富士山ひとまわり

巷はお盆休み。といっても、私には基本的にはカレンダーの色通りの勤務態勢が続きます。今年は家造りに向けて要所要所でこまめに休みを取ろう!と言う目論見があったので、そのしわ寄せでこの時期には長期休暇が取れなくなっています。とはいえ、薪ストーブの燃料用の木を受け取りに行ったりして、平日の休暇自体はそれなりに取っているわけですが。

私ひとりだけならそれでも良いわけですが、娘の幼稚園も当然のように夏休みに入っています。彼女は夏休み中の日記帳のようなモノを渡されて帰ってきました。後で園のおたよりなどに載るもののようです。彼女の夏休みの日記が「パパと一緒に現場に行きました」だけでは、あまりにもかわいそうすぎます。日曜日には既に別の予定が入っていたので、土曜日は家族で出掛けよう!という話になっていました。

ところが、この週末の天気予報はあいにくの荒れ模様。土曜日は「曇りときどき雨」という予想でした。それでも、他に出掛ける日はとても作れません。娘の晴れ女エネルギーに期待して、ここは決行することにしました。…私と妻の雨男・雨女エネルギーは棚に上げて話をしているわけですが。



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今回の行程のコンセプトは「富士山ひとまわり」。富士山の西麓を富士市から富士宮市へと北上し、山梨県に入って富士五湖方面へ。東麓を御殿場方面に抜けて帰ってきます。

お盆の帰省ラッシュが既に始まっていましたが、新東名高速道路が開通した静岡県内では、それほど影響はないと踏んでいました。蓋を開けてみると、それはある意味正しかったんですが、唯一問題になったのは西側の合流地点での大渋滞。終日、30km以上の渋滞が電光掲示板に案内されていました。まあ、私たちの今回走るルートには全く関係なかったんですが。


まかいの牧場で記念撮影まずは、富士宮市内の観光牧場・まかいの牧場に立ち寄りました。ここは牛や馬、羊や山羊などのさまざまな動物とふれあえる仕掛けが魅力です。ここで、娘に動物たちと存分に戯れてもらおう、と思ったわけです。

静岡県民にとっては、「ま~かい~の~、まかいの牧場♪」というCMソングでもお馴染みですね。あの曲を聴いて「魔界の牧場?」と脳内変換してしまったのは、きっと私だけではないはずです。ちなみに、あの優秀なATOK 2012ですら、漢字変換の第一候補は「魔界の牧場」。そして、正しく漢字で書くと「馬飼野牧場」です。

乗馬体験中...動物たちとのふれあいは、娘が思っていた以上に怖がってしまい大失敗。妻の実家では犬とも結構普通に遊んでいたので、イケるんじゃないか?と思っていたんですが、残念でした。乗馬体験もしてもらおうと思っていたんですが、この調子では無理だと思い断念し、代わりに妻が乗りました。「意外に筋肉を使うねぇ」と言いながらも、彼女は十分に堪能したようです。

娘の方はといえば、森の中に吊されたハンモックに寝転がり上機嫌。何とか「牧場では辛い思い出だけ」という事態は回避しましたが、ここで心配していた強い雨が降り出しました。土産物屋で美味しい牛乳などを買い込んで、車に駆け込んで次の目的地に向かうことになりました。


国道139号線をひた走り、車は山梨県に入ります。当初は、次の目的地として考えていたのが鳴沢氷穴。すぐ隣の富岳風穴ともども、富士山の火山活動の結果生まれた洞窟で、その名の通り洞窟内には真夏でも巨大な氷柱がそびえ立ち、洞窟内の平均温度は何と3度C。私に言わせれば、これ以上ないほどの素晴らしいクールシェアスポットなんですが、雨降りで肌寒ささえ感じるこの状況で、そんなところに行ったら風邪を引いてしまいます。今回は残念ながらスルーすることになりました。

私たちが向かったのは、富士山麓エリア内どころか国内最強の絶叫マシンが建ち並ぶ富士急ハイランド…ではなくて、そのすぐ隣にあるホームセンター・Jマート富士河口湖店。駐車場からは響き渡る絶叫を聞くことが出来るほどの近さです。

ここに立ち寄ったのは、BESS浜松のKさんに「絶対面白い」と勧めていただいたから。基本的にはいわゆるホームセンターなんですが、奥の方に進んでみると、カントリーな雰囲気の家具や小物類が満載のコーナーがあります。確かにこれは私たちの感性に訴えかけるものがありますね。いくつか気になったアイテムを見つけ、買い込んできました。

カントリーな掛け時計新居のリビングに掛ける時計も、なかなか良いものを見つけました。横浜赤レンガ倉庫では、良さそうなものを見つけたものの購入を見送ったんですが、今回は完成が近づいていることもあり、購入して帰ってきました。とりあえずは、壊れてしまった我が家の時計に代わってリビングに掛けてありますが、借家の素っ気ない白い壁紙では、この強烈にカントリーなオーラを放つ時計に負けてしまいます。木の壁に掛かる日を夢見ながら、あと数ヶ月を過ごすことにしましょう。


帰りは、激しくなる雨の中、新東名高速道路を走って帰ってきました。道路の走りやすさや短縮された距離など、実用的なメリットが気になっていた新東名ですが、沼津市から富士市にかけての区間では、眼下に駿河湾に沿って広がる夜景が見えて、結構綺麗です。静岡市内では、花火が上がっているのも見えました。往路の静岡SA(上り線)では、子供たちが遊びながら登れる大きな山があり、娘も遊びに夢中になってしまい、出発するときには少々苦労しました。単なる通り道に終わらない、いろいろな仕掛けがあるようです。

浜松浜北ICを降りてから家に着くまでには、10km以上一般道を走ってこなくてはなりません。新東名の方が従来の東名より10kmほど道のりが短縮されているとはいえ、これでは短縮した分を食いつぶした上に、余計な時間まで追加されてしまいます。今回は「とりあえず新東名を走ってみる」という目的があったので走ってみましたが、浜松浜北ICが近くなる新居に引っ越すまで、無理に新東名を使うほどの理由はないかも知れません。

ちなみに、この日の富士山はずっと雲の中。それでも、富士河口湖町内で、ちょっとだけ山頂部分が顔を出しているのを観ることができました。まあ、見られただけでも良かったことにしましょう。


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