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カジュアルに聴こう

8月14日・15日と、地元の夏祭りが行われました。2日間、御殿屋台の引き回しに付き添って町内を練り歩きました。神社の境内に7つの町内会の屋台が集まった景色は壮観でしたね。
地元の商店や、お祝い事のある家を練り回って万歳三唱をして、振る舞いの飲食物をいただく…という流れは、基本的に浜松まつりと同じです。参加すると楽しい祭りではあるんですが、8月のこんなに暑い時期に、しかも炎天下の昼間にやるのはかなり危険ですね。実際に、今年は熱中症になりかけの人が続出だったようです。出発前には、水分と塩分の補給に、お茶や塩飴をもらって出かけました。


夏祭りでiPod shuffleが当たっちゃいました
さて、その夏祭りで、「毎年恒例」というくじ引き大会が行われたのですが、私は初めての参加でとんでもない豪華賞品を当ててしまいました。それがこのiPod shuffle(あいぽっどしゃっふる)。皆さんもご存じの、Apple社製の超小型携帯音楽プレーヤーですね。
iPod shuffleは、普通に買うと4,800円します。ということは、今年の賞品の中では一、二を争う高額商品で、自治会に払った夏祭りの寄付の元は、これ1台だけで取り返してしまったかも知れません。それにしても、iPhone 5に乗り換えたばかりの妻といい、どうも近頃リンゴに縁があります。


パッケージの中身はこれだけ
パッケージからして実にお洒落なことに感心しながら、中身を確認してみました。中に入っているのは、本体とプレーンな白いインナーイヤー型のイヤホン、そして長さ10cmもない、USBコネクタのついた短いケーブルです。
本体の中に曲を転送するためには、専用ソフトのiTunesが必要ですが、これは添付の簡易マニュアル内で「インターネット経由でダウンロードしてください」と指示されています。iTunesのセットアップ完了後にiPod shuffleをパソコンに接続すれば、曲の転送の他、本体に関する環境設定も行うことが出来ます。

短い専用USBケーブルでパソコンと接続します
パソコンとの接続には、同梱のUSBケーブルを使いますが、本体側の差し込み口はイヤホン接続用の端子と兼用になっています。そして、このUSBケーブルが本体への充電にも使われます。とにかく、既にパソコンを持っていることが大前提の、とことんシンプルなパッケージ構成です。


本体裏側には大きなクリップ
iPod shuffleは、縦横3cmほどの非常に小さな本体で、重量はわずか12.5g。本体裏側のほぼ全体がクリップになっているので、いろんな場所に固定して使うことが出来ます。クリップ部分を除けば、厚みも5mmほどしかありません。この大きさで、連続再生時間は15時間というのですから驚いてしまいます。

例えばシャツの合わせ目に留めてみる
とりあえず、私はこんな風にシャツの合わせ目のところにクリップで本体を留めて、通勤中に聴いてみることにしました。耳の中にはイヤホンが入っているので、さすがに身につけていることを忘れるところまでは行きませんが、それでも「モノ」としての存在感はほとんどありません。うっかりシャツに留めたまま脱いでしまうと、付いていることに気がつかない妻がそのまま洗濯してしまいそうです。何しろ、Bluetoothのヘッドセットよりも軽いんですから。
出音の方はそこそこ。というよりも、こんなに小さなモノから出てくる音にしては意外にまともに聴ける音が出てきます。音質調整の機能も全然ありませんから、じっくり聴き込むと言うよりは、カジュアルに聞き流す使い方に割り切った製品と言うことになるのでしょうね。この潔さは、音にこだわるメーカーとして生きてきたソニーなどの競合メーカーには、ちょっとまねできないのかも知れません。


中央の丸いボタンがVoiceOverボタン
iPod shuffleの本体には、吹き出しの絵が付いた小さなボタンが付いています。「VoiceOver」という機能を呼び出すためのもので、演奏中にこのボタンを押すと、現在演奏中の曲のタイトルやアーティスト名が読み上げられるようになっています。表示画面を全く持たないiPod shuffleでメタデータの情報を提供するための、なかなかカッコいい方法です。
硬質な合成音声ではありますが、どの曲についても非常に正確に情報を読み上げます。びっくりするのは、日本語や英語以外の曲についても、しっかりと当地の言語らしく読み上げられること。たまたまライブラリに入っていたイタリア語の曲もバッチリでした。VoiceOver機能は、29カ国語での読み上げに対応しているのだそうです。
iTunesに表示されている曲名やアーティスト名は日本語だと仮名漢字交じりですから、同音異字も多い中で正確に読み上げるのは結構難しいはずです。おそらく、読み方も含めてクラウド上にデータベースを抱えていて、これを手元にある曲データと照合するのでしょう。
そして、処理を担当するのがクラウド側かPC側かはわかりませんが、読みがな通りにAACなどのiPodで再生できる形式の音声データに落とし込んだ上で(もしかすると元々再生できる音声データの形でファイルが用意されていて)、曲データと一緒にiPodに転送しているのでしょう。iPod shuffleにリアルタイムの音声合成なんてさせようとしたら、こんなに小さくてスタミナのあるデバイスに仕上げることは不可能ですからね。
モバイルデバイスとして限られたリソースの中で、未来感を上手に演出しているな…と感じます。外観だけに限らず、こういうところの仕立て方が上手なのがAppleなんですよね。


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