いろんな楽器の音色をパソコンに演奏させて曲を作るのを趣味にしている(いた?)せいか、楽器の演奏には興味があります。もともとは電子オルガン、ピアノから始まっているわけですが、ギターに手を出してみたり、管楽器を試してみたりと、いろいろやってみています。本来の楽器を演奏してみなくては、データの打ち込みなんてちゃんと出来ないよなぁ…というのがきっかけではあるわけですが、どんな楽器でも演奏が出来るとシンプルに楽しい!という思いはあります。
そんな中で、以前から是非やってみたいと思っていた楽器がドラム。ちょっとメカっぽさも感じる機材に囲まれて、両手両足を器用に動かしながら演奏するスタイルはカッコいいな…と感じます。ドラマーは、バンドの中では後ろの方に据えられたドラムセットに縛り付けられてしまうわけですが、考えてみるとこれはキーボードも同じ。というわけで、妙に親近感もあります。また、同じように両手両足をバラバラに動かす電子オルガンをやっていましたから、あのややこしそうな動きにもあまり抵抗感はありません。
ギターやサックスくらいなら、とにかく楽器を手に入れてしまい触ってみる…という方法も使えるんですが、ドラムではそう簡単にはいきません。何しろドラムセットは金額面はともかく、とんでもなく場所を食いますからね。グランドピアノと良い勝負です。最近では、コンパクトな電子ドラムのセットも登場して、ずいぶん敷居は低くなっているんですが、それでも道具と言うよりはインテリアに分類されるような存在感があります。
そんなドラムを体験してみよう!となると、やっぱりドラムセットが据え付けてある場所に出向くしかありません。また、いろいろと独特な身体の動きが要求される楽器ですから、いきなり我流で始めるのはあまりに危険です。…というわけで、ちょっと「体験レッスン」なるものに出掛けてみることにしました。
地元・浜松を代表する企業のひとつでもある楽器メーカーのヤマハでは、「大人の音楽レッスン」と銘打って、様々な楽器を一から教えてくれるメニューを用意してくれています。今回は、この大人の音楽レッスンのドラムコースで開催された「無料体験レッスン」に申し込みました。
案内された練習室内には、立派なドラムセットが5組。講師の先生と生徒4人が同時に演奏できてしまいます。こんな環境はそうそうありませんよね。今回は、そこに2人の生徒が入り、45分間の体験レッスンを受けることになりました。私と一緒にレッスンを受けることになったのは、私よりは少々年配と思われるご婦人。ドラムを叩く姿はちょっと想像できない雰囲気の方でしたが、それだけにこの方が演奏を見せてくれたらカッコよさそうです。
早速スティックを渡されて、まずはスネアドラムを叩いてみます。スティックは「軽く握って、力を抜いて」と言われたんですが、どうしても最初は力が入りすぎてしまって、スムーズに叩けません。それでも、少しずつ要領がわかってくると手首や指の力は抜けてきて、速い連打でも打てるようになってきました。それでも、テンポに合わせて16分音符できっちり刻む…となると、まだまだ無理です。
その後、最初は右手でハイハットシンバルを叩いて8分音符のビートを刻み、次は左手で裏拍にスネアドラムを加えて…と、1本ずつ手を加えながら、8ビートの基本パターンを打たせてくれます。右足のバスドラムまで加われば出来上がり…となるわけですが、足の動きが加わると突然難易度が上がります。手足をバラバラに動かす経験はあったはずなんですが、さすがにオルガンの足鍵盤から離れてもう20年ほど。勘を取り戻すのに少々時間がかかりましたが、それでも一応リズムが刻めるようになりました。
これだけでも私には十分楽しめたんですが、この体験レッスンではフィルインの体験までさせてくれました。3小節リズムを刻んだ後で、次の1小節は両手を使ってスネアとタムを連打します。連打に気を取られると、次の小節の頭からちゃんとリズムを刻めなくなってしまいます。それでも、何とか練習用のオケに合わせて叩けるようにはなりました。このオケが結構しっかり鳴ってくれて、その気にさせてくれます。
45分はあっという間に過ぎてしまいました。本当に楽しい時間でしたね。曲がりなりにもリズムを刻んで叩けるようになったことはもちろんなんですが、「叩いて大きな音が出る」という行為自体に、強烈なまでの解放感が味わえます。最後に講師の先生のデモ演奏も見せていただき、もっと上手に叩けるようになりたいな…という思いが強くなりました。
「無料体験レッスン」ですから、終了後にはこの後の有料での正式入会に向けての説明があります。私自身のやりたい気持ちは十分あるんですが、ただでさえお金はあればあるだけ欲しい我が家の状況で、月に1万円弱の受講料を払い続けるのは軽い負担ではありません。ちょっと入会は即答できずに帰ってきました。
体験レッスンを受けた後で、楽器店の店頭に並んでいるドラムを見に行きました。先にも触れたとおり、最近は省スペースで静かに練習できる電子ドラムのセットが結構リーズナブルな価格で販売されています。さすがに、現在計画中の新居でもアコースティックのドラムセットを据えるほどのスペースはありませんから、狙い目は電子ドラムです。
もちろん以前から興味はあって、これまでにも何度か触ってみたことはあるんですが、今回一番嬉しかったのは、試奏で8ビートのリズムがちゃんと刻めたこと。全く叩けないのとは雲泥の差です。店員さんの目の色も、今まで触らせてもらったときとは明らかに違いました。この人になら買ってもらえるかも…と思ったでしょうね。
電子ドラムも結構ピンからキリまで製品が揃っているんですが、アコースティックに近い演奏感覚が得られるものは、やっぱりそれなりに高価になってしまい、ボーナスを吹き飛ばしてしまうくらいのインパクトがあります。新居には電子ピアノも欲しいと思っていますし、いったいどうしたものか。それ以前に、ドラムのレッスンを本気で受けてみるのかどうか。ちょっと悩むことにします。
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