SNS上で、近況報告に写真を貼り付けている人をよく見かけます。もちろん、私もその例外ではありません。「どこそこに行ってます」「こんなモノ買っちゃいました」などの説明に、写真画像があると強力な説得力があります。
このときに、何を使って写真を撮るか?なんですが、ほとんどの皆さんは、スマートフォンに内蔵されたカメラをお使いなのではないかと思います。何しろ、1台の機械の中で撮影・編集・付随する記事テキストの記述・アップロードまで全てをこなせるわけですから、実にお手軽です。
しかし、スマートフォンに内蔵されているカメラの性能も年々上がってきたものの、作品としての写真の出来栄えを考えると、やはりカメラ専用機には遠く及びません。スマホのカメラには光学ズームがないのが普通ですし、センサーサイズもどうしても小さくなりますから、画質面では不利です。かつての「レンズ付きフィルム」のレベルが、今のスマホ内蔵カメラに近いのかな…といったイメージを持っています。
最近は、デジカメにWi-Fiが内蔵されて、無線でスマートフォンに画像を送れる製品が登場しています。ソニーの「レンズスタイルカメラ」は、もう一歩進めてデジカメのレンズ・センサー部分のみをスマートフォンと接続して、デジカメの撮影環境をスマートフォンで使おう…という、意欲的なコンセプトの商品です。
しかし、これらの先進的な機能を使うには新しいカメラに買い換えるしかないのか?というと、実はそうでもありません。従来のデジカメを使って、似たようなことをするための、ちょっと面白いアイテムがあります。
SDメモリーカードと全く同じサイズに、フラッシュメモリーの他にWi-Fiの無線通信機能と、これを使って画像を転送するためのプロセッサ、ファームウェアを詰め込んだ製品が存在します。eyefi(あいふぁい)は、この分野では昔から有名ですよね。他にも、東芝のFlashAirあたりは類似のコンセプトの製品です。
私の持っているデジタル一眼カメラ・α55には、eyefiカードとの連携機能が搭載されていて、ディスプレイ上にeyefiの動作状況が表示されるほか、無線機能のon/offをα55の設定メニューから切り替えることも出来ます。そこで、今回はeyefiカードを1枚購入して試してみることにしました。
16GBのカードが5,000円弱というのは、1,000円そこそこで売られている通常のカードよりはずいぶん高価ですが、私が4年前にα55用に同容量のカードを購入したときよりは安価です。新機能が追加されることを思えば、納得できる出費ではあります。
実は、eyefiカード自体は、デジカメ側に明示的な連携機能がなくても、カードにデジカメ本体から通電されてさえいれば、撮影により画像が記録されたことを内蔵プロセッサが検知し、スマートフォン等への画像の転送までを自動的に行います。つまり、SDHCカードさえ使えれば、かなり古いデジカメからでもWi-Fi経由の画像転送が可能…ということになります。なかなか巧妙な仕組みです。
スマートフォン等のアプリから、eyefiカードに同封された英数字10ケタの認証コードを入力すると、アプリとeyefiカードとのヒモ付けが完了します。あとは、カメラ側(というよりeyefiカード側)で無線機能が有効で、アプリが起動していれば、撮影した写真はメモリー上に保存されるのと同時に、順次スマートフォン側に電波に乗って自動的に飛んで行きます。あとは、スマートフォン側で煮るなり焼くなり、好きに使えるわけです。
アプリとの接続が確立していない状態で撮影すると、写真画像はとりあえずメモリー内に保存されます。アプリとの接続が確立された時点で、保存されていてまだ転送されていない写真だけが、アプリ側にまとめて転送されてくる…という仕様になっています。カメラ側では、意識して転送動作を行う必要がありません。
基本的に、SDHCメモリーカードとしては普通に動作するので、無線転送時に電源を切ってしまわないようにするほかには、ほとんど無線のことは意識する必要がありません。ただ、法的規制などで電波を飛ばしてはいけない場所では、無線機能をoffにしたり、eyefiカードをカメラから外しておいたりする対応は必要です。
eyefiアプリ自体は安定して動作しているようなんですが、家庭内の無線LANにスマートフォンを接続した状態でeyefiと接続すると、Facebookアプリがネットワークに接続できなくなってしまう問題が発生しています。いちばん連携させて使いたいアプリなだけに、かなり深刻なエラーではありますが、Wi-Fi接続を使っていない状態ならFacebookアプリでのエラーは発生しないようなので、ちょっと気をつけて使うようにしましょう。
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