妻が、我が家の離れで3月から雑貨屋を開いています。オープンから間もなく3ヶ月が経ちますが、何とか店を切り盛りするペースはつかめてきたようです。先日は、ショップオーナーとしてイベントに初めて出店しました。私も手伝いで出かけましたが、その話はまた改めて…するかどうかは私の時間的余裕次第です(苦笑)。
駐車場には、我が家のデリカD:5を含めて3台が停められるスペースがありますが、ときにはこれが満車になり、お客様が路上駐車で来店しなくてはならないことがあるようです。デリカD:5は隅に寄せておきますが、先に来店した方が余裕たっぷりに停めてしまうと、3台目が入れなくなってしまいます。
これを回避して、駐車場を有効利用するために、駐車場にロープで枠線を引いてみました。効果はてきめん。常時3台を入れてもらえるようになりました。しかし、本当なら駐車場の雑草はしっかり取って、綺麗な砂利を入れて、枠線はレンガでも並べて引きたいんですけどね。先立つものがなかなかありません。コツコツ貯めて、少しずつでも実現していきたいものです。
妻の雑貨屋は、小さな箱状に区切られた陳列棚を、1区画単位・月額単位で作家さんたちに貸し出す、いわゆる「レンタルボックス」という形態を採っています。このため、来客数を伸ばしていくのと共に、出店する作家をいかに増やせるかが、安定経営に向けた鍵となります。
建築中にもちょっとご紹介していますが、店内に作り付けたレンタルボックス用の陳列棚は、5段×7列で35の枠が用意されています。また、これとは別に一回り小さい枠で、初めて出店する人を対象に3ヶ月限定でレンタルボックスを体験してもらいサポートしていく…という「チャレンジボックス」システムを用意していて、現在3人の方が利用しています。
チャレンジボックスの皆様が、そろそろチャレンジ卒業ということになってきたわけですが、当初は3ヶ月が過ぎた後には通常のボックスの継続利用をお勧めするつもりでいました。しかし、営業を始めてみると、効果的な広告も功を奏したのか、なんと5月末までに35個のレンタルボックスはすべて予約も含めて埋まってしまいました。これでは、チャレンジ組の行き場がありません。
また、レンタルボックスへの出店の問い合わせもまだ続いていました。作家の皆さんの間での口コミや、妻のブログでのこまめな情報発信の甲斐もあってか、「雰囲気の良いお店」という評判が出来つつあるようです。もう少しレンタルボックスを増やしても、需要は十分あるのではないか?ということで、ボックスを増設することになりました。あまり作家さんの人数が増えすぎると、妻の管理がどこまで行き届くかちょっと心配でもありましたが、元々広くない店内で、どう頑張って増やしても倍増までは行けませんから、何とかなるでしょう。
母屋同様に、店内は徹底的に木の雰囲気にこだわった内装になっています。床のモルタルと天井の白いペイント以外は、天然木のパネリング材でぐるりと囲まれていて、造作物にもパイン材の集成材がふんだんに使われています。陳列棚ももちろん、厚さ25mmの集成材でがっちりと作られていて、インテリアに溶け込んでいます。
こうなると難しいのは、追加する棚選び。生半可なものは選べません。当初、妻が「安いのがあったよ」と1万数千円の棚をネットで見つけてきましたが、諸元を見てみると外装はプリント合板。木材っぽいパターンの絵を、合板やMDF(Medium Density Fiberboard;木質系の細かい繊維を接着剤で固めたもの)の板に貼り付けたものです。これでは、おそらく他のインテリアに当たり負けして浮き上がってしまいます。私は即座に反対しました。
ちょうど我が家を訪問してくれたBESS浜松のKさんも、私と同意見。同じように合板ベースの棚でも、表面に薄く剥いた本物の木材(「突き板」と言いますが)を張ったものならかなり本物らしく見えますが、価格がずいぶん上がってきます。それなら、集成材から自分で作った方が安く上がるのでは?という話になり、私が一肌脱ぐことにしました。薪小屋が完成して以来、DIYの敷居が劇的に低くなった自覚があります。薪小屋と比べると、要求される作業の精度は格段に高くなるはずなんですが、根拠のない自信って怖いですね。
電動丸ノコを購入したので、材料は大きなものを買ってくれば自分でカットすることが出来るんですが、今回は加工精度の高さが要求されると思ったので、カットはプロの方にお願いすることにしました。
ホームセンターなどでも、購入した木材をカットしてもらうことが出来ますが、今回はネット通販で木材をカット込みで注文することにしました。今回使ったのはラジアタパインという種類の木を使った集成材。いわゆる「パイン材」として結構見かける樹種の一つで、植林された木で成長が早いこともあり、結構安価に入手できるのだそうです。
カットについては、注文するときに備考欄に希望するサイズを書き込んでおくと、その通りにカットして届けてくれます。なるべく余りが少なくなるように割り付けを考えて、書き間違えがないか何度も確認し、注文ボタンを押しました。
1週間ほどで、6個口に梱包された宅配便が我が家に届きました。傷が付かないように、緩衝材付きの段ボールで幾重にも包まれています。試しに一通り寸法を測ってみたところ、カットは実に正確。1mmの狂いもありません。
あとは、あらかじめ設計してあったとおりに組み立てていけば、棚が出来上がる…ということになりますが、実際にやってみるとなかなか巧くいかないものです。特に、きっちりと垂直になるように固定していくのが難しいですね。曲尺と水準器を併用しながら、慎重に作業を進めました。
大小2個の棚が何とか完成しました。しかし、これを所定の場所に据え付けるのが意外に難工事でした。というのも、モルタルで塗ってある床が厳密に水平というわけでなく、どうしても凹凸が出てしまうので、底面が完全な平面に仕上がっていても、床にまっすぐ据わらないんですよね。壁も木製パネリングなのをいいことに、棚自体を木ねじで壁に固定してしまいました。転倒防止にもなりますし、一石二鳥です。
今回増えることになったボックス数は、3列×2段と3列×5段を足して合計21。既に、レンタルボックスを予約している方がチャレンジ組も含め10人ほどいらっしゃるそうですが、それでもまだ受け付けられる余裕があります。それでも、今の調子だとあっという間に埋まってしまう可能性もありますね。さすがに、もうこれ以上は増やせませんが。
とりあえず棚は完成しましたが、まだ用意しなくてはならないものがあります。まず、この棚を照らすためのスポットライトは必要ですよね。これがあるとないとでは、ボックスの明るさが段違いです。自分で出来ることには限度がありますが、できる限り準備しましょう。
他にも、新しいボックスに対応した利用規約の準備、既に予約している皆さんへの希望場所の確認、さらにはホームページ上の作家様紹介のプログラム改修…妻にも私にも、やることは結構たくさんありますね。来月頭からの正式運用に間に合うんでしょうか?心配だらけです。
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