「毎週日曜更新」のはずのWeekly SSKが、最近は毎週月曜日の更新が定例になりつつあります。1週間も時間があるのですから、ちゃんと用意しておけば日曜日に更新するくらいできないことではないはずなんですが…。自分の甘さを痛感しますね。
…というのはともかく、今回のお題を。現在使用中のスマートフォン・AQUOS PHONE ZETA SH-02Eを選ぶ上で大きな動機になったのが、申込者先着10,000台限定で、「クリップディスプレイ」という、デジタルガジェット好きの私にとっては非常に楽しそうなアイテムがプレゼントされることでした。「先着」だったからこそ、必死になって予約に動き回ったわけです。
クリップディスプレイは、Bluetoothでスマートフォンと無線接続して使用する子デバイス。小さな有機ELディスプレイが付いていて、メールやSNSの記事を本体から転送して表示し、内容を確認することが出来ます。また、マイクとスピーカーが装備されていて、音声通話のハンドセットとして使うことも出来ます。
市販はされておらず、SH-02EとauのAQUOS PHONE SERIE SHL21を購入したユーザーにプレゼントされるのみの、プレミアムな非売品です。今後発売されるソフトバンクのAQUOS PHONE Xx 203SHで同様のキャンペーンが行われるのかどうかは不明ですが、今のところ全くアナウンスはされていません。プレゼントなしではソフトバンクユーザーが不公平感を持ちそうなのが不安ではありますが、203SHはAndroid 4.1機として登場する上に、IGZO液晶が採用されるように仕様変更されたわけですし、これはこれで相当なプレミアム感はあります。
クリップディスプレイの応募申し込みは、購入したSH-02Eから専用のキャンペーンサイトに接続して、フォームに必要事項を入力する…という形になっていました。先着順ということで、発売開始日当日の11月29日、午前中にドコモショップで入手してから午後の仕事に向かう間にサイトにアクセスし、不慣れな文字入力と奮闘しながらも、何とか登録を済ませました。
しかし、登録完了画面に表示されたメッセージを見て、少々泡を食いました。「品物は1月上旬に発送予定」と書かれています。初回出荷分+αくらいの段階で予定数に達してしまうだろうから、モノはすぐに出荷されるだろう…と思い込んでいた私は、当時の現住所…つまり引っ越し前の住所を登録してしまいました。1月なら、引っ越し先の住所に送ってもらわなくてはなりません。しかし、キャンペーン期間は「1月7日まで」とアナウンスされていましたから、発送が1月以降になるのは考えてみれば当たり前。完全に私の早とちりです。
早速、キャンペーン事務局に発送先の変更をお願いするメールを出しました。事務局では、私のエントリーを確認していただけたということで、住所変更も含めた再登録用のURLを送っていただきました。再登録URLの有効期限は12月3日に設定されていましたが、ちょうどこの日に申込数が予定数に達したようです。ともかく、再登録も無事済んで、あとはモノが届くのを待つことになりました。
先週金曜日・1月11日に、我が家に2通のメール便が届きました。私の分と妻の分、2個のクリップディスプレイです。同じところに2個送るのに1個ずつ2通送られてしまうのは、定型の業務処理としてはよくあることです。
開けてみて最初に思ったのが、「意外にデカいなぁ」ということ。有機ELディスプレイに情報を表示したり、ハンドセットとして通話したりする用途を考えれば、このくらいの大きさがあるのは当然なんですが、キャンペーンサイトの写真画像で見ていた印象と比べると、やっぱり少々大きく感じます。もっとも、重量の方はごく軽いので、それほど問題はないんですが。
「クリップディスプレイ」の名前の通り、胸ポケットなどに留められるようなクリップ状の形になっています。スリットの中にはステンレス製のばねが仕込まれているようですが、挟み込む力はあまり強くなく、何かに当たるだけで軽く外れてしまうことがあるのは少々気になります。もっとも、重量が軽いので、落下させても大したダメージは受けなさそうですが。
まずは、クリップディスプレイを充電しなくてはなりません。充電は、クリップ先端についているMicroUSB端子にスマートフォン用の充電器をつないで行います。追加の充電器が要らないのは良心的と言えないこともありませんが、本体も一緒に充電したい…となると困ってしまいます。あとは、そもそもそんな事態が起こるのか?ということになるわけですが、これについては後程触れることになります。
Bluetoothのペアリング作業は実にシンプル。クリップディスプレイの電源ボタンを10秒ほど超長押しするとペアリングモードに入り、あとはSH-02E側のBluetoothを有効にして機器を検索すれば、自動的にペアが組まれます。SH-02Eにはあらかじめクリップディスプレイ設定アプリをインストールしておく必要がありますが、私たちが購入した端末にはプリインストールされていました。初回出荷分ですから、クリップディスプレイを使うのが前提…ということでこうしておいたのでしょうね。
初回のペアリング直後に、クリップディスプレイのファームウェアが更新されました。設定アプリの側でアップデートの必要性を判定し、Bluetooth経由でデータを送ります。ファームがアップデートされる場合は、設定アプリ自体をアップデートすることになるのでしょう。これはシンプルで分かりやすい仕様ですね。
なお、設定アプリをインストールすればSH-02E以外の端末でもクリップディスプレイが使えるのか?という点は未確認です。残念なことに、我が家には現在SH-02E以外のAndroidスマートフォンがないものですから(汗)。もしかすると、設定アプリ自体が対象機種以外にはインストールできない…という形で制限してあるかもしれません。
通常時は、Bluetooth接続が確立されると現在の日時が表示されていますが、新着の着信やメッセージがあると、小さなアイコンが日時の上に表示されます。タッチパネルになっている有機ELディスプレイを左からスワイプすると、あらかじめ設定されているサービスのアイコンが並びます。私は音声着信、メール(spモードメールとSMS)、mixi、Facebookと連携させてみました。Twitterとも連携は可能ですが、あまりに更新頻度が高すぎて煩わしそうなので、あえて外しました。
サービスのアイコンをタッチすると、情報の表題一覧が表示され、上下へのスワイプでスクロールが可能です。さらに、右の矢印アイコンをタッチすると、選択したメッセージの内容も同様にして読むことができます。元の画面に戻していきたいときには、電源スイッチが「戻る」ボタンの役目をします。音声通話については、通話履歴を呼び出して発信することができる他、着信時には画面表示とバイブレーションで通知され、このときに画面をタッチすると応答可能。そのままクリップディスプレイをハンドセットにして通話できます。
しばらく使ってみたところですが、どうも当初に期待していたほどの満足感が得られていないのが現状です。というのも、いろいろな面でデバイスとしての詰めの甘さが散見されるんです。商品のコンセプトそのものは、実にこの会社の伝統である「目の付け所がシャープ」らしさ満点ではあるんですけどねぇ(苦笑)。
まず気になるのは、タッチパネルの追従性がかなり悪いこと。軽く触れただけでは全くと言ってよいくらい反応せず、かなり強く押し付けながら操作しても、動いたり動かなかったり。未だにどう操作するのが良いのか勘所がつかめません。SH-02Eのタッチパネルが実にスムーズに反応するのと比べると、あまりにもストレスが溜まります。
有機ELディスプレイの解像度の低さも、かなり残念に感じる要素です。しかし、これはちょっと気の毒な面もあります。SH-02Eに限らず、最近のスマートフォンの画面は超高精細で、ドットが見えないレベルが当たり前ですからね。この画面はカラーの発色も今一つなんですが、これは写真を表示するためのデバイスではありませんし、まあ大目に見ましょう。
そして、最大の不満の種はバッテリーライフの短さ。今のところの感触では、どうやら、情報チェックや通話のためにフル回転させるつもりでいると、まる一日動作させるのはかなり厳しそうです。まだ使い始めの段階ですし、何度か充放電を繰り返せばもう少し伸びるのかもしれませんが、それでもランニングタイムでSH-02Eを超えるのはかなり難しいのではないでしょうか。SH-02E以上に充電頻度が高いとなると、利便性はかなり低下してしまいます。結局充電器は共用ではなく2台必要そうです。
無料でもらえる「おまけ」ですから、不満ばかり並べるのは筋違いなのかもしれませんが、SH-02Eのデキの良さと見比べてしまうと、見れば見るほど残念な気持ちになってしまいます。裏を返せば、SH-02Eがそれだけ高いレベルで仕上がっている製品であることを再認識できるわけなんですが…。今回の「無料サンプル配布」で得られた知見をもとに、素晴らしい新商品を作ってくれることを期待しましょう。
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