以前にご紹介しているとおり、これまで我が家では電話・FAX・プリンター・スキャナーが全て一体化された複合機を使ってきました。我が家の多様な情報の出入りを支え続けて今年で8年目となりますが、さすがに最近のOSでは対応できない機能も増えてきて、そろそろ買い替え時かな…と思っていました。
もともと、引っ越しを機会に新型に入れ替えるつもりでいましたが、悪いことに今月になってインク切れが発生。あと1ヶ月少々のためだけに交換インクを買うのももったいありませんし、文書の印刷もコピーもFAXの受信も出来ないのは困ります。10月に購入したLEDシーリングライトと同様に、一足先に入れ替えることになりました。
新型機の選定にあたり、一つキーワードになったのは「A3用紙」。新しい我が家では、妻の仕事用のツールとしても活躍してもらわなくてはなりません。A3判の用紙や原稿を取り扱う機会が増えてくるのでは?という想定の下に、一時は純粋に業務用のプリンターも視野に入れて機種選びをしていました。
しかし、改めて妻にリサーチをしてみると、A3が必要になるのは、手芸の本などに掲載されている図面を拡大コピーするときにあると便利なのと、あとはポスターをちょっと作ってみたりするかも知れない…という話。スキャナーもあれば便利かも知れないけれど優先度はそれほど高くなく、A3のFAXは相手が持っていないことには生かせませんから、個人とやり取りすることがほとんどと想定される今回の場合はA4が扱えれば十分。ということは、A3については少量を印刷することさえ出来れば良いことになります。
そんなニーズにピッタリの製品が、この秋にデビューしました。ブラザーが新ブランド・PRIVIO(ぷりびお)の旗艦製品として発売したMFC-J4510Nです。基本的には、FAX送受信機能を持ったA4対応複合機なんですが、A4用紙を横向きでプリンターに送り込むのが大きな特徴。用紙が反りやすいという横送り印刷の問題点を、技術開発で抑制したのだそうです。
この機構のおかげで、本体の奥行きはA4用紙の長辺よりも短い290mmという、今までにないプロポーションを実現しています。そして、A4用紙の長辺の幅に印刷が可能ということは、通常の縦送りならA3の用紙を通せることになります。MFC-J4510N(とFAXなし仕様のMFC-J4210N)では、1枚ずつの手差し限定ではありますが、A3用紙への印刷が可能です。長年育ててきたブランドを刷新してまで送り込む気合いの意味がわかる、なかなか意欲的な設計の製品です。
今まで使っていたMFC-610CLNも同じブラザーの製品ですが、並べてみるとデザインのコンセプトはずいぶん異なります。MFC-J4510Nの極端にシンプルなシルエットが印象的です。3.7型の液晶画面はタッチパネルになっていて、単なるタッチだけでなくスワイプ動作も組み込んだインターフェースを提供しています。スマホ世界に慣れきってしまった私たちにも親和性が高そうです。
しかし、MFC-J4510Nのデザインセンスにはどことなくエプソン製品っぽさも感じます。ブラザー自身「プリンターに、第3の選択肢」というキャッチコピーを掲げて、エプソン、キヤノンの両巨頭への挑戦姿勢を鮮明にしていますが、トップ2を徹底的に研究した結果、何処か似てきてしまったのかも知れません。
並べてみると、奥行きはこれだけ違います。MFC-610CLNだって、同クラスの製品にしては比較的コンパクトだったと思うんですが、この差は衝撃的です。幅はやや広がっていますが、MFC-J4510Nの方が設置場所の自由度が広がりそうです。しかも、この筐体でMFC-610CLNにはなかった両面印刷やFAX・スキャナー用のADFも内蔵しているんですから大したものです。
多機能な製品ですが、セットアップ自体はそれほど面倒ではありません。大きなタッチパネル液晶のおかげで、解説を見ながら設定作業を進めることが可能です。パソコンへのドライバーのインストールも、単一パッケージから全ての機能のドライバーを一括でインストールできますから、ほぼ迷うことはありません。登場したばかりのWindows 8用のドライバーは、ダウンロードで提供されています。
印刷音がややうるさくなったような気はしますが、印刷はずいぶん高速になっています。プリンターヘッドの幅を広げるというシンプルな力業を使っていますから、原稿の種類を選ばず高速化の恩恵が受けられるはずです。画質面も、普段使いレベルとしては十分きれいです。さすがに、気合いを入れた写真印刷となると8色ものインクにモノを言わせたPIXUS iP8600にはまだ及ばない気がしますが、A3のポスターが作れるのは強みになります。
まだスキャナーやコピー、FAX関係については全然確認できていませんが、いろいろ便利な機能が用意されているようですし、追って試していきたいと思います。これから忙しくなりますし、とりあえずは引っ越しが済んでから…ですね。
MFC-J4510Nは、3月頃に検討していたPX-1700Fと同様に、FAX機能は内蔵しているものの、電話機能は内蔵していません。MFC-610CLNからの置き換えのためには、電話機を用意する必要があります。
今回我が家で選んだのは、シャープのJD-4C1CW。大きな液晶画面を持った親機の上に無線の子機1台が乗っていて、さらにもう1台の子機が用意されています。シンプルな直線と円、円弧で構成されたデザインはオシャレだと思います。受話器2台の両方が無線で使えるのは便利ですよね。
親機にはSDメモリーカードかメモリースティックを挿せるスロットがあり、写真を読み込ませると液晶画面をフォトフレームとしてスライドショーなどに使ったり、写真を電話帳とひも付けして発着信のときにインデックスとして活用したり出来ます。フォトフレームにも興味はありましたし、一石二鳥(これまた実にシャープ的)のこの製品はなかなかおもしろいと思います。
しかも、親機の操作インターフェースは液晶画面のタッチパネル。さすがにMFC-J4510Nのようなスワイプ操作は出来ませんが、いかにもシャープらしい先進的な仕様です。ただ、あまり高度なシステムだと、ちょっとしたことでフリーズしそうで心配なんですが…。
この製品は、妻が家電量販店の店頭で見つけて、在庫限りのバーゲン価格で販売されていたところ、希望の仕様と色の在庫がたまたまあったおかげで、かなりお安く手に入れることが出来ました。既に後継機種が出ているようですが、私はこちらのデザインの方が好きですし、なかなか美味しい買い物だったと思っています。
もう1台、同じくシャープのJD-S06CLも購入しました。こちらは、実にシンプルなベースユニットの上に子機が1台乗っている製品です。まるで、ただ子機が充電台の上に置いてあるだけのように見えます。これでも、ちゃんと留守番電話機能も装備されています。
実は、新居でMFC-J4510Nとタッグを組むのはこちらの電話。新居では、自宅用と妻の店舗用の2番号を確保することにしていますが、この組み合わせは妻の店の方に設置します。2台FAXを用意するのも負担が大きくなりますし、自宅用にFAXを送ってほしいときには、店の番号の方にお願いするつもりでいます。
新居で使うイメージをいろいろと膨らませると、ワクワクしてきますね。その日が刻々と近づいています。
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