マイホームに引っ越してきてから、もうすぐ半年になります。…というのは先週と全く同じ書き出しなんですが、今回は新居とともに我が家に仲間入りした新しい家電たちのお話をしようかと思います。
マイホームへの引っ越しというと、これを機会に家電類も一気に新調する方が結構多いように見受けられます。しかし、我が家の場合は、ほとんどのものはこれまで使っていたものをそのまま持ってきていて、新調したものはほんの一部です。洗濯機やエアコンのように、まだ新しかったので買い替えはもったいない…というものもありましたが、最大の要因は資金計画の面で厳しかったこと。もし余裕があれば、冷蔵庫だってHDDレコーダーだって新調したいと思っていましたし、それこそ全てを新調できるものならしてみたかったですね。
もっとも、全てを一気に新調すると、同じように老朽化して、同じように故障して、同じように交換して…と、大量出費を強いられる場面が増えるリスクもあります。特に、エアコンのように複数台導入している高価な機器が同時に故障でもすると、目も当てられない事態になります。導入した時期が分散していれば、更新の時期も分散して、維持関係の出費が平準化される…というメリットも出てきます。まあ、誰が聞いてもわかる負け惜しみではあるわけですが。
最新型の家電を見ていて感じるのは、私たちがいろいろと考えなくても、ボタン一つで自動的にコントロールされる…という製品が増えていること。特別に安価な製品を除けば、年々自動化が進んでいるのは間違いありません。しかも、自動化するための制御はどんどん高度化しています。もっとも、その分販売価格が高騰していたり、モノによっては操作ボタン等が増えて逆に操作が難しくなっていたり…と、それなりに問題点はあるわけですが。
しかし、そんな最新型の家電に慣れていない私たちは、最初の頃はどうも自動化された機能に任せきれず、手動で使ってしまうことが多かったですね。
一番顕著だったのが、引っ越し当日に我が家に届いたスチームオーブンレンジ。パナソニックのNE-R3500は、電子レンジやグリル、オーブンなどに加えて、過熱水蒸気を使ったスチーム調理も可能な、当時の最上級モデルです。トースターとしても食パン2枚なら4分台で焼ける仕様ということで、それまで使っていたオーブントースターは処分しました。しかも、スマートフォンアプリからレシピをダウンロードして、FeliCaやNFC(いわゆる「おサイフケータイ」のインターフェース)経由でタッチさせて本体に読み込む…なんて飛び道具まで持っています。
今どきのレンジらしく、実に多彩な自動調理メニューが組み込まれていますが、それだけに限らず、シンプルなあたため作業でも種類によって個別のコントロール要素を持っています。表面温度を計測して、あたための温度を指定することも可能です。冷凍食品の解凍では、食材の種類によってスチーム調理を併用します。しかし、購入してからしばらくの間は、ほとんど手動設定の「レンジ」機能しか使いませんでした。冷凍食品を結構たくさん買い込んでいたので、ワット数と調理時間が食品の調理手順として明記されていたこともありますが、普通にごはんなどを温めるときにも、「500Wで1分半」などと手動で設定していることが多かった気がします。
操作方法自体がよくわかっていなかったこともありますが、それだけでなく、自動制御に任せることに対しての不安もありました。一つの原因は、それまで使っていたオーブンレンジにもあったと思います。すでに我が家で20年以上使っていた骨董品で、一応自動あたため機能も付いていましたが、どうにもあてにならなかったんですよね。老朽化でそうなってしまったのか、そもそも当時は正確に制御する技術がなかったのでアバウトだったのか…はちょっと記憶にないんですが。
それでも、いろいろな自動調理機能を意識的に試すようにしているうちに、最近は随分安心して任せられるようになってきました。先にも触れた「食パン2枚トースト4分台」は、グリル皿の食パン2枚分だけの範囲をピンポイントで温めることで実現しているのだとか。きちんとポテンシャルを引き出せれば、恐ろしいほどに優秀な「調理ロボット」です。また、自動制御だけでなく、調理器具としての基礎体力も実に優秀です。先日、試しにマドレーヌを焼いてみて感心したのが、オーブン皿2枚に載せれば一度に大量に焼けること、そしてそれ以上に余熱時間が非常に短いこと。パワフルな性能も、省電力制御も両立させるのが、今どきの家電の底力です。
キッチンには、ほかにも新しく加わった家電があります。システムキッチンに組み込まれたIHヒーターと食器洗い乾燥機がそうですね。どちらも、NE-R3500同様に自動化機能が充実しています。IHヒーターは、ボタン一つでお湯を沸かしたり、揚げ物用の油を指定された適温に自動的に制御したりします。食器洗い乾燥機は、中に入れた食器の状況に合わせて、自動メニューから適切なものを選択するようになっています。
これらは、選択できるメニューが比較的少ないこともあり、当初から比較的自動化機能は利用できていました。特に、揚げ物調理の自動化機能は秀逸です。気の遣い方が圧倒的に違います。それまで揚げ物はほとんどしなかった我が家でしたが、今年から揚げ物が食卓の選択肢に加わりました。
食器洗い乾燥機には、4時間後に通常モードで洗浄を開始する「予約」モードがあるんですが、使い方が理解できていなくて、つい最近まで夜11時になるのを待って洗浄を手動で始める…という使い方をしていました。夜11時を過ぎると電気代が劇的に安くなる、時間帯別料金契約をしていますから、10時半過ぎに洗い上げ(といっても軽く食べ残しを落として食洗機に放り込むだけなんですが)をする生活リズムの我が家にとって、待たない手はありません。
食洗機についてもう一つあったのが、朝食後の食器を食洗機に放り込むのにしばらくの間躊躇していたこと。あまり食器が多くないのに、わざわざ機械を回すのに気が引けたんですが、実は少量の食器を洗う場合でも、電気代や水道代は食洗機が手洗いよりもずっと経済的。使わない手はありません。今ではどんどん食洗機を回しています。
実は、もう2年以上使っているはずの洗濯機でも、意外に自動メニューを使いきれていない気がします。といっても、私が直接使っているわけではなく、主に洗濯機を操作するのは妻なので実際のところはよくわからないんですが、動いているところを見ると、選択されているメニューは「標準」とドライクリーニングが指示されている衣料品向けの「ドライ」コースの2つくらいしか見かけません。
他にも、洗濯機の自動メニューは10種類近くあります。一度マニュアルを読み直してみたほうがよさそうです。もしかすると、電気代や水道代を節約したり、洗濯物の仕上がりをより良くしたりするために役立つかもしれません。
コメントを残す