土曜日・7月7日は、浜松混声合唱団の演奏会を聴きに出掛けました。毎年この時期になると演奏会を開いている仲間たちですが、昨年は浜松フロイデ合唱団としてモーツアルトのレクイエムを演奏したので、「浜混」としての演奏会は2年ぶりになります。
今年も、ボランティアとして演奏会運営の手伝いに参加しました。今年は、「最後尾」のプラカードを持って開場時間前に並ぶ人たちの整理をすることになりました。私が会場のアクトシティ浜松中ホールに到着した12時半には既に人が並び始めていて、開場直前には大ホールの上り階段前で折り返して再び中ホール入口の前に戻ってくるほどの長い行列が出来上がりました。私が在籍していた頃から全席自由席になったので、より良い場所、座りたい場所を目指す人たちが早くから並ぶんですね。ボランティアの手伝いも、開場から10分くらいが一番忙しく、その後は意外に落ち着いたものです。
浜混の演奏会は、3ステージで構成されるのがここ数年のパターンになっています。第1ステージは、合唱にはあまり詳しくない多くのお客様にも馴染みの深い、よく知られた曲を取り上げます。第2ステージは、毎年違うゲストを招いて、レベルの高いプロのステージを楽しんでいただきます。そして、第3ステージでは合唱のために作られた組曲が選ばれていて、これが半年間の団員の皆さんの挑戦の成果を披露するメインステージということになりますが、入場料を取ってお客様に聴いていただくのですから、単なる発表会では終わらない、「聴ける」レベルの演奏をお届けするべく練習に取り組んでいます。
今年一番楽しませてもらったのが、第3ステージの「新しい歌」。私が歌っていた2000年代初頭以降、メインステージに選ばれていたのは、合唱界ではスタンダードとして知られているような、かなり歴史のある作品が多かったように思います。しかし、今年は少々違います。「新しい歌」が作曲されたのは2000年。そして、作曲者の信長貴富氏は私と同じ1970年代生まれ。彼が、それぞれ違う作者による5編の詩を選び、曲を付けたものです。
1曲目の「新しい歌」の冒頭が、いきなりフィンガースナップの拍子取りから始まります。手拍子を入れながら、積極的に身体でリズムを取りながら、実に今どき風のリズムで曲が刻まれていきます。裏拍でリズムを取っていくのは当たり前。ジャズ・ブルース系のノリも積極的に取り入れられています。信長氏にとっては、合唱曲が「うた」としてのパワーを真に持ち得るかの挑戦だったのだとか。その意欲は十分に伝わってきましたね。ある意味、実に合唱曲らしからぬアプローチで作られつつも、合唱曲らしさにはこだわっている曲作りだと思います。
私にとっては実に馴染みの深いノリで、それこそ客席の側でも身体を揺らしながら楽しんでリズムを取っていたんですが、最近少々高齢化の進んでしまった合唱団の皆さんの中には、このリズム感にかなり苦労された方が多かったようです。そもそも、手拍子を打ちながら歌うのも、誰にでも出来る話ではありません。それでも、毎週の練習の成果か、皆さん実に楽しそうに歌っているように見えて、私も一緒に楽しませてもらった感覚でした。こんな曲なら歌ってみたかった…というのが正直な思いです。
今年も、アンコールでの観客と一体になっての合唱は健在。7月7日だけに、選曲はやはり「七夕の歌」でした。いつもなら入っているはずの歌詞カードが今年は見当たらないなぁ…と思っていたんですが、何と歌詞はアンケート用紙の裏面に印刷されていたんですね。アンコールの舞台挨拶で説明されるまで気がつきませんでした。こいつは不覚!でした。
もちろん、今年も演奏会終了後に団員の皆さんの「出待ち」をしました。恒例の同窓会です。毎年、皆さんには「娘さんは今年もお留守番?」と聞かれます。浜混の演奏会は「未就学児の入場お断り」となっていますから、娘は連れてこられないんですよね。気がつけば、彼女が観客になれるのもそう遠い将来ではありません。しかし、そのとき私たちがステージに立ちたくなったら、今度はどうすれば良いのでしょうか。娘ひとりで聴かせるのは、さすがにまだ不安が残りますし…。
来週からは第九の演奏会に向けた団員募集も始まると言うことで、皆さんからは入団の勧誘も数多く(笑)受けました。歌ってみたい気持ちは十分ありますが、今年の後半はマイホーム建築という我が家の重大イベントが控えていますし、とても合唱を両立できそうにはありません。そんなことを言っていては、いつまで経っても復帰できないのでは?という思いもあるわけですが…何とも難しいところです。
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