我が家の自作PCに採用しているSSD・Crucial m4のファームウェアが0009にアップデートされました。ファームウェアというのは、ハードウェアを制御するために組み込まれているプログラムのことで、マザーボードのBIOSもファームウェアの一種と言えます。昔は、書き換えられないROMで実装されていることが多かったようですが、最近は不具合の修正や機能の追加、性能向上などのために、書き換えられる仕様になっているものが多いようです。
英文のWebサイトを解読してみたところ、どうやら従来のファームウェア0001、0002よりもパフォーマンスが向上しているようです。これをインストールするだけで、全く費用はかからずに(厳密に言えばインターネットの通信コストはかかっているわけですが)性能が向上するのなら実にお得です。導入してみることにしました。
Webサイトからダウンロードできるアップデートファイルは、解凍するとISOイメージファイルになります。これをCD-Rに書き込み、そのディスクからシステムを起動すると、アップデータが立ち上がる仕掛けになっています。このときに、SATAコントローラーがRAIDモードやAHCIモードで動作しているとSSDを認識してくれないので、先にBIOSでIDE互換モードにしておく必要があります。
我が家の場合は、SRTのキャッシュとして使っているSSDなので、データ保護のことは考えていませんでしたが、SSDを単独で起動ドライブに使っている方などは、ファームウェア更新前にデータのバックアップをお忘れなく。万が一データがすっかりハジケ飛んでしまっても、責任は持てません。
性能の比較には、今回もCrystalDiskMarkを使ってみました。
CrystalDiskMark 3.0.1 x64 (単位:MB/s) | ||||
---|---|---|---|---|
Condition | SSDのみ | SRT有効(最速モード) | ||
Firmware | 0001 | 0009 | 0001 | 0009 |
Sequential Read | 414.021 | 511.334 | 295.290 | 457.694 |
Sequential Write | 107.856 | 108.796 | 105.863 | 108.875 |
Random Read 512KB | 363.678 | 413.292 | 285.043 | 384.158 |
Random Write 512KB | 108.353 | 108.402 | 107.156 | 108.083 |
Random Read 4KB(QD=1) | 27.767 | 29.284 | 25.643 | 26.676 |
Random Write 4KB(QD=1) | 76.009 | 76.562 | 61.709 | 60.718 |
Random Read 4KB(QD=32) | 230.108 | 301.317 | 236.540 | 304.306 |
Random Write 4KB(QD=32) | 105.559 | 101.224 | 105.932 | 106.176 |
SSDのみでの計測結果を比較すると、シーケンシャル、ランダムを問わずリード性能が全般に向上しているのがはっきりわかります。ライト性能の方はほぼ変わらないようです。そして、この傾向はSRTのキャッシュとして使用しても同じです。SRTでは、キャッシュという性質上もあってか、ベンチマークを繰り返すごとにどんどん性能が上がって行きました。ベンチマークで数字が出やすいように…という変更も行われたのかも知れません。
さすがに、これだけ高速になると差が体感できるレベルではありませんが、高い負荷がかかる場面では違いが出てくるかも知れません。アップデートしてみて良かったのではないかな、と思っているところです。
コメントを残す