースは守護神の藤川球児投手が逆転を許し3連敗。ドラゴンズとの差は1.5ゲームに開きました。3位の読売ジャイアンツまで含めて、ペナント争いは三つどもえ…と言えそうです。
各チームの残り試合数が大きく違うので、実際のところどのチームが一番有利な位置にいるのかはわかりにくいところです。こんなとき、私は各チームの敗戦数に着目することにしています。あといくつ負けられるのか…と考えるわけです。
ドラゴンズより残り試合数が5多いのに、すでに敗戦数が1多いジャイアンツは、相当厳しい状況といわざるを得ません。ドラゴンズが残り13試合を負け越す…なんて予想はなかなかしにくいところですから、リーグ戦で優勝するためにジャイアンツに許される負け数は、残り18試合中せいぜいあと3~4試合といったところになります。
同じ論法でタイガースについても見てみると、優勝するには残り20試合をあと7敗くらいまでに抑えないとならなくなります。ジャイアンツよりは厳しくない数字ですが、現時点ではやっぱり首位にいるドラゴンズが一番有利そうです。もっとも、状況は数試合で劇的に変わり得ますから、まだ何とも言えません。
それにしても、セ・リーグのここ数年のペナントレースを振り返ってみると、上位チームと下位チームがすっかり固定した印象を受けます。三つどもえの優勝争い…といえば聞こえはいいんですが、要するに3強3弱の構図がここ数年のお決まりのパターン。特に下位2球団は、そこに食い下がることすらできません。
もともと、各球団間で選手を補強していくための資金力に明確な差があるところに、近年の不況がさらに追い打ちをかけている気がします。資金が乏しいのなら、比較的安価で選手を支配下に置ける育成選手枠などを活用して、自前で選手を育てていく方法もあるわけですが、これにも適切な指導体制…ひいてはそれなりの資金が必要です。結局、育成選手出身の選手たちが一番活躍しているのはジャイアンツだったりするわけで(苦笑)。
リーグ戦の上位3チームがクライマックスシリーズ(CS)を戦い、勝ち抜いたチームが日本シリーズに進む…というのが現在のシステムですが、毎年顔ぶれがほとんど変わらないCSならば、無意味に選手たちに負担をかけるばかりで、果たして開催する意義はあるのか?と思ったりもします。もちろん、本質的な問題は全く別のところにあるのも理解していますが。
これと比べると、パ・リーグの状況はまだずいぶん健全なのかも知れません。
順位 | 球団名 | 試合 | 勝利 | 敗戦 | 引分 | 勝率 | ゲーム差 |
1 | 埼玉西武ライオンズ | 133 | 74 | 58 | 1 | .561 | M8 |
2 | 福岡ソフトバンクホークス | 134 | 69 | 60 | 5 | .535 | 3.5 |
3 | 千葉ロッテマリーンズ | 130 | 67 | 61 | 2 | .523 | 1.5 |
4 | 北海道日本ハムファイターズ | 131 | 66 | 62 | 3 | .516 | 1.0 |
5 | オリックスバファローズ | 131 | 65 | 62 | 4 | .512 | 0.5 |
6 | 東北楽天ゴールデンイーグルス | 129 | 55 | 71 | 3 | .437 | 9.5 |
昨日、首位の埼玉西武ライオンズにリーグ優勝へのマジック「8」が点灯しました。2位とは3.5ゲームの差がありますが、そこから5位まではダンゴ状態。さすがにこれだけ残り試合が少なくなってくると、何となく方向は見えてきた気もしますが、ここまで大混戦で楽しませてくれました。
リーグの借金を独り占めしてしまった東北楽天ゴールデンイーグルスについては、チームとしての経験の圧倒的な差がありますから、仕方がないのかも知れません。去年のCS進出は、やっぱり野村前監督の巧みな選手操縦の賜だったのでしょうか。
今日は、両リーグ合わせて6試合が、すべてデーゲームで開催されます。どんな結果が待っているのでしょうか。真剣勝負を楽しみましょう。
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