気がつけばもうずいぶん前の話になってしまいましたが、プロ野球の日本シリーズは、東北楽天ゴールデンイーグルスが読売ジャイアンツを4勝3敗で下し、球団創立から9シーズン目にして初の日本一となりました。
ずっとイーグルスを応援し続けてきた私としては、彼らには頑張って欲しいと思っていましたが、何しろ相手はあの栄光の巨人軍。さすがにV9時代ほどの絶望的なまでの強さはないものの、ベンチの層の厚さでは圧倒しています。今シーズン無敗の田中将大投手でひとつ勝ち星が拾えたとしても、最終的には4勝1敗でジャイアンツが40年ぶりの日本シリーズ連覇を達成するだろう…と思っていました。
しかし、実際にはまさかの第7戦まで決着が持ち込まれました。イーグルスは打線が好調をキープしていた一方で、ジャイアンツ打線はなかなか爆発を見せず、これが意外なシーソーゲームの展開を生んだのでしょうけど、第6戦ではジャイアンツが田中投手から4点を奪い勝利をもぎ取りました。その田中投手が、160球を投げきった翌日の第7戦で9回表のマウンドに立ったときには目を疑いましたが、本人が志願したようですね。大した男です。本当に来年からはメジャーリーグに行ってしまうのでしょうか。
特筆すべきは、7戦全てが緊張感を保った好ゲームだったこと。点差が開いたゲームがなかったわけでもありませんが、それでも常に最後まで手に汗を握ってテレビ中継を見ていました。面白かったのは、我が家では妻も、その両親も熱烈なジャイアンツファンなんですが、シリーズが進むにつれて、「イーグルスに優勝して欲しいね」という声も上がり始めたこと。だからといって、簡単には寝返ってくれないんですけどね(笑)。
もちろんイーグルスが日本一になったことは嬉しいんですが、ちょっと心配なのは、これで燃え尽きてしまい、来年以降がボロボロになってしまわないかどうか。9シーズン目で日本一…というのは、ちょっと早すぎたような気もします。贅沢な悩みなのでしょうか。
全国の人たちを感動の渦に巻き込んだ(のだと私は勝手に思っていますが)イーグルスの日本一でしたが、その直後からオーナー企業の楽天で行われた日本一記念セールには、思わぬケチが付きました。リーグ優勝のときに続いて、「半額以下」「77%OFF」を銘打った商品が並んだわけですが、計算の基準になる「定価」を不当に吊り上げて、ほとんど通常価格と変わらないのに「77%OFF」を謳う商品があったことがネット上で取り上げられ、問題視されています。
商品そのものの内容と価格を見比べれば、不自然なことはすぐわかる話ですし、今回に限らず、またネット通販に限らず、いわゆる定価が実際には有名無実化している…というのは良く聞く話ではあります。最初に聞いたときには、「笑い飛ばしてやれば良いのに」という気も少ししましたが、実際にはこれは景品表示法という法律に触れる可能性のある行為であり、だまされて購入してしまった人がいる可能性もある以上、問題視されることは当然でしょう。
「楽天けしからん」という論調が目立つわけですが、楽天としては今日付でコメントも出しているとおり、少なくとも組織的にこうした表示を推奨したわけではないようです。先にも触れたとおり違法性のある行為ですし、一部の店舗が勝手にやったこと…というのはおそらくその通りでしょう。数万の店舗が1億以上の商品を取り扱っている巨大ネットモールで、基本的には店のインフラを貸しているだけ…という立場の楽天が、個々の商品の価格設定を完璧に管理できるか?となると、難しいところもあるのだと思います。
しかし、「楽●天」という看板を各店舗に掲げさせているわけですし、楽天自身も各店舗の開業に際してはいろいろとサポートもしているわけですから、全く責任がないというわけにはいかないでしょうね。どんなに管理を強めても、そこをすり抜けようとする輩は出てきます。地道に対処していくしかないのかも知れません。
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