昨夜(まだ今夜、な気もしますが)は夕食に豚キムチを作りました。豚肉を炒めて、最後にちょっと古くなったキムチを加えて絡めるだけの、料理と呼ぶにはあまりにシンプルなものですが、インスタントではない、料理らしいモノを作ったのは結構久しぶりです。手間のかかっていない割には美味しく仕上がって、なかなか満足でした。
考えてみると、最近は夕食のために厨房に立つことがめっきり減りました。朝早く出掛けなくてはならなくて、自分で朝食を作ることは結構ありますが、これはいつも目玉焼きを焼いたり、ソーセージをゆでたり…というおきまりのパターンです。夕食でも、私が作るときには野菜炒めのようないい加減に作れてしまうものがほとんど。胸を張って料理と呼べそうなものは、久しく作っていません。
厨房に立つことが減った最大の要因は、やはり結婚したこと。何しろ、それまではひとり暮らしをしていましたから、外食で済ませない限りは自分が厨房に立つしかありませんでした。結婚すれば、妻にも料理はしてもらえるわけですから、機会が減るのは当然といえば当然です。
しかし、我が家の人数が増えたことは、単純に機会が減る以上の影響をもたらしました。それは、食卓に並ぶものを私の一存では決められなくなったこと。私は食べ物にはほとんど好き嫌いがなく、かなりクセのあるものでも食べるんですが、妻には結構苦手な食べ物があります。実は、先ほどの豚キムチも、冷蔵庫に残ったキムチを使い切ろうと、私がひとりで食べるために作ったもので、いつもなら食卓には並びません。キムチが苦手な妻には、申し訳なくも別のものを食べてもらったんですよね。
妻の好みに合わせる方が条件が厳しい…となると、メニューは妻の条件に合わせることになります。そうなると、私が私のペースで濃ゆ~い料理を作って出すわけにも行かないんですよね。結婚した当初は、私自身もできるだけ料理はするつもりだったんですが、気がつくと、妻に任せることが結構増えてしまった気がします。
さらにこれに輪をかけたのが、遠距離通勤で帰宅が遅くなってしまったこと。実質的に、平日は料理が作れるような時間には家に帰り着けません。さらに料理をする機会は減ってしまいました。
ひとり暮らしの頃は、自分が美味しいものを食べたいがために料理にこだわっていました。これが、結婚すると、今度は自分の作った料理を美味しく食べてもらおう!というモチベーションが増えてきます。さらに、子どもが生まれれば子どもにも自分の料理を食べてもらいたいな…と思っていたわけですが、これもなかなかままならないものです。
というのも、子どもはいきなりなんでも食べられるようになるわけではないんですよね。考えてみれば当たり前のことなんですが、最初は母乳やミルクしか摂れない赤ちゃんが、離乳食で少しずつモノを「食べる」ことに慣れていき、さらに少しずつ食べられるもののバラエティを増やしていきます。それこそ、唐辛子をふんだんに使った豚キムチなんて、食べられるようになるのは遙か先のことです。
作ったものを何でも食べてもらえるようになるのはまだまだ先のことになりそうですが、そんな日が来るのを楽しみにしています。それ以前に、自分の腕がなまらないように、もっと料理をする機会を増やさなくてはならない気もしますが。
私がひとりでやらなくても、妻の手伝いをしながらふたりで料理をする…という方法もあるわけですが、これもなかなか難しいものがあります。賃貸住宅ということもあり、我が家のキッチンスペースは相当に狭く、ひとりが立つのがやっと。何か手伝おうかな?と思って入っていこうとすると、邪魔者扱いされてしまいます。
現在計画中のマイホームでは、ふたりが並んでも、さらには娘を含めて3人が入っても十分な余裕がある広いキッチンを作るつもりです。料理を作ることが、コミュニケーションの場として機能するような家をイメージしています。予算も限られている中で、どのくらい実現できるのかはわかりませんが、オープンなスタイルだけは何とか維持したいところです。
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